つぁひ→た~く→らずぴぃのおへや

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しゅっさん。その2。


正期産に入ったその日の朝、なんとなくトイレに行きたくなったので、何気なくトイレに行くと、

「ばしゃ~~っ!」

という音がしました。…ん?! ばしゃ~?
これはもしや…


破水!!


えぇ~っと…破水したって事は確かシャワーが浴びられないはず。
って事は、とりあえず頭は洗っとかないと数日洗えないし… となぜか慌てて頭を洗い出した私(笑)。とりあえず頭を洗ったところでダンナをたたき起こし、破水したからこれからすぐに病院に行く事を伝えてすぐに支度をしてもらいました。

その間に私は先生に電話。すると、シャワーを浴びてから来なさいとの指示。へ? 浴びていいの?! そんじゃって事でシャワーを浴びる私(笑)。だって出産したら数日はシャワーが浴びられませんからねぇ。

なんだかんだ言って急いで準備して慌てて助産院へ。
破水は午前7時ごろ。到着したのは9時半頃でした。
早速見ていただくと、子宮口は7cmに開いておりました。

「うん、いい感じね。それじゃ、この辺を少し歩いてきてもらおうかな。あ、ところで朝ごはん、食べた?」

そういえば食べてなかったというと、

「それはダメよ!! 近くの駅のところにコーヒーショップがあるから、そこでサンドイッチでもつまんできなさい!!」

…あの~、陣痛7~8分間隔ですけど? それでも?!

って事で、最寄り駅にあるコーヒーショップに入り、コーヒーとサンドイッチを買ってとりあえず席に座ってみました。その時点で陣痛は5分間隔。5分おきにひーふー言いつつ、言われたとおりにサンドイッチを食し、コーヒーをすすりましたさ。

ダンナは「大丈夫?」を繰り返していましたが、いや、あの陣痛の痛みは大丈夫じゃないっすよ。でも、そんな事を言ったところで埒は明かない。とりあえず私は痛くなるたびにひーふーいいながら波を超えるのを待ってました。
その横で、迷いに迷っていたダンナ。実はどうしてもその日会社に行かなければならないとかで、どうしたものか迷っていたのです。最初は「これからちょっと言ってきてすぐ戻るから」なんていっていたのですが、そんな事したら絶対に立ち会うことは出来ないし、立ち会いたいから助産院で生むことにしたのに、これでダンナがいないなんて事になったら私は一生許さん!! と陣痛のさなかに訴えたら、ようやく意を決したらしく、

「分かった。今日は会社休むよ。」

とやっと結論を出しました。…っつーか悩むなってば(笑)。

だんだん私の陣痛も間隔が狭まってきて、腰の下のあたりが痛くなってきました。それが大体10時半過ぎ。ダンナは会社の人がまだ出勤していなかったらしく、なかなか連絡が取れずにいたので、コーヒーショップのすぐ前にある公衆電話から何度も連絡をしていました。私もそろそろ腰がかなり痛くなってきたので、私は先に助産院に戻り、ダンナは会社の人と引継ぎ連絡を取り次第息子くんと一緒に助産院に戻ると言う事になりました。

腰の痛みは増すばかり。歩けば羊水が流れてきてスカートはびしょびしょな状態でした。
助産院に戻ると、先生が「心配してたのよ~。丁度外に見に行こうかと思っていたの。」と出迎えてくださいました。

さて、助産院で出産したことのある方ならば、大体想像はつくかもしれませんが、私の場合はこうでした。

早速いつもの診察室に通され、まず言われた事は…

「はい! じゃ、その診察台の前で足踏みね。肩幅くらいに足を開いて足踏みして。」

言われるがままに足踏みをすること20分。いきみたくなったら自分で台に横になっていきんでいいから、と言われました。
いやぁ、痛いのなんのって。腰もお腹も。余りの痛さに「ひぃ…ふぅ…」と声にもならないようなため息のような声が出始めました。すると、

「あ、痛くなってきたね。いいのよ。痛いのはいい陣痛の証拠だから!」

と言われました。11時半ごろにいきみたくなったのですが、その時点でまだダンナは帰ってこず。おいおい、このまま生まれちゃったらものすごく困るんですけど!!!

先生もダンナが戻ってこないのが心配で、ダンナの携帯に何度か電話をしてくださいました。すると、5分ほどして登場。

いきみたくなって台に上ったものの、ダンナが帰ってこないのと、タイミングを逃したのが一緒になったのか、いきみが遠のいてしまったので、再びたって足踏み。永遠に足踏みしなきゃいけないのかと思うくらいひたすら足踏み。
しかし、ダンナがやっと登場してからさらに足踏みすること5分。またまた波がやってまいりましたよ!

そんじゃってことで台に上り、いきみに入りました。
すると、頭が見えてきた! というところでダンナと息子がお部屋に通され、私の頭の方に立ってベビーが出てくるところを見守りました。

頭が見えた! と言われてから、先生の指示通りにいきんだり息を抜いたりの繰り返しをし、11時43分にベビーが誕生!

体重:3362g
身長:50.8cm

最後まで明かされなかったベビーの性別は、男の子でした。

生まれてきた瞬間、ダンナが私の顔を撫でながら、

「お疲れ~~! 頑張ったね!! …男の子だよ♪」

と教えてくれました。

へ? そうなんだ! 男の子なんだ!! 女の子かと思っていたけれど、またまた男の子かぁ♪

泣き声はとても元気な子でした。
へその緒はダンナが切りました。ものすごくいい経験だったといいます。
ベビーはその場できれいにしていただき、ダンナと長男くんはとりあえず一旦退席。私は第2陣痛の後胎盤を無事出して、数十分休んだ後、そのまますぐに2階のお部屋に自力で行きました。意外とすんなり階段って上れるもんですな(笑)。

しばらくしたらベビーが登場。
生まれたてほやほやの次男クンはスヤスヤ寝ていました。
お部屋にあるベッドはクイーンサイズで、これから数日間はベビーと一緒にこのベッドで寝泊りです。ダンナと長男くんは、ずっと一緒にいてもいいけれど、せっかくだから長男くんをちょっと連れ出したら? ということで、最寄り駅から地下鉄に乗ってぐるっと回ってきたようです。

私は先生から「今日は命かけて出産したんだからとにかくゆっくり休みなさいね。」と言われたとおり、ずっとベッドにベビーと一緒に横になっていました。

春の柔らかい日差しが窓から入ってきて、ゆらゆらゆれている葉っぱが心地よい日でした。

…そういえばこの子の名前、考えねば…と、うとうとしながらぼんやり考えていましたが、あまり悩む事もなく1つの名前が浮かびました。早速帰ってきたダンナにそのことを話して相談し、念のため画数なんかも調べてもらい、退院した日に再びダンナには会社を休んでもらって、その足で出生届を出しに行きました。






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