徳島市 蔵本町 地福寺

  徳島市 蔵本町 地福寺

公共交通機関による遍路



最近は歩き遍路がブームになっているようで、
歩いているお遍路さんを見かけるのも
珍しくなくなりました。

私がよく知っている15年ほど前と比べると、歩きの
お遍路さんは元気な人が増えたような気がします。

「元気でなければ歩き遍路などできないだろう」

と思われる方も多いかもしれません。

しかし、かつてはそうではありませんでした。
病気を持っていて、それを治したいがためにお遍路をする。
そんな人が少なくありませんでした。

「病弘法欲稲荷」
(病気は弘法大師に、金儲けはお稲荷さんにお願いする)

池田勇人元首相もかつて、悪性の皮膚病にかかり、
遍路となって四国を巡拝し、そのおかげで
難病が治ったと言います。

不治の病を治すために弘法大師にすがりお遍路に出る人は
少なくありません。

お遍路に出てガンが直ったという話も何度か
聞いたことがあります。

また、足の悪い人が四国遍路で歩けるようになり、
「いざり車」と呼ばれる箱車や松葉杖が
奉納されているお寺もあります。

15年ほど前に、私が歩いてお遍路をしていた時にも

「若いのにお遍路?どこか体が悪いの?」

とよく言われたものです。

かつては、歩いているお遍路さんにはそんな影がありました。

ところが最近のお遍路さんは元気そのもの。

「元気じゃないと歩き遍路なんか出来ない」

と言われる風潮になってきました。

現実に、四国遍路もお参り自体よりも「歩く」ということに
重きを置いたり、野宿で格安旅行をしようという人が
増えてきたのは、どうでしょうか。

ところで、歩き遍路よりお勧めしたいのが、
公共交通機関による遍路。

環境にやさしく、地方を活性化させる。
また、自動車道路を歩き続ける遍路にとってもやさしい。
2キロを超えるトンネルがある場所など、
バスで通行したほうが絶対にいいのではないでしょうか?

しかも、最大のメリットは時間短縮。
歩き遍路は俗に40日とも言います。
これだけの時間をまとまって取るのは結構大変。

それゆえか、意外にも歩き遍路は急いでいる人が
多かったというのが私の記憶です。

公共交通機関による遍路を
ちょっと、実践してみたい・・・

そんな気がするこの頃です。

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