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・撫子(なでしこ)科。中国原産。京都府嵯峨の仙翁寺に伝わり、室町時代から鑑賞されてきました。画像は花が4つに裂けて燕の尾のようなので、「燕尾仙翁」といわれています。黒仙翁、酔仙翁、麦仙翁、小倉仙翁、松本仙翁なども。仙翁花や 信濃へ越ゆる 峠道 桜木俊晃 沢の音 仙翁の朱を 置き去りに 加藤耕子 人去りし 山荘に咲く 仙翁花 宮田和子
2010.08.02
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・毒痛み(どくだみ)科。 「半夏生」は暦の雑節の一つで、夏至から11日目とされていたのですが、今はきちっと「天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日」になりました。暦では7月2日頃だそうです。節の名前が花の名前になってますね。ちなみに入梅は黄経80度、小暑が黄経105度です。そして、半夏という薬草が生えるころ。草の葉が半分白く化粧したようになるので「半化粧」とも言われるようです。恙なき 雲つぎつぎに 半夏かな 廣瀬直人 磐梯を しんそこ濡らし 半夏生 阿部みどり女 水がめに 虫の湧きたり 半夏生 上村占魚
2010.07.19
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・日本原産。 高山の砂礫地に生え、「高山植物の女王」と呼ばれる。 花が馬の顔に似ているので”駒”とか。 駒草に 石なだれ 山匂ひ立つ 碧梧桐 駒草の 霧しづく沁む 砂礫かな 三関浩舟 手を伸べし 駒草ふいに 霧の中 澤田佳久
2010.07.07
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・定家蔓の元となった藤原定家は、『小倉百人一首』の撰者で、愛人式子内親王は後白河天皇の第3皇女です。・謡曲の「定家」では京都を旅していた僧侶が夕立にあい、雨宿りした所が、歌人の「藤原定家」が昔建てた家でした。どこからか現れた女性が僧侶を式子内親王の墓に案内し、"定家が内親王を想う執心が葛となって内親王の墓にからみついてしまいました。内親王の霊は葛が墓石にからんで苦しがっています" とつげたそうです。僧侶はそれを聞き、内親王の成仏を願って墓の前で読経しました。 葛の尖文字 書きながら 枯れにけり 高浜虚子幽しや 定家葛の 香を覚ゆ 潅木 岩に散り 定家葛 印結ぶ 西村和子
2010.06.29
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・薔薇(ばら)科。 下野国(栃木県)で発見されたので「下野」。平安時代には「シモツケ」の地名があったようです。 『枕草子』で清少納言が美しい花といってます・熊葛(くまつづら)科。 しもつけの 花びら綴る ことばかり 後藤夜半しもつけの 花を小雨に ぬれて折る 成瀬正俊 むれ咲いて 下野草は 雨を恋ふ 船迫たか
2010.06.21
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・熊葛(くまつづら)科。 紫色のきれいな実をつける。 小紫は紫式部を小さくしたものなのでこの名前になったとか。其骨に 苔の咲くなり 小紫 正岡子規ものの芽の こは真紫 小紫 星野立子 いとほしや 人にあらねど 小紫 森 澄雄
2010.06.10
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・桔梗(ききょう)科。 英語では「bellflower(鐘の花)」という。花の中に蛍を閉じ込めると明かりが外へ透けて見えるところからきているようです。 また、提灯の古名を「火垂(ほたる)」といい、提灯に似ているので「ほたる」「蛍」になったようです。ザザザザと 蛍袋のなか 騒ぐぞ 金子兜太をさなくて 蛍袋のなかに 栖む 野澤節子 念のため 螢袋を 覗きけり 白井風人
2010.05.25
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・枝で木釘をつくるので「打木」、枝が空洞なので「空木」。卯月(陰暦四月)に咲くので「卯の花」。・ちなみに、「卯」は『史記』では「茂」、『漢書』では「冒」で、草木が地面を蔽う状態を表しているそうです。十二支では兎。雪月花 一度に見する 卯の木かな 季 吟卯の花を かざしに関の 晴れ着かな 河合曽良押しあうて 又卯の花の 咲きこぼれ 正岡子規
2010.05.12
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・金鳳花(きんぽうげ)科。 「しづやしづ 賎のおだまき 繰り返し 昔を今に なすよしもがな」と静御前が舞ったとつたえられています。「苧環」は、糸にした麻を巻いたもので、布を織るとき苧環がぐるぐる回るように、幸せだった昔を今に戻すすべがあってほしい、という願いがあるそうです。をだまきや 乾きてしろき 吉野紙 水原秋櫻子苧環や 晩年少し 控目に 大畠新草春寒し 木偶の苧環 糸もつれ 一民江
2010.05.02
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・躑躅(つつじ)科。葉が光ってますね。江間章子は「石楠花いろにたそがれる遥かな尾瀬」と詠いました。ほぐれんとして 石南花の 大蕾岡田日郎石楠花や 朝の大気は 高嶺より渡辺水巴石楠花に よき墨とゞき 機嫌よし杉田久女
2010.04.19
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菫程の小さき人にうまれたいと漱石はいいました。曉台のやさしい,ちいさい紫の菫にもいやされますね。 菫摘めば 小さき春の 心かな曉台菫程 小さき人に うまれたし漱石
2010.04.08
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薔薇(ばら)科。 中国原産。 葉が柳に似て細長く、白い花を雪が積もったように咲き。花が散ったあとの地面も雪が積もったように見えます。 花屋の荷 花をこぼすは 雪柳 大谷碧雲居 雪柳 花みちて 影やはらかき 澤木欣一 雪柳 白きを風に もてあます 大谷悦子
2010.03.31
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椿(つばき)科。ピンク色の八重咲き椿。 椿のなかでは遅咲き。すてきな花びらがいっぱいありますね。 風吹くや 隠れ顔なる 乙女椿 楠本憲吉 掃き寄せて 乙女椿の 山つくる 青陽人 一鉢の 乙女椿や 梅屋敷 虚吼
2010.03.21
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吸葛(すいかずら)科。日本固有種です。北海道から九州にかけて分布し、山野に普通に生えます。花の名は、鶯が繁みの陰で岩戸神楽を舞っているようだということのようです。実は甘くて食用にもなるそうです。楚々として 深山 鶯神楽なり 大田無一 鶯神楽 音もたてずに 水の湧く 西山美枝子
2010.03.11
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弁慶草(べんけいそう)科。クラッスラ属の多肉植物南アフリカ原産の常緑低木英語では葉が丸く硬貨に似ているので「dollar plant」とか日本では「金の成る木」「花月」「縁紅弁慶」など 「金の成る木」の俳句ありました。 金のなる木に 香はほのか なりけり日出登
2010.02.26
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百合(ゆり)科。 南アメリカ原産。 星型で、白い花。うす紫色もあります。葉が韮に似て、韮の匂いもするようです。 花韮と 出合ひたる日の 安らけし 湯本 道生花韮を 嗅ぐらし猫の 立ち止り 大江ひさこ 隠れゐて 花韮しろく ひしめきぬ 悠山人
2010.02.10
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躑躅(つつじ)科。南アフリカ原産。 日本へは大正時代に [ Black-Eyed-Heath ] が渡来しました。黒い目のエリカ、[ 蛇の目エリカ ] です。エリカの仲間は約630種もあるそうです。イギリスでは [ ヒース ] 、ドイツでは [ ハイデ ] と呼ばれています。エリカ咲く ひとかたまりの こむらさき 草間時彦鴎啼く 絵里香や折れば こぼるるも 山荘慶子 横文字の 名札に翳す エリカかな 吉田洋一
2010.02.05
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菊(きく)科で地中海沿岸原産、江戸時代の末に中国から渡来。黄色の一重の花です 冬コスモス 一輪残し 寒に入る 広瀬敏子 コスモスの 黄色の揺れる 猫の町 浅井愼平 黄コスモス どうぞと種の 置かれをり 山荘慶子
2010.01.25
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地中海沿岸原産、江戸時代の末に中国から渡来。名前の「金盞花」は花が黄金色で「盞」(さかずき)のような形を しているところから。 磯波の 泡波伸びつ 金盞花 水原秋櫻子風紋の 砂丘果てなし 金盞花 太田みどり 見たらぬに 目をたしてみん 金盞花 信徳
2010.01.12
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新年あけましておめでとうございます。 「虎穴に入らずんば 虎子を得ず」てほんとですかね。 うれしさの 過ぎぬ正月 四日なり 正岡子規会ひたしと 思ふ人あり 去年今年 高浜年尾人相を ととのへて見る 初鏡 丹治美佐子猿廻し 人笑はせて なほ哀し 飛田小馬々
2010.01.12
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メリー クリスマス今年は九州まで日本海側は雪景色です。裏町の泥 かがやけり クリスマス 桂信子降誕祭 町にふる雪 わが家にも 安住敦クリスマスキャロル 星伴れ 病める徒へ 村越化石
2009.12.25
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雪の下(ゆきのした)科。学名はBergenia(ベルゲニア) ヒマラヤ地方原産。明治初期に渡来。 きれいなピンク色の花が長い間咲きます。 葉や茎にタンニンを多く含むので、ロシアではこのタンニンを製革用に使用しているとか。わたしもカメラを持ち、もみじ狩りに夢中でしたが、駄作ばかり。でも、家族の記録だけは残りました。幾つかの 名を持つと言う ベルゲニア 山元重男
2009.12.20
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わたしもカメラを持ち、もみじ狩りに夢中になりましたが、駄作ばかり。でも、家族の記録だけは残りました。山くれて 紅葉の朱を うばひけり 蕪村大紅葉 燃え上がらんと しつつあり 虚子かざす手の うら透き通る もみぢかな 大江丸
2009.12.04
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原産地は日本です。「八ツ手」の「八」は数が多いという意味で、九ツ手もあるようです。 また別名「天狗の羽団扇」ともいわれてます。花の少ない冬に咲く白い花、かわいいですね。 たんねんに 八手の花を 虻舐めて 山口青邨花八ツ手 まぢかき星の よく光る 石橋秀
2009.11.09
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.. 科属名はキク科キク属、原産地は日本です。分布は茨城、千葉から静岡までの海岸に自生しています。 海風にも厳然とした小菊ですね。黄に光り 磯菊巌頭に 咲き吹かる 新井石毛伊師浜の 鵜捕切戸の 磯小菊 石原八束
2009.11.01
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夏から秋まで紅色が色あせないので千日紅。百日紅(さるすべり)は百日赤いそうですよ。 中国では女性が簪(かんざし)にしたそうです。一日千秋 千日重ね 千日草 富安風生越してきて 垣根つくらず 千日紅 船坂ちか子
2009.10.24
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椿(つばき)や山茶花(さざんか)の仲間です。 中国語の「茶」は、日本語読みでは「チャ」ですが、中国語読みでは「テャ」のようです。 茶の花や 黄にも白にも おぼつかな 蕪村茶の花に かくれんぼする 雀かな 一茶
2009.10.15
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秋に日陰に多く生える。若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることからこの名に。ホトトギスは夏鳥として南方からやってきて森林に生息し、鳴声は「テッペンカケタカ」とか「特許許可局」などといわれています。また「鳴いて血を吐く子規鳥(ホトトギス)」という故事もあります紫の 班の賑しや 杜鵑草 轡田 進時鳥草 風曲りくる 切通し 正木千冬
2009.10.01
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日本、中国、東南アジアに分布。秋の七草。「つる」で成長します。どんどんのびます。「葛切り」、「葛餅」おいしいですね。根は「葛根湯」として風邪薬、花は「葛花(カッカ)」として二日酔予防薬なのです。山川や 流れそめたる 葛の花 高野素十奥つ瀬の こだまかよふや 葛の花 水原秋櫻子
2009.09.21
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日本、朝鮮半島、中国に分布。学名のギリシャ語は「callos(美しい)carpos(果実)」です。 紫色の実の清楚な美しさを、源氏物語の作者「紫式部」になぞらえたようです。物語の主人公は「ひかる源氏」ですね。 紫式部の 実のあまたなる 夕まぐれ 中村路子実むらさき 人恋ひの色 濃くしたり 加藤三七子
2009.09.11
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・弁慶草(べんけいそう)科。キリンソウ属。 中国原産。薬草。切り取って数日おいても枯れないので、怪僧・弁慶から名付けたそうです。 弁慶は鎌倉時代初期の法師で源義経の忠臣でした。 雨つよし 弁慶草も 土に伏し 杉田久女子の傷は 育つ証しぞ 弁慶草 増田宇一
2009.09.02
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・芭蕉(ばしょう)科。バショウ属。 長崎にきたシーボルトが「ムサ・バショウ」という学名で発表。バショウは芭蕉です。破芭蕉(ヤレバショウ)ともいわれます。松尾芭蕉は芭蕉の木の「風雨に傷みやすきを愛し」て俳号にしたそうです。「無常」の境地ですね。横に破れ 縦に破れし 芭蕉かな 高浜虚子芭蕉野分して 盥に雨を 聞く夜かな 松尾芭蕉うちつけて 芭蕉の雨の きこえけり 日野草城
2009.08.20
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金魚飼ってました。一生懸命飼ってました。でも死なれて悲しんでばかり。萩原朔太郎の詩金魚のうろこは赤けれども その目のいろのさびしさ。貰い来る 茶碗の中の 金魚かな 内藤鳴雪思い出も 金魚の水も 蒼を帯びぬ 中村草田男
2009.08.16
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・彼岸花(ひがんばな)科。ヒガンバナ属。本州~九州 四国 朝鮮半島に自生。花が咲く時には葉がなく、葉のある時には花は咲きません。彼岸花と同じです。花名は「狐の剃刀」(きつねのかみそり)。一部地方では「彼岸花」も「狐花」と言ってたそうです。変身の小物に キツネノカミソリを 石井信也狐 も 化 か す の に 剃 刀 を 使 っ た よ う で す。 今日は「長崎原爆の日」です。オバマ大統領には長崎にも来ていただきたいですね。一日も早い核廃絶をねがいます。
2009.08.09
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・彼岸花(ひがんばな)科。ゼフィランサス属。 原産地は西インド諸島。 白く美しい花を「玉」に、葉が集まっているようすを「簾」(すだれ)にたとえたようです。玉すだれ 出水の泥を かぶり咲く 宮下翠舟新月や 夜は花とづる 玉すだれ 藤井静枝 今日は「廣島原爆の日」です。同郷の先輩が廣島で被爆し、真っ赤な石榴の実のような生々しいケロイドをみせてもらいました。痛々しくて直視できませんでした。一日も早い核廃絶をねがいます。
2009.08.06
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・蓼(たで)科。タデ属。 原産地はインド。 縒りが戻らないように和紙に水糊を塗り乾燥させることを「水糊を引く」といい、「水引」という言葉の語源になったといわれています。上から見ると赤く見え、下から見ると白く見える花を、紅白の「水引」と見たようです。おめでたい花ですね。水引の 花が暮るれば 灯す庵 村上鬼城日の中の 水引草は 透けりけり 室生犀星
2009.08.03
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・彼岸花(ひがんばな)科。ハマオモト属 花名は「浜木綿」(ハマユウ)。別名、葉が万年青に似てハマオモト。世界の温暖な海浜に自生し大きな球状の種が海流に運ばれました。よい香りがして、根は虫刺されの薬になるそうです浜木綿や 落ちて 飼わるる 鳶の雛 水原秋桜子浜木綿を 兵発つ駅に 観たりけり 沢木欣一
2009.07.29
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・禊萩(みそはぎ)科。ミソハギ属 。 原産地は日本各地をはじめ、朝鮮半島に分布しています「みそはぎ」は「みそぎはぎ」。「みそぎ」は水かけて悪魔を払い、「はぎ」は「萩」の花ですね。 昔は旧暦の盆に、ミソハギの枝を水に浸して、仏前の供物に禊ぎ(みそぎ)をしたようです。金子みすずの詩。 ながれの岸のみそはぎは だれも知らない花でしたながれの水ははるばると とおくの海へゆきました大きな大きな大海で 小さな小さな一しずくだれも知らないみそはぎを いつもおもっておりましたそれはさみしいみそはぎの 花からこぼれたつゆでしたみそはぎの 露にとどけり 昼の鐘 細野綾子蟋蟀は 見のあらはなり みそはぎに 水原秋桜子
2009.07.16
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・弟切草(おとぎりそう)科。オトギリソウ属 中国原産。日本への渡来は1760年頃。 弟切草(おとぎりそう)科オトギリソウ属には、キンシバイ(金糸梅)とビヨウヤナギ(未央柳)の2種があります。とくに濃い黄色の雄蕊「金の糸」が5枚の花びらに包まれて、「梅」に似ているので「金糸梅」になったそうです。 黄色が鮮やかです。梅雨時に咲き、雨に黄が映えます。でも「金糸梅」は梅ではありません。石垣に 金糸梅咲く 在家かな 鶯 竹里金糸梅 水のひかりを ためらはず 六角文夫
2009.07.08
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・葵(あおい)科。ハイビスカス属原産地 北アメリカ、明治初期に渡来。紅葉葵(もみじあおい)。別名 中国名から「紅蜀葵」(こうしょくき)。 一日花ですが、新しい花が次々に咲き続け乾燥にもつよい花です。花びらの 日裏日表 紅蜀葵 高浜年尾紅蜀葵 炎え落つだるさ 眼中より 野沢節子
2009.07.04
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蘭(らん)科。ネジバナ属。 捩花(ねじばな) 別名 捩摺(もじずり、文字摺)。 原産地:アジア、オーストラリア。野原や田のあぜ、芝生でも咲き、群生もする強い蘭です。 みちのくの しのぶもじずり たれゆえに 乱れそめにし 我ならなくに「古今集」 河原左大臣 仏彫る 里に もじずり 咲きにけり 林 徹ねじ花を ゆかしと思え 峡燕(かいつばめ) 角川源義
2009.06.26
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凌霄花(のうぜんかずら)科。中国原産。日本には平安時代、9世紀頃渡来しました。 「凌霄花」は漢名で、花が霄(天空)を凌ぐほど高く登るのでこの名がついたそうです。 抱かれ居る 児の跳るなり 凌霄花 幸田露伴空に浮くとき のうぜん花 濃かりけり 石原八束
2009.06.18
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菊(きく)科。ムカシヨモギ属 北アメリカ原産の帰化植物。和名は「ひめじおん」。 どこの道端でも見かけるかわいい花です。もう日本の花ですね。 姫女苑 しろじろ暮れて 道とほき 伊東月草濁流の 洲に残りたる 姫女苑 福田甲子雄
2009.06.07
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石榴(ざくろ)科。ザクロ属 西南アジア原産。日本には10~11世紀頃中国を経て渡来。 落葉高木、高さ5~10メートル。 実(み)は食べられますが、結実しない花石榴もあります。 詩人、王安石が石榴の林の中に咲く花を 【万緑叢中紅一点】 と詠みました。 花石榴 久しう咲いて 忘られし 正岡子規花石榴 雨きらきらと 地を濡らさず 大野林火
2009.06.04
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木蓮(もくれん)科。モクレン属。 北アメリカの東南部原産。 明治初期に日本へ渡来。 樹の高さは20メートルにもなります。大木です。花も最大直径60センチメートルにもなります。高い所から漂ってくる芳香で、花が咲いてるのがわかります。木も花も見事なので、中国五岳の一つ「泰山」から「泰山木」(タイサンボク)と名付けられたそうです。昂然と 泰山木の 花に立つ 高浜虚子泰山木 樹頭の花を 日に捧ぐ 福田蓼汀
2009.06.01
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蘭科。シラン属。 紫色の蘭で、この名になった。 ラン科植物としては栽培しやすく、無菌なら水に糖類を添加しただけの培養液でも発芽し、育成も容易だそうです。通勤路に紫蘭が咲いていたのに、蘭とは知りませんでした。吾知るや 雑葉園に 紫蘭あり 高浜虚子蘭咲いて いささかは岩も あわれなり 北原白秋
2009.05.28
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エゴノキ科。日本原産。 実の皮は毒があり、食べたときのどを刺激して、エグイ(ひどい)味がするので「エゴノキ」になったそうです。 知左の花 咲ける盛りに 愛しきよし その妻の子と 朝夕に 笑みみ 笑まずも 寄せ笛に 巣鳥はひそむ えごの花 水原秋桜子えご散りて 渚のごとく 寄らしむる 皆吉爽雨
2009.05.22
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牡丹(ぼたん)科。中国原産。 牡丹は”樹木”、芍薬は”草”です。 根が薬用。鎮静、鎮痛剤として使われていました。 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」美人の姿は立ち姿ですね。 芍薬や 芯の湧き立つ 日向かな 大祇芍薬に 紙魚うち払う 窓の前 蕪村芍薬の 花にふれたる かたさかな 虚子
2009.05.17
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薔薇(ばら)科。バラ属。 「浜の梨」が東北弁でなまって「はまなす」になったそうです。はまなすの 丘を後にし 旅つゞく虚子はまなすや 今も沖には 未来あり草田男潮かおる 北の浜辺の砂山の かのハマナスや 今年も咲けるや石川啄木
2009.05.06
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木犀(もくせい)科。ヨーロッパ南東部原産。 ・英語名 「ライラック」・フランス語名 「リラ」花は紫、白、赤などいろいろですが、ふつうは紫のようです。われ征きて 還らざる野に リラは咲き 小田黒潮舞姫は リラの花よりも 濃くにほふ 山口青邨
2009.04.25
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