竹林館 空飛ぶ びぶりおてっく

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2012年02月23日
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kette


さて、本日ご紹介させていただく本は小説 『脱獄たんぽぽ―死ぬほと愛しています』。 著者は吉田薫さんと言って詩人でもあり、女性なのですが、その引き締まったクールな文体、ほんの少しの甘えもなく羅徳明という男の半生を描ききった筆力は驚くばかり。編集者の私はいまだ感動覚めやらず、久々に大きな衝撃を受けました。この感動をぜひ一人でも多くの人に味わってもらいたい、そんな思いでいっぱいです。
 戦後のどさくさの中で両親に捨てられた主人公、台湾人の父と日本人の母の間に生まれた羅徳明は兄と二人、時には万引きもしながら逞しく生きていきます。成長した二人の元に戻ってきた父は、中華料理店を開いており、その傍らには若く美しい義母が・・・。料理人として腕を磨きながらも母への思慕を断ち切れない徳明。ある不本意な喧嘩がもとで、誤って殺人を犯してしまうが・・・。
 著者吉田さんによると、主人公羅徳明は、実在者に取材したものに基づいています。従って日本の辺境や底辺にあってなお生きようとする人間の、力強くリアリテイのある小説に仕上がっております。昨年の震災がありますます閉塞感に流される日本の昨今ではありますが、だからこそ綺麗ごとではない本物のヒューマニテイが必要とされる時代が来たのではないでしょうか。
 また、著者は現在、癌にて闘病中であり、最後の力を振り絞って書き上げたとのことです。
 関西の大型書店にて販売中。たくさんの方に読んでいただきたく、定価も1000円と設定しました。下記からも注文可能です。ぜひ、ご一読を!

自己からの脱走。 


―――――――

羅徳明、その壮絶な愛と生きざま!
この迫力は小説を超えた。

          □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

徳明は塀の外側に両手をかけてぶら下がり、両足で壁を蹴って飛んだ。そして前屈みになり、四方に葉を広げているたんぽぽの上にトンと着地した。その時、急に犬の遠吠えのようなサイレンの音が響き渡った。
                               (本文より)

** *** * ** *** *
定価1000円+税 ご注文はこちらからも 竹林館
ISBN: 978-4-86000-210-7 C0092





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最終更新日  2012年02月24日 14時25分46秒
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