竹林館 空飛ぶ びぶりおてっく

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2008年07月05日
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今日はとびきり爽やかな新しい詩集のご紹介です。 すみくらまりこ詩集『心薫る女(ひと)』 .著者のすみくらまりこさんは、日本ではこの詩集が初めてのものになりますが、すでに海外では翻訳されて紹介されており、すみくらさんの詩に惚れ込んだ翻訳者の先生(フィンケンタール教授)が、日本での出版をお勧めになり、出版の運びとなったものです。私が最初に見せて頂いたのは、海外で紹介されたホームページでしたが、そのことばから溢れ出る詩のエッセンスに驚いてしまいました。それから日本語版を見せて頂いたわけです。予想に違わず、数々の秀作がありました。表紙のデザインの中央、金色の蝶は著者をイメージしたものです(画面では金色に見えないのが残念!)。美しく可憐な蝶、ですが海をも越える強さも持っています。この詩集もきっと蝶のようにさまざまな人の胸に飛んでゆくことでしょう。



綾絹、ファド、紅さし指、ラブチャイルド――

京都に生まれ、美しい日本語を操りながら、
異国の風景をも映し出す。
海外でも多く翻訳され紹介されてきた詩篇が
雪白の美しい装丁の詩集となりました。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * 




                     (あとがきより)

たくさんいい詩がありますが、2編だけご紹介しますね。

オパール


おまえはかすかに不純で
辛い涙を含めているから、
だから
乳色(ちち)のにごりに
冷ややか緑青(あお)の乱舞(まい)を
沈めているのだ。

しかし誰が知っているだろう、
おまえを陽光(ひ)にかざせば
鮮やかに赤く染まることを。





母へ



おろおろ探していると、
「針は優しいえ」と
きまってあなたは言った、母よ。


「針は寝よ寝よとするのえ」
とあなたは続けた。母よ。



一人で過ごす長い夜、
あなたを偲んで玉縫いをする。


心模様を色に置き、
一つ一つ糸留めをするたび。
凝密してくるわたしの想い・・・


黒絹の上には月青く、
萩が惜しげもなく
咲き零れている。

定価1500円+税 この詩集は関西の大型書店でお求め頂けますが、ご注文はこちらからも承ります。 竹林館

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最終更新日  2008年07月06日 00時27分48秒
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