野口 艫男の不定期日記

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カテゴリ: 映画・ビデオなど
貧しい人々に救いの手を差し伸べ続け、1997年に亡くなったマザー・テレサを描いた作品。

ストーリー
1946年、インドのカルカッタ。
カトリックの修道院の中にある女子高で教鞭をとっていたマザー・テレサは神の声を聞き、自分の居場所は修道院の中ではなく、最も貧しい人々のいる街の中だと気付く。
従来の修道会に属しながらの活動に限界を感じた彼女は、新しい修道会を創立し多くの人を救っていくが、その道程は必ずしも平坦なものではなかった。。。

感想
実を言うと、マザー・テレサを描いた作品ということを聞いて、てっきり彼女の生い立ちから描くものと思っていました。
どういう家庭に生まれ、どういう経緯で修道院に入る事になったかとか、そういうところから始めるのだろうと。
しかし、実際にはいきなり1946年のカルカッタの修道院から話が始まりました。

イギリスに対する独立の機運が高まるとともに、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立も激しくなり、街には暴力による怪我人や飢えに苦しむ人々が溢れ、助けを必要としていた時代。
現地での活動に不都合なるような現地の人たちとの衝突を避けるため、なるべく地元の人間たちとの接触する禁じようとする修道会の方針(まあ、考え方としては有りなんですけど)に対し、あくまでも現地の人たちを直接助けようとするマザー・テレサ。
正直なところ、キリスト教(バチカン)のシステムがさっぱり分からないので、最初の方の手続き的なところは、よく分からないところもありました。
でも、まあ組織というのは大きくなると、ある程度似通ってくるものと考えれば、会社などに置き換えればある程度理解出来てきましたが。
マザー・テレサは勿論キリスト教徒ですが、相手の信仰に関わらず救いの手を差し伸べていた人です。
最初はヒンドゥー教徒を改宗させるためにやって来たと思い、追い出そうとしていた人も考えを改めるシーンも出て来ます。
ただ、ちょっとインスタントな感じがしましたが。。。
マザー・テレサの「行動原理」とでもいうものは、よく描かれていた作品だったのではないでしょうか。
自分が信じるものの為には、時に「脅迫」めいた言葉さえ使うことはあったけれども、それが心底人を思う気持ちから出ているが為に、言われた方も苦笑いして従うようなところが見えます。
そして、何か困ったことが起きると、必ずといって良いほど誰かが助けてくれる。
そして、それは以前にマザーに助けられた人だったりします。

映画にするということで、多少脚色はあるのかも知れませんが、実際にそういうことはあったのでしょう。
また、マザー・テレサという方は、ずっと「慈善活動」という世界にいたせいか、俗事に疎い部分もあったように描かれていますが、一方で機智に富んだ頭の回転の速い方でもあったように思われます。
活動への多額の寄付金が「詐欺行為」によって得られたお金だったという事態に直面し、マスコミから「被害者に返金するつもりがあるか」と聞かれた時の切り返しなどは、見ていて思わずニヤリとしてしまうものでした。
また、ノーベル平和賞授賞式の際のスタッフとのやりとりの部分も、マザー・テレサの考え方というものが表れていて面白かったです。
他に印象に残った部分としては、ローマに行った時にホームレスを見かけて言っていた言葉。

記憶で書いているので正確ではないかもしれませんが、こんなようなことおっしゃっていました。
最後になってしまいましたが、マザー・テレサを演じていたオリビア・ハッセーについて。
正直に言うと、冒頭のシーンでアップになった時に、
「ああ、オリビアも歳とったなぁ。」
と思ったのは事実です。
修道女という設定から、もちろんノーメイク(というか、もしかしたらノーメイクに見せるメイクをしていたのか?)の状態から、年を追うにしたがって、特殊メイクも使って老けた役作りをしていっていました。
しかし、作品を見ていくうちに、マザー・テレサの持たれていたであろう強さとか慈しみの表現からか、むしろ美しいというか神々しいとも言える存在感が感じられました。
非常にすばらしい演技を見せてくれたと思います。

難点をひとつ挙げるとすれば、結構時間や場所が飛ぶ作品だったので、今どこにいるのかとか、その時々の時代背景とか時間経過が少し読み辛かった部分があったことでしょうか。
あまり長い作品は好きではないのですが、この手の作品ならば、もう少しじっくり描いても良かったんじゃないかとも思います。
マザー・テレサが亡くなられた後にも、その志を受け継ぐ人たちがいるという描き方は、非常に良かったと思います。
時間があれば、皆さんにも見ていただきたいと思う映画の一つになりました。


鑑賞&作品データ
鑑賞日:05年11月7日 15:20~
劇 場:大街道シネマサンシャイン1番館
観客数15名程度
監 督:ファブリッツィオ・コスタ
出 演:オリビア・ハッセー、セバスティアーノ・ノマ





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最終更新日  2005年11月08日 12時15分01秒
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