ユダヤが解ると真実が見えてくる

ユダヤが解ると真実が見えてくる

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ごろにゃん2706

ごろにゃん2706

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

フリーページ

2012年04月19日
XML
カテゴリ: ユダヤの基礎
Moses-De-Leon-copyhh.jpg


 彼の1264年頃に、彼は既に優秀な学生であったらしい。彼は最初はマイモニデスの哲学に興味を持った。彼は、そこから神秘主義思想に入り、カバリストとなった。
 さらにアブラフィアの信望者ヨセフ・ギガティラと接触し、影響を受けた。ギガティラは、ここにおいてセフィロトの解釈に、「女性原理」と「男性連理」の二元論的概念を提唱していたのである。
 ゾハールは、このギガティラの思想を一歩進めたものである。というのも、この書では「男性原理」と「女性原理」に、さらに両者を調停する第三の原理を導入しているのである。
 その後、彼は各地を移動したが、1290年頃にはグアダラハラに定住した。その後、彼は家族と共にアビラに移住した。当時、ユダヤ社会で当地に預言者の噂が生じ、それに誘われてのことらしい。
 そして、1305年にヴァラドリッドの領主の館からの帰途に、アレヴァロで客死する。
 彼の残した著書の多くが写本の形で現存するが、印刷されたのは2冊のみである。
 一つは「証の薔薇」で1286年に執筆された。しかし、これは半分しか現存していない。
 もう一つは、「石榴の書」であり、1287年に出版された。こちらは、主にモーゼの十戒について触れられたものであるが、ともに神秘主義色の強いカバラの著書である。

 彼の生涯に関する記録は多くはない。また、印刷された著書も2つだけである。
 しかし、なぜ彼が注目を集めるのかというと、彼こそが、かの「ゾハール」の著者の最有力候補に挙げられているからである。
 少なくとも彼は1270年から1280年の間にカスティラ地方のサークルの一員であり、そこで高い地位を得ていたらしい。
 彼の著書にはゾハールについて言及した部分が全く無い。しかし、彼は突然「私の自宅にはシメオン・ベン・ヨハイによって書かれた古代の書がある」と言い出した。
 そして、彼はその書物を周囲の金持ちに高額で販売していた。これこそが「ゾハール」の写本であったと思われる。余談だが、彼は金使いが粗く、これらの金もあっというまに浪費してしまったという。
 もし、彼の家に古い書物が本当に伝わっていたというなら、彼がそれを初期の自著に引用しないというのは不自然ではないか?
 また、彼のほぼ同時代人に、彼こそがゾハールの著者であると書き残している者もいる。
 それは、イサク・ベン・サミュエルという人物である。彼はレオンの死後、学生の時分に、レオン未亡人に「ゾハール」の原典を譲ってほしいと要求した。すると、レオン未亡人は、そんなものは存在しない。それは夫のレオンによって書かれた著書であると答えたという。
 レオンが言うには、「もしゾハールを私の著書だといって発表したら、誰も私の著書には注意を払わないだろう。しかし、シメオン・ベン・ヨハイによって書かれた古代の書といえば、人々は高い価値をそれに見出すだろう」と。

 彼はゾハールの原型にあたる「ミドラシュ・ハ・ネラエラム」を1275年から1280年にかけて書いたらしい。少なくとも彼の印刷された著書「石榴の書」には、ゾハール本文の引用は見られないが、「ミドラシュ・ハ・ネラエラム」と重なる部分がある。もし、本当に彼の家に「ゾハール」があるのなら、この著書からの引用がなければおかしいのではないか?

 彼は1293年までに、多くの草稿を書き上げたが、その内容は「ゾハール」を宣伝するような内容のものが多い。
 少なくとも彼は1290年代初頭から、ゾハールを小出しにしながら、カバリスト達の間にばらまいたらしい。それはあっという間に、カバリスト達の間に広がったのである。
 仮に彼がゾハールの著者でなかったとしても、彼がこの本を喧伝し、広げたのは事実であろう。
 また、彼以外にも便乗して似たような文書を書かれ、それもゾハールの中に紛れ込んだ可能性もある。

 彼はアブラフィアの思想を最初に学んだ。

 彼がゾハールを執筆した動機も、こうした思想の喧伝にあったのではないかとも考えられる。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年04月26日 17時32分09秒
コメントを書く
[ユダヤの基礎] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: