中年よ、大志を抱け!

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語学は語楽?2



現在やっているポルトガル語は、エスペラントとは違って文法が複雑で、何でも世界で一番文法が複雑な言語なんだそうで、ポルトガル語の専門家じゃないとちゃんと文法どおりに正しく話す事が出来きないんだそうです。

実際、僕も過去何度か勉強しようとしましたが、あまりのめんど臭さに挫折ばっかりしてました。文法で言えば英語の方がより簡単です。ただ、発音は英語のほうが難しく、ポルトガル語は日本人には発音しやすいですけどね。話はそれますが、ブラジルのポップスとか、日本人にとってはとっても聞きやすいですよ。もっとも、RとLの区別とか、母音の区別とか、難しいのはありますけど。

それはともかく、ブラジルに住んでる僕がポルトガル語ではなくエスペラントを先に勉強したのは、一つには今まではブラジルにいながらあまりポルトガル語を使う必要がなかったという事と、エスペラントが面白いからと、それと、比較的簡単に取りかかれるからだったわけですが、そうは言っても、やはりポルトガル語を使わなければならない場面は今までもありましたし、日本語を話せる人が高齢化してるので、今後はさらにポルトガル語の必要性が増えるのは目に見えていて、仕事と直結せざるを得なくなってきますので、今のうちに将来に備えてポルトガル語を勉強しなきゃならないのはならないわけです。いつまでも通訳してくれる先輩とかにお世話になってるわけにもいかなくなってきてますからね。

そこで、長期的にはポルトガル語を本格的に勉強するためのモデルケースとして、はじめにエスペラントを先に気を入れて勉強したという面があったわけです。なぜなら、エスペラントは発音も文法も完全に例外なく規則的で、わずか16項目に幾つかの補足があるという文法構造になっているため理解しやすいので、語学の勉強のやり方を工夫するためのモデルに出来ると思ったからです。

ちょっと遠回りの様ですが、これはイギリスで、エスペラントを学習した後に西洋の、特にラテン系の言語を学ぶと、理解が早いという研究結果が出たという記事を読んだ事があったので、それが心に残っていたからでした。

エスペラントに関しては今まで同様ヒアリングと発音に重点を置いて、後は単語と言いまわしを機械的に覚えて行けば何とかなりそうだというくらいにはなりました。

しかし、ポルトガル語をやるには勉強方法にもう一工夫必要だと感じていました。・・・で、勉強方法を改良したわけです。

基本的には前に書いたように、ヒヤリングと発音に重点を入れた勉強方法なんですが、ポルトガル語の場合は、その複雑な文法事項をきちんと理解しておかないといけないわけです。もちろん、エスペラントや他の言語もそうなんですけど、初心者にしてしかも怠け者、興味が持てなきゃ俺勉強なんてせーへんよ、という態度の僕にとって、要は、もっとも短期間のうちにいかに効率良くヒヤリングも発音も文法もマスターできるかどうかが、最大の関心事というわけです。

そこで、もう1度テキストとテープを観察してみました。

僕が持ってるテキストは、というか、普通はどんな種類でも初級の語学テキストには、例文があり、その訳があり、新出単語や言いまわしがあり、最後にその課の文法などの解説があるという構成になってます。(レストランにて、とか、病院にて、とかの場面場面での会話が載ってるテキストは、系統立てての文法解説がないので、初心者にとってはあまり適さないと思います。)そして、付属のテープやCDには、例文と単語が訳無しに入ってるという場合が多いです。

ところが、勉強する側にとっては、知らない単語や言い回しでつづられた例文を一番最初に見たり聞いたりしても、なんだか良く分からんわけです。特にテープで復習する場合、最初に新出単語とその訳が出ていれば、その後で例文を聞いても、「ああ、これはこういう事を言ってるんだな」と訳が浮かびやすいんですが、テキストもテープもそんな構成にはなっていません。これは、前々からおかしいな、と思ってました。学習者のニーズにフィットしてないんじゃない?って言う感じだったわけです。

で、テープの構成を変えてみました。

まず、自分で新出単語や言いまわしを発音して吹き込み、それぞれに日本語の訳も吹き込みます。

次に例文と、その後の単語や言いまわしをオリジナルテープからダビングします。自分で単語や言いまわしを先に吹き込んだのに後からまたオリジナルテープから吹き込むのは、発音をしっかりと確認するためです。

そして、解説も吹き込んじゃうんです。

テキストに書いてあることをそのまま吹き込もうと思ったんですが、それは事実上出来ませんでした。なぜなら、表にまとめてある物とか、矢印がついてる物とかがあるんで、それを言葉で吹き込むためには、実況中継みたいに言わないといけなかったからです。まさか「→」を「右方向のやじるし」なんて言ってもわかんないでしょう? 聞いててもあほみたいだし。ですから、「○○は、○○になると言うわけなんです」とか言うわけです。

で、それが良かったみたいなんです、結果的に。

テキストの解説の文体を、自分なりの言葉に置き換えて、しかも野球とかの実況中継みたいに抑揚を入れたり間を取ったり、時には小声とか逆に大きな声で強調したりしながら吹き込んでみたんですが、これがなかなか楽しいんです。ええ、まあ、単なるあほ話みたいですけど、しかしやってみるとこれがなかなかなんです。だいたい4課分で単語、その訳、例文、単語の発音、解説、で30分くらいかかるんですが、後で聞くと結構覚えてるんですよね。覚えていなくても、あ、そうだった、と思い出せるという感じなわけです。

この方法の何がいいかというと、単語を間違えないように吹き込もうとするので、極度に集中出来て発音の覚えが良くなる事と、楽しみながら解説を自分なりに読むので、理解出来やすい事、それに飽きが来にくいこと、です。そしてなにより後で聞いてふんふん、そうだったそうだった、と思い出しやすいということです。究極の勉強法は人に教えることだということを聞いた事がありますが、まあ、自分で自分に教える、という感じになるわけです。

ただ、例文の訳は入れませんでした。例文の訳は意訳してある事があるので、そのまま吹き込んで変な事を覚えちゃいけないと思いましたし、それに、例文の訳くらいは、その前に単語の訳を入れてるので、例文を聞きながら思い浮かべるくらいにならなきゃいかんと思ったからです。

今のところ、この方法が僕にとっての初級テキスト征服法としてはベストの様です。

さあ、ペラペラになれるよう、がんばろっと!

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