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日本の景気は賃金が決める吉本 佳生大まかな主張としては以下の様なことを言っている。・日本では属性(性別/企業規模/雇用体系/年齢)による賃金格差が大きく、また格差拡大している。・所得に対する消費額が多いのは低所得者。 →賃金格差を縮小させ、低所得者にお金を回せば、景気が良くなる。 →方法は「都会の人口集積による需要拡大に伴う賃金上昇」客観的データを元に分析されており、主張のロジックの組立も納得感はあった。<めも>日銀の役割は「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」の3つ。ちなみに、日本政府の口座は日銀にあるけど、地方自治体の口座は地元の民間銀行にある。日銀の金融政策は政策金利と貨幣量のコントロール。【政策金利のコントロール】日銀がコントロールできる金利はコール金利(一晩の借入)だけ。それにより中長期金利をコントロールする。※思い通りに動かないかとも。【貨幣量のコントロール】日銀は貨幣量(マネタリーベース)のコントロールができるが、増えるのは民間銀行の当座預金残高。結局は民間銀行がお金を引き出し、企業や個人に渡さないと効果はない。日銀は民間銀行に無理やりお金を貸すことは出来ないが、回収することはできる。→つまり、緩和は苦手だが、引締は得意。※金融政策は犬の手綱を操るようなもの。ブレーキはかけられるが、緩めても走るかどうかは犬の意思。インフレ目標は一般的に、インフレを抑制するために使われる。日本のインフレを目指すインフレ目標はレアケースで、効果が出るかは不明。日本の輸入依存度は16%(2011年)→輸入品のうち7割が円安の影響を受け、円安が25%進んだとすると、→25%×7割×16%=物価を2.8% 押し上げる効果がある。→しかし過去の事例を踏まえると、企業が大部分を吸収していしまう可能性が。1999年以降の景気回復局面では企業利益は増加したが、賃金は下がっていた。→今回も単純に企業利益が増えても、賃金が上がらない可能性がある。1980年代後半のバブル期も資産効果が指摘されたが、実態として資産バブルの恩恵を受けた人が消費拡大を引っ張ったという傾向はなかった。一方、企業の交際費が増えて、家計外の消費が増える傾向があった。バブル期は国内のサービス需要が増えて、サービス業の稼働が高まり、賃金上昇につながった。→2000年台のような海外のバブルは企業収益は増えたが、賃金上昇には繋がらなかった。日本政府の社会保障政策は子育て世帯の足を引っ張っている。子供(が所属する世帯)の相対的貧困率は・政府による再分配前は12.4%・政府による再分配後は13.7%→則ち、国の政策により子育て世帯の経済状態を悪化させている。→これは30の先進国の中で日本だけ。他国は再分配により子供の貧困率は大きく下落する。著者の主張する3本の矢・金融緩和 →金融緩和を国内不動産価格上昇に繋げる・公共事業拡大→都市部の交通網整備などに使う・成長戦略 →都市部へ人口集積させ、サービス業を成長させる
June 1, 2013
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「世界金融危機」のカラクリ吉本佳生アメリカ、英国、フランスの対外純資産マイナスだが、それを不安視されていない。→理由は、対外純資産のマイナスが金利負担に繋がっていない。→借金による金利負担が大きい時に、追加借金が出来ず危機に陥るのであり、これらの国には当てはまらない。日本の所得収支の黒字は、対外資産から得られる金利等が、対外負債に支払う金利等のほうが大きい、ということ。→日本の場合、対外純資産のプラスが所得収支の要因。→アメリカは対外純資産マイナスだが、日本以上の所得収支のプラス。(フランスも同じ構造)→理由は「受取の利回り>支払いの利回り」→投資には国債などの「証券投資」や、現地に工場を建てる等の「直接投資」などがある。 「証券投資」であれば、誰が投資しても利回りはそれほど変わらないが、 「直接投資」であれば、投資する人によって利回りが大きく異る。→アメリカは海外から集めたお金を、高収益率の直接投資で運用することで、 対外純資産マイナスの、所得収支大幅プラスを達成している。名目金利だけではなく、インフレ率も見るのが重要。 実質金利=名目金利-インフレ率実質為替レートとはインフレ率を考慮した為替レート。これをユーロ圏で考えると、、、ユーロ圏は当然ながら名目レートは各国で同じになっている。→しかし、各国でインフレ率や労働コストは異なっている。→例えば、ギリシャの物価や労働コストが相対的に上り、ドイツは下がり→結果、ギリシャの実質為替レートは上り、則ち通貨高となっている。→一方のドイツは通貨安となり、これが経済が強い要因の一つ。※ユーロ各国(ドイツ以外の国)がドイツの給料を上げろ! といっているのは、こういう理由から。日本の輸出メーカーが「円高で困る」と言っているのは、米ドルだけではなくウォンや人民元、台湾ドル、バーツなどのアジア諸国の通貨。→実質為替レートを見ると、昨年までも米ドルに対してはそれ程の円高ではなかった。→しかし、上記アジア通貨は円以上の通貨安状態だったため、それが厳しかった。らしい。国際収支統計の分類経常収支=貿易・サービス収支+所得収支 ※所得収支とは日本人・日本企業が海外で稼いだ所得 雇用者報酬、直接投資収益・証券投資収益(金利・配当)などに分類。 ※貿易・サービスは最近赤字にでも所得収支はそれ以上に黒字なので、経常収支は黒字資本収支=投資収支+その他資本収支 ※投資収支は金融取引による資本の流出・流入 直接投資・証券投資(元本)などに分類 ※資本収支はずっと赤字だったが2011年は黒字化 ⇒米ドル買介入が要因のひとつ
May 19, 2013
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日本経済の奇妙な常識吉本佳生 吉本さんの本は基本的に当たりが多い。この本も目からウロコ的な内容が色々と。(内容メモ)デフレ対策として日本政府や日銀が行った経済政策の副産物としてグローバル投機マネーが育ち→投機マネーが米国債や資源に向かう→米の財政赤字増大&資源高騰新興国の成長により資源高騰との意見があるが、世界全体で原油生産量は大して向上していない。資源高騰したが日本ではデフレが進んだ→理由は資源高騰分を価格転嫁しなかったから(出来なかったから)→その分人件費をカット→物価デフレ以上に賃金デフレが進み、結果生活苦が進み、その悪循環から抜け出せない。 (特に中小企業の従業員)※90年代前半までは賃金の伸びが物価上昇を上回っていた。 しかしそれ以降は賃金の下げが物価下落を上回っている。則ち、デフレ対策の政策→資源高騰→賃金デフレとなっており、狙いの逆になっている。デフレ対策が不十分だったわけではなく、政策そのものの誤り。株式市場において、暴落は連鎖する。確率的に殆ど無いような暴落は、一定の期間(例えばリーマンショック時)に集中していた。91~08年の間、発生確率0.07%で1000日に約1回しか起きない1000円以上の暴落は3回とも前後に大きな下落を伴っている。そのうち1回は0.32%しかない七営業日以上連続下落の七営業日目に起きている。(92年1月7~13日)サブプライム危機において日本の金融危機のダメージは小さかったが、関連投資が少なかったわけではなく、関連投資を引き受けず顧客に押し付けていたから。→大学や企業のデリバティブに関わる大きな損につながっている。現金を溜め込んでいたため、村上ファンドに狙われた「東京スタイル」は銀行の支援で自社を守ったが、、、→現在、東京スタイルは貯めこんだ現金が、大量のデリバティブ商品に変わり(買わされ!?)→大損。洒落にならない状態になっている。→銀行に助けてもらったと思っていたら、気づいたら銀行に殺されていた、、。
May 13, 2013
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地熱が日本を救う真山 仁地熱発電について、仕組みや取り巻く環境(普及を妨げる要因など)を記し、総合的に「だから地熱発電いいよね!」というような本。この人の書いた「マグマ」という地熱発電をめぐる経済小説(WOWOWでドラマ化もされた)も合わせて読むと、作者の思いがより伝わるんでないかな、と思います。ちなみに、個人的にも、色々ハードルはあるけど、地熱発電に力を入れていってもらいたいと考えています。<内容めも>日本のエネルギー自給率はわずか4%で先進国内でも低い水準にある。つまり化石燃料などはほぼ輸入。各種発電のメリット・デメリットについて(原子力)・メリットは、大規模・安定発電が可能、ウラン産出国が政治的に安定、CO2の少なさ。・デメリットは、事故発生時の影響の大きさ、廃炉費用と作業の難しさ。・発電を開始すると約13ヶ月止められないことや、コスト(一見安いが、補助金や廃炉費など含めると???)は一概にどうとはいえないが、考慮すべき点ではある。(火力)・メリットは大規模・安定発電と、(原子力と比べた)諸々のリスクの低さ。・デメリットは、コストの高さとCO2をはじめとした環境への影響。(水力、揚水、風力、太陽光)・メリットは、環境への影響の少なさと、化石燃料が不要なこと。・デメリットは、大規模発電と安定供給(時間帯や天候などに左右)が難しいこと。(地熱)・メリットは、安定発電(時間・天候等に左右されない)と、燃料不要というか、火山国である日本だから可能な発電法であること。・デメリットは、投資規模の大きさや、開発期間の長さ。・規模は原子力・火力には劣るが、設備効率はかなり高く他の自然エネルギーと比べると大規模化も可能。・環境への影響は少ないという意見もあるが、景観や温泉の減衰への不安との意見もあり、意見が分かれるところ。上記メリット・デメリットを踏まえると、現状ベースエネルギーになりえるのは、原子力と火力、自然エネルギーはサブにしかなれない。地熱は現在は規模がないが、開発を進めればベースエネルギーの一部を担うことは可能ではないか。アイスランドは、地熱発電で国内総電力の3割を占め、ブルーラグーンという観光資源にもなっており、地熱様様。日本では、過去に地熱を発展させよう!という時期もあり、政治的後押しがある時期もあったが、原子力の登場などで下火になりつつあった。しかしここ数年、特に2012年には、地熱開発の妨げになっていた規制の一部緩和や、予算増など、光が当たりつつある。こんなのも結成された日本地熱開発企業協議会http://www.chikaikyo.com/
May 12, 2013
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アメリカは日本経済の復活を知っている浜田 宏一安倍総理のブレーンの考えを知っておこうということで読んだけど、正直?と感じる箇所がちょこちょこと。<感想>とにかくリーマン後の日銀の緩和が足りん!ということを主張されているみたいだけど、そもそも日本はリーマン前に緩和はしまくって、その時点で今のアメリカ、ヨーロッパ並みの緩和状態となり、結果的にリーマン後の緩和は穏やかになった、というのが正しいと思うけど。。。いくら金融緩和しても、現時点で国債ばっか買っている金融機関が貸し出しに振り向けるとは思えんのだけどね。ただ不動産や株への資金流入によって資産価値向上や、それによるマインド向上というのは分からなくもない。個人的には株高で恩恵を受けてはいるから文句なないけど、色々なリスクが上がったのは確かだと思う。国債の流動性、金利、出口戦略どうするの?、、、、などなど。<内容メモ&ツッコミ>白川総裁時代の日銀は、金融緩和を装いながら約束だけして実行を伴っていなかった。石油産業のような純然たる輸入産業はデフレと円高は有利に働くが、国内製品と輸入製品が競合しているような半端な輸入産業は円高は不利に働く。日銀が資金繰りに困っている中小企業の社債を買うのも一つの手。そうすれば何かに使われる可能性が高い。ある程度の危険を冒すガッツも必要なのである。(本文ママ)⇒民間の金融機関が相手にしない所に日銀が貸すってのは、円の信任とかの点でヤバくないか・・・?ある程度の危険というレベルでない気が。日本は円高で得する企業の利益を、損する企業の損失が大幅に上回っている。⇒これも実際どうなんだろ?輸出は決済のかなりの割合で円決済になっており(全体の40%)、逆に輸入は円は20%とかで、円安のメリットのが大きくなってもフシギでないように感じるけど。そもそも日本の輸出依存度は15%程度みたいだし。雇用調整助成金のおかげで失業していない人も失業率にカウントすると10%を超える。殆どの国では金融政策の目標として、経済成長と雇用維持が定められている。中央銀行に自主性が与えられるのはそれら目標を達成するための「手段」である。日銀法のもとでは「手段」だけでなく「目的」も日銀が勝手に決めることができる。しかも結果の責任を問われることもない。⇒そう言われると、確かにこの点(日銀法)に関しては改善の余地があるような気もする。いたずらに政府の関与度を上げるのは良くないとは思うけど。アメリカではFRBへの就職はキャリアへの入り口、日本では日銀への就職が一番の成功。一旦就職すれば定年まで日銀エコノミストとして勤め上げることができる。⇒日銀の閉鎖性だったり、体質なんというのも確かに微妙な気がする。ただこの点は改善難しいよなあ。。。
April 27, 2013
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新しい国へ 美しい国へ 完全版安倍 晋三 (文藝春秋)安倍さんの描く日本像が描かれた本です。基本的に2006年の時書いた「美しい国へ」がベースになっており、(多少追記もありますが)昔も今もほぼ同じ考えでやっているんだな、と感じます。全体としては、まあ言っていることはまともというか、普通の人ならこれらの意見を聞いてボコボコに叩くことはないと思うのですが、なんで2006年にあれだけ叩かれたのか、、。唯一、年金に対する考えは、問題点を分かってながら目を瞑って書いているのか知らないけど、甘いなあ、と感じる部分がありました。まあでも、実際の政策が上手くいく、行かないは色々あると思いますが、少なくとも「日本を良くしよう」という想いを持っているのは、この本読んでも普段の言動を聞いても感じますので、個人的には安倍さんは引き続き応援していきたいです。
April 27, 2013
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「データ」で読み解く 安倍政権でこうなる! 日本経済著者 : 榊原英資インタゲ2%はあまり意味がないと考える→デフレの原因は不況ではなく、アジアとの経済統合をはじめとするグローバル化やIT化によるものであるため。インタゲは物価が2%Upするまで日銀が緩和を続けるだけ→そもそも企業や個人がお金を借りて設備投資や消費をしなければ意味がない。→しかし現時点で金余りで緩和しても効果があるかは。。。現在景気が悪いため、財政出動(公共事業)をするのは賛成→但し、世界経済が上向くとおもわれる13年後半までの時限政策とすべき。日本は債務が大きいが債権も多い。また家計の金融資産も大きく、当面は財政破綻はない。→しかし、10年後には日本全体で債務超過になり、危険性はでてくる。ドル80円は名目レートでいえば歴史的円高だが、実効為替レートでいえば大したことなかった。1995年のドル80円と比べれば、企業へのインパクトはそうでもなく、同じ80円でも状況は全然違っていた。※実効為替レートのチャートhttp://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5072.htmlユーロの将来は、金融・為替に加え財政も統合するか、統合を緩めて解体するかのどちらか。人口動態を見ても、中国は今がピークで高齢化により成長率も鈍化してゆく→但し、人口の多さからGDP総額で世界一となるのは確実。→その後、人口が多く若年層が多い(人口の半分が25歳以下)インドが中国を抜き、世界一となる。ASEANでは、タイ、インドネシア、マレーシアは経済的にも政治的にも近い。特にタイはかなりの親日国。逆にフィリピンは反共・親米が強く日本とは関係は薄い。ASEANの中では、インフォネシア、ベトナム、ミャンマーが中国・インドにつぐ世界の成長センターとなる→特にベトナムのGDPは2050年にはフランスに迫ってくるとされている。1945年末時点の全IMF加盟国保有の金が「9億6500オンス」、うちアメリカが「5億7400オンス」保有。WW2開戦時の相場は1ドル4円25銭、戦後の占領政策開始時点で1ドル15円→その後戦後のインフレに伴い、円は減価。1945年に米の調査団が1ドル300円前後を勧告。→それを踏まえ、GHQが検討した結果330円が適性と判断し、最終的に余裕をもって360円になった。アメリカの相対的な力は落ちており、結果ドル安トレンドとなっているが、なんかんだでアメリカは世界TOPの力を持つ地位に変化はない→日本や中国の外貨準備の多くは変わらずドルで、今も増え続けている。→ドル基軸に大きな変化はなく、あと20年程は続く。円も中期的には円高ドル安の方向だと考える。元は長期的(10~30年後)にはドルに対して切り上がっていくのは間違いない。中国やインドはGDP総額は日本、アメリカを抜いていくが、一人あたりGDPは数分の一に留まると見られ、豊かさという点では追いつかない。日本は成熟した国なので、低成長なのは当たり前。国土は狭くても領海も含めば世界6位、安全だし寿命も長いし世界TOPクラスに恵まれた国。
April 24, 2013
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TPP亡国論中野 剛志 (集英社)TPPやばいよ本。要はTPPはほとんどアメリカしか相手がいないんだから、不利なもの含め一律になりかねないTPPでなく、せめてFTAにして色々交渉しろ、と。あと、そもそも日本は関税率低いし!あと、保護主義そのものは悪いことじゃないし!などなど。・日本の平均関税率はアメリカ、EUなどと比べて低い。農産物も決して高くない。・TPP参加国のGDP規模はアメリカ67%、日本24%、オーストラリア4%、その他4%。 アメリカ以外は話しにならない。 しかもアメリカは輸出を増やし、輸入はしない方向。他の国も同じ。 もし日本が交渉参加しても、アメリカ筆頭に食い物にされるだけ。 (米「俺は輸出しないけど、みんなで日本不利のルールにして輸出しまくろうぜ!」みたいな)・関連して、TPPでアジアの成長を取り込むとか話にならない。 ちなみに中国は参加する可能性はほぼ無い。・内閣官房によるTPPの目的第2弾(第1弾はGDP増加)は「国を開くというメッセージ」。 このメッセージを発する事自体、既に関税率の低い日本のイメージが歪められ、国益を損ねる。・構造改革は効率化・生産性向上により、デフレの効果がある。 農業の効率化とかいうのは今のデフレ時代にはマイナス効果となる。
April 14, 2013
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脱資本主義宣言: グローバル経済が蝕む暮らし鶴見 済 (新潮社)今の資本主義っておかしいんじゃね?という本。「経済のためには、現実的には仕方ない」という意見に対して様々な問いかけをしており、結構衝撃をうけた部分もありました。・日本を始め世界中から出た電子ゴミは中国ダイユに集まり、 それを10歳未満の子供含む労働者が手作業で分解したり、 薬品で溶かしてそのまま川に流したり。 当然、それらは大きな環境被害を生んでいる。 そんなゴミの町が中国他地域、アジア、アフリカ等世界中に生まれている。 こうしたゴミの輸出を経済界では「国際的なリサイクル」とし肯定化されている。・電通のお偉いさんが言った言葉。(電通戦略十訓)ただこれは他のどの企業もやっていること。 もっと使用させろ、捨てさせ忘れさせろ、無駄遣いさせろ・・・。 →http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E9%80%9A#.E6.88.A6.E7.95.A5.E5.8D.81.E8.A8.93・ロサンゼルスは昔は世界最大の電車網を持つ緑豊かな街だった。 それを、GMが鉄道会社を買収→鉄道網を廃止して、高速道路を作った。 その後、他の都市でも同じようなことを繰り返した。 こうしてアメリカの自動車社会はできました。 →こうやって無理矢理にでも需要を作り出す、という例。・世界の格差について、上位1%が家計資産の40%を独占、上位20%が80%超を独占。とかそんな感じ。 それらを解消するために、資本家は「パイ全体を大きくすれば良い」というが、 大きくしても殆ど上位陣がもっていく。 そうではなく、パイの配分を見なおせばよいのでは? 例えば食料も世界で見れば足りているが、余っている地域と不足している地域がある。 →という意見は納得感がある一方、現実的に自身も世界レベルで見ればかなり 上位位置にいるわけで「じゃあそれを分け与えて下しさい」と言われても、 素直に分け与えられないのが現実。うーん。・モンサントはえげつない。 除草剤とそれに耐えられる「便利な」種子を売りつける。 それらで確かに生産量は増えるが、他の作物は実質永遠に作れなくなる。 そして、モンサント以外からはもう種を買うこともできなくなる。 →というふうに握られてしまったら、今はよくても将来的には・・・。
April 12, 2013
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国家破産・これから世界で起きること、ただちに日本がすべきこと吉田繁治 (PHP研究所)2011年12月に出版された本で少し古いです。でもまあ、参考になるところは参考になるって感じでした。---国家破産の共通プロセスは 国家財政破綻→貨幣価値下落→金利高騰日銀はリーマンショック以降はそれほど通貨増発していない08年~11年で110兆→133兆に対し、FRBは3倍に増やしている。ECBも相当増やした。※ただ、日銀はそれ以前は海外勢以上に増やしていた、ハズ。金ETFはデリバティブ商品。現物への交換を求める人が少なければ、少ない現物でたくさんのETFを発行可能。金の生産量は2000t/年だが、NY先物市場の売買量は20万t/年(生産量の100倍)国債金利=名目GDP成長率+国債信用リスク(CDS料率)⇒日本も景気が良くなれば(GDP成長UP)国債金利もあがる 仮に成長率が4%なら、国債金利は5%程度まであがる。 そうすると金融機関の国債の評価損が200兆円。⇒つまり、景気がよくなると国債は不良債権となり、金融危機→財政破綻となる。11年11月時点でデリバティブの残高は707兆ドル(5京円台)。残高が多くなるのは、レバレッジのせい。ちなみに世界のGDPが5000兆円くらいだから、10倍以上。米欧のデリバティブの精算されていない(隠された)不良債権は推計720兆円。コレがある限り、マネーストックを増やしてもインフレにはならない。住宅価格下落による住宅ローンの不良債権化は住宅価格が戻らないと解消しない。米ドル基軸を通貨バスケット制へ。(提言)不動産価格は買う人が増えるか減るか。将来インフレになっても人口が減る地域では、住宅価格は維持はしても上がることはない。人口が増える都市部はインフレにより上がるところもあるであろう。日本のBSは 家計:1,110兆円の貸し手 企業: 258兆円の借り手 政府: 560兆円の借り手 海外: 259兆円の借り手金融機関は世帯から借りて、国・企業・海外に貸す仲介業者。金融機関が国債を増やすには、預金が増えなければならないが今後は(高齢化などで)期待はできない。為替リスクを防ぐにはシンプルな外貨預金のPFを組むこと。例えば 米ドル :16% 金 :16% ユーロ :16% 資源国 :16% 香港ドル:16% スイスフラン :16%※生活に必要な分、円を残す(メモ)・金融政策:日銀によるマネーストック調整や金利調整・財政政策:政府による財政出動(公共事業など)・金融危機:金融機関がやばい。リーマンショックとか。国が救えなくもない。・財政破綻:国がやばい。アルゼンチン破綻とか。日本終了。
April 10, 2013
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ユーロ破綻 そしてドイツだけが残った竹森 俊平 (日本経済新聞出版社)ユーロ圏はドイツ一人がちだけど、勝ち抜けは出来ないよね、という話。・ユーロ圏は国ごとに健全性が異なるが、資本持ち出しが容易であるため資本逃避が発生する。・日本のバブルについて、昔は銀行借入をしていた大企業が社債発行による資金調達をするようになった結果、有力な貸出先を失った銀行は不動産融資の拡大に活路を探す羽目となった。→更に今は社債発行すらせず、内部留保により投資を行なっている。・ドイツなど西欧は資金余剰、ギリシャなど南欧は資金不足。そのためお金が動いたが、同一通貨のためリスク管理が甘くなっていた。・為替レートが安定すると投資家は国債投資の危険を過小評価するため、国債投資が膨張する。→過去でも、アジア通貨危機、アルゼンチン危機はドルと自国通貨を固定していた。・ユーロの構造的問題点は、生産性とインフレ率が異なる国で同じ通貨を利用していること。・一般的には、低インフレの国の投資家が高インフレ国に投資することは無い。→高インフレ=問題がある場合が多い=通貨が減価する。→しかしユーロは高インフレ国も低インフレ国も同じ通貨のため、通貨の減価が無く、 為替リスク無く、金利差による利益のみを得ることが可能。・ギリシャなど海外に国債消化を依存している場合、ヤバくなったら資本逃避が起きる。(金利Up)→日本など国内で国債消化している場合、ヤバく(借金多く)なっても金利が上がらないことがある。→国債の損は国民の損=損させたら選挙で勝てない=余程のことがなければ債務不履行はない、という幻想。・株式は不確実性により市場が活気づく。(ITバブルなど)→債権は不確実性により取引の阻害要因となる。・ユーロはヒト・モノ・カネの移動は自由にする一方、金融システムのセーフティネットがない。→というか、ドイツが作りたがっていない。→つまり、ドイツはユーロを辞めたがってる!?
April 9, 2013
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しばらく読んだ本のメモを書いていこうと思う。株バブル勃発、円は大暴落朝倉 慶 (幻冬舎)全体としては、日本国債ヤバイ。インフレがくる。だから、株、金、外貨(ドル、豪ドル)を持とう!というような主張。日本国債に関しては、この人が言う程差し迫っていないと思うけどインフレ→実物資産の方向性については同意。◆世界の中央銀行の緩和についてリーマンショック後の中央銀行の総資産・FRB :3倍・ECB :2.5倍・日銀:1.4倍で、リーマン後で言えば相対的に緩和していない。しかしGDP比で見ると、・FRB :18%・ECB :32%・日銀:34%ということで、そもそも日銀が一番金融緩和している。◆金融円滑化法(モラトリアム法)金融円滑化法の申請件数は300万件、会社数だと40万社、40兆円。うち8割の32万社が二度以上の返済猶予を申し込み。→返済猶予は、本来不良債権に分類されるが今は表面化していない。 40兆円が新たに不良債権化するとインパクトはすごい。 2003年の大騒ぎしていた頃の不良債権が43兆円。 これと同等の不良債権が今後表面化すると、、、?→最近読んだニュースによると、実際はお国の指導などもあり、 大きくは変わっておらず、倒産しまくりということはなさそう。 ただ、参院までという可能性もあるので要ウォッチ。◆日銀の緩和現在ETFやREITも購入しているが、こんなリスク資産を買い入れているのは世界で日銀だけ。安倍ブレーンの浜田教授はこれに加え、CP、ETF、REIT、特定株式を更に買い増すべきと言っている。→日銀のBSはの毀損、すなわち円の信用の毀損につながるのでは?◆マイナス金利について現在、日銀の当座預金(銀行など金融機関が預ける)は0.1%の金利が付く。金融機関は、これ以下の利回りしか見込めなければ当座預金に預けてしまう。この金利を0.1からマイナスにすれば、融資に回る、という主張。→所詮マイナス金利だろうとリスクのある融資に回すくらいなら、と 日銀に売却した国債を買い戻したくなるだけでは?→環境が整わなければ市場にお金は回らない。◆緩和とインフレリフレ派の主張として、「インフレが起きれば止めれば良い」があるが相場感覚にかけている。・方法(1)→金利を上げて景気を冷やす、だが、 今の日本の財政を考えると金利を上げるのは自殺行為。・方法(2)→日銀が購入した国債を市場に放出、だが、 日銀の持つ100兆円の国債(全部でないにしても)が市場に出たら国債は暴落。 結局、日銀の保有量が多すぎて市場ではさばけない。◆著者の考える国債の危険ライン10年物国債の金利が2%を超えると危険、と考える。(今は1%未満)◆著者の考える対策米ドル、米国株、豪ドル、日本株、金・プラチナあたりを保有。ユーロ、ブラジルレアル、元とかはあかん。
April 7, 2013
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20周年大感謝祭なるものをやっていますが、これが結構凄い。今日偶然池袋のサンシャイン近くの店舗に行ったら、書籍ほぼ全商品半額。調べてみたら他の店舗もそれぞれ結構なセールをやっているみたいです。(各店舗のセール内容は上記HPで検索可能です。)で、以下23冊を購入。5500円くらい。竹内薫 99.9%は仮説高橋克徳他 不機嫌な職場アラングリーンスパン 波乱の時代(上)アラングリーンスパン 波乱の時代(下)葛和満博 年利6%貯蓄型不動産鈴木正浩 25年間アパート利回りが下がらない不動産投資術茂木健一郎 脳を生かす勉強法勝間和代 無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法星新一 なりそこない王子星新一 おかしな先祖星新一 気まぐれ指数星新一 ノックの音が星新一 白い服の男星新一 ショートショートの広場4星新一 ショートショートの広場5星新一 ショートショートの広場7星新一 ショートショートの広場8星新一 ブランコのむこうで星新一 ごたごた気流蛇蔵&海野凪子 日本人の知らない日本語ホイチョイ・プロダクションズ 気まぐれコンセプトクロニクル朝田次郎 プリズンホテル1夏北尾トロ 裁判長!ここは懲役4年でどうですかついでに、500円購入ごとに引けるクジで1等が当たり3000円還元。偶然セールに当たったのに続きこれもラッキーでした。明日9/26(日)もやっているようなのでよろしければご利用ください。
September 25, 2010
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かなり久々の更新。なんだかこの前、上司にこんな本をプレゼントしてもらい、ぼちぼちと読み進めています。上巻だけで700ページオーバーかつ、内容もアレなので、読んだことを忘れないようまとめをちょっとずつ書いていってみます。1.ファイナンスと財務担当者1.1.株式会社とは何か所有と経営の分離が株式会社に永続性を付与している。株式会社は有限責任である。会社≠株主であり、会社は法人としての主体を持つ。1.2.財務担当者の役割実物資産への投資(投資、資本支出予算の決定)資金調達の決定。⇒どの資産に投資するかに限らず、資産がどこに位置するかも決める必要がある。1.3.財務担当者とは誰かCFOがトップでその下に ・財務部長 ・・・ 資金調達と管理、銀行との関係 ・経理部長 ・・・ 財務諸表、会計、税務1.4.所有と経営の分離メリット ・事業運営を妨げることなく株式の所有を変えることが出来る。 ・プロの経営者を雇うことが出来る。デメリット ・経営者と所有者の利益相反。(プリンシパル-エージェント問題) ⇒オーナー経営者には発生しない。 ⇒会社の価値全体を多くの請求者に分けられる一つのパイと考える。
August 10, 2010
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大暴落1929ジョン・ケネス・ガルブレース(著)バブルがどのように生まれ、弾けた時どうなったのかがリアルに、淡々と書かれてます。『百年に一度』の指標として読んでみる価値はあると思います。以下、自分用メモ。・警戒的な論調などほとんど見当たらなかった。現在もミライも繁栄は続くと信じ込んでいた。・9/3をもって、1920年代の華やかななりし強き相場は永久に終わりを告げたのである。・こうした発言はただの気休めなのであり、当然ながら気休めを言うのに知識などいらない。・レバレッジが全速力で逆方向に作用。・経済が混乱している時に言葉は対して役に立たないものである・下げ相場で買い支えるとどうなるかを思い知らされることになった。・大規模な投機が展開されるためには、普通の人でも金持ちになれるのだという楽天的でゆるぎない自信がいきわたっていなければいけない。・好況期がかなり長く続いたあとに投機はおきやすく、不況から回復し始めた時期などにはおきにくい。・一度投機ブームが発生すれば、しばらくは起きないと考えてよい。
April 10, 2009
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恐慌本を2冊読んでみました。まずは第一弾。大恐慌入門朝倉慶(著)各所で絶賛されていた本です。素直に読むと『あ、世界経済終わりじゃん』となるし、元々私個人も世界経済を悲観的に見ているので同意せざるを得ない部分が多かったのですが、敢えて無い知識を使って突っ込める部分に突っ込んでみると、、------------------------------------------------------------------------(書籍の内容)・CDSの想定元本は5,400兆円。⇒AIGの状況を見るにCDS市場の2割~3割は損失が出てると想定される。⇒つまり1,200兆円の損失が出てる。⇒世界終了のお知らせ(↑への突っ込み)・想定元本5,400兆円といっても5,400兆円全てが売り方(リスク引き受け側)というわけではなく、買い方(リスク回避側)も含まれており、売り方の損失は買い方の利益になる。・リーマン破綻の際、売り方の損失と買い方利益相殺の結果、CDS元本40兆円に対して実損は8,000億程度。(元本の2%)⇒参考過去記事・AIGはCDSの売り方。つまりリスクを引き受ける側なのでCDSの減価をモロに被っている。だから苦しいのは当然。・以上より、AIGがCDSで2~3割の損を出しているから、CDS市場全体の元本に対して2~3割の損が出るという仮定は疑問。・5,400兆円の2%損失が出ると仮定すると108兆円の損失。更にリーマンは破綻により清算が発生しており、CDS対象企業が一気に全破綻することも考えづらいので、もう少しソフトor時間をかけた損失になるのでないかなーと妄想しています。・といっても数年で数十兆の損失が出たらそれはそれで致命傷になりそうな気がするし、AIGみたいにモロ被りする人が耐えられる色々連鎖することも考えられます。------------------------------------------------------------------------(書籍の内容)・MTUFJの増資が発表された10/26から11/20までの間に時価総額2.5兆円を失った。増資の調達額の2.5倍のお金を失ったのでは洒落にならない。(↑への突っ込み)・著者も分かっていて書いてるのだろうけど、株価下げの原因が増資発表だけとは限らない。あと時価総額が下がっても極端な話、株主が苦しむだけで銀行自身の懐は痛まない。増資したらお金を失ったという表現は少しミスリードを生む表現な気が。------------------------------------------------------------------------(書籍の内容)・農林中金の証券化商品保有高は6.8兆円。どのようなヘッジをしているかは分かりませんが、AIGの例を見るまでも無く、保障は殆ど機能しなくなると考えておくべきでしょう。(↑への突っ込み)・実際そうなのかもしれないけど、そこまで断定するほどの根拠を本に書いてる?------------------------------------------------------------------------と、若干無理やりに突っ込んでみましたが、総論としてはこの著者の考えに同意です。今後、金融危機の影響が色々なところで見えるようになると思いますが、世間一般で考えられているレベルよりは酷いことになるんじゃないかなーというのが、現時点の私個人の考えです。まあ金融危機って何?という人はこれを読んで、今の世界のヤバさを実感すればいいと思うよ?以下、自分用メモ。・デリバティブ想定元本6京円 ・CDS5,400兆円 ・住宅ローン担保債務700兆円 ・債務担保証券300兆円・株式市場3,000兆円・債券市場5,000兆円・AIGは2005年にCDSビジネスから撤退。・AIGはCDSの売り方。・50兆円の保障額に対し9兆円の資金投入。・日本国内の投資家が持つCDSは79兆円。(by金融庁)・金融安定化法は、銀行の本体勘定の債権についてだけ。SIVなどは対象外。・1998年のエンロンの収益の8割がデリバティブ取引によるもの。・デリバティブが暴れてどうにもならない現状など、悲観主義者の行き過ぎた心配に過ぎないと思っているに違いない。・300兆円のCDOのうち170兆円はシンセティクCDO。・シンセティクCDOとはCDSを組み込んだCDO。CDS引き受けにより利回りUP。・農林中金の証券化商品保有高は6.8兆円。内CDO保有高は2.4兆円。・大きなトレンドが発生したら、ちょっとやそっとでは変わることはない。・投資家が大きなトレンドの変化に対応できない。
April 9, 2009
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2008年に読んだ本のメモをまとめて。クルマは家電量販店で買え!吉本佳生(著)以前絶賛したスタバではグランデを買え!の続編。気になったテーマ/キーワードは「取引コスト」「裁定取引」「企業の価格設定」「排出権取引」あたり。前作ほどのインパクトはなかったですが、日常生活にも投資・企業分析にも活かせる良書です。いま、すぐはじめる地頭力細谷功(著)自分が仕事で躓いている原因についてかなりピンポイントに書かれており、耳が痛いというか目から鱗というか。。。昨年読んだ中では1、2を争う衝撃度でした。「現在」からではなく「将来」から、「手段」からではなく「目的」から考えることが自分は出来てなかったな、と思いました。チャンスがやってくる15の習慣レス・ギブリン(著)渋井真帆(著)渋井真帆さんの本は好きなので買い。素敵な日常を送るのに役立つ、シンプルですが大切なことが書かれています。内容的にもほぼ同意。自分の小さな「箱」から脱出する方法アービンジャー インスティチュート(著)金森重樹(著)冨永星(著) 友人が大絶賛していた本。言葉を借りると、、、「誰かを非難しているときには、その原因は相手にではなく自分にある」 この言葉に疑問を持った人で、今の自分の現状に満足していない人は 絶対に読んだほうがいい一冊です。 読んでその通りだと思いました。「自分が人にしてあげたいと感じる感覚を尊重する」ことで相手も自分もハッピーになれる。自然と行うのは非常に難しいですが、まずは意識的にでも実践できればと思いました。
January 5, 2009
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いつもとは毛色の違うジャンルですが、著者とは友人でレビューも是非書いてくれとのことでしたので、レビューというか感想になってしまいますが、書かせてもらいます。手足をなくしたヤンキー高校生高山裕道(著)チョット(?)悪い高校2年生が、バイク事故で右手右足を失い、生きるため・生きていくための入院、リハビリ生活と挑戦、それから…を綴ったノンフィクション作品。読んで強く思ったのは「著者自身の強さ」と「人生の可能性」の2つ。まず「著者自身の強さ」について。本から読み取れる何倍ものの苦悩を抱えて、努力をして、本に書かれた時間を過ごしてきたと思いますが、どこまでも強く、前を向いて、凄いスピードで前進していくのは「人間の強さ」というレベルではなく「著者の心と体の強さ」を感じ、感嘆しました。個人的に彼を知っており、本の内容が真実と分かっていますが、それでも「ホントかよ。。。」と言いたくなるような内容です。それから「人生の可能性」について。今では自立して、日常生活から仕事まで大抵のことを一人でこなしている彼ですが、事故から今に至るまで、彼自身の強さに加えて、可能性を信じてあらゆる機会を逃さず挑戦を続けた結果によるものだと感じます。「可能性」は誰にでもあり「機会」は誰にでも訪れているものである一方、自分を含めて、「可能性」から目を逸らして、「機会」を逃したりしているのが殆どだと思います。大事なことは、チャンスがどれだけ巡ってくるかではなく、巡ってきたチャンスをどれだけ物に出来るか、ということに気付かせてくれた本でした。そんな彼の飼い猫。
September 28, 2008
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帰省の時買った本パート2。「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55古市幸雄 (著) 勉強が習慣がない(出来ない)人向けに書かれている。これがこの本の一番の特徴だと思います。また、以前レビューを書いた「東大」「ハーバード」ダブル合格 16倍速勉強法には、勉強成果=地頭×戦略×時間×効率と書かれていたのに対し、今回の本は勉強成果の8割は勉強量で決まると謳い、勉強量を増やす(というか習慣付ける)ための、具体的な手法や、勉強のモチベーションを高める⇒勉強するメリット等について書かれています。これまで読んだ啓発本は、個人的に実践するハードルが高いものが多く、読んでも実行に移せず、結局何も変わらないということが殆どでしたが、この本は比較的実践のためのハードルが低く、現時点で実生活に取り入れられたこともあり、多少なりとも成果をあげることが出来ています。なんとなく「勉強しなきゃなー」と思いつつ、実際に手をつけることに苦労している人は、一読をお勧めします。●実践したいと思った&している内容(時間術と勉強法)・定期的な復習(1週間ごと×3)・ネットの時間を減らす・新聞は要点だけさっと読む・集中力が途切れる前の休憩・短期の目標を紙に書く●実践したいと思った&している内容(勉強法以外)・本を読み返す・本は買って読む(中古でもOK)・仕事の処理時間を先に決める●その他印象に残った言葉・勉強したいと思った時に始める・これまでどれだけ勉強したかではなく、これからどれだけ時間をかけて勉強するかが重要・「いい教材・サービス」を探すことに必要以上の注意を払っていないか(そこで止まっていないか)・「5分も無駄にしない」という意識・大切なことは習慣化してほぼ毎日続けること・目標を固定化させ、注ぐエネルギーを変動させる(注ぐエネルギーを固定化させ、目標達成を変動させない)最後に、あとがきより。 赤ちゃんの時にハイハイしていたあなたが、無意識のうちに練習を積んできちんと歩けるようになりましたよね。練習をして自転車にも乗れるようになりましたよね。 勉強の習慣も全く同じです。今まで勉強が苦手だったのなら、出来るまで成功・不成功を繰り返して、同じように勉強すればいいだけなのです。そうすれば、勉強の習慣が必ず身につきます。
August 30, 2008
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だいぶ空いちゃいましたが、サブプライム問題とは何かの続編です。サブプライム後に何が起きているのか 本山勝寛 (著) 相変わらず読みやすく、読んで正解!な本でした。サブプライム全般の内容の中でも「国富ファンド」「モノライン」は特に力を使って書かれていました。どちらもサブプライム問題の最重要キーワードであり、これらを理解することでよりサブプライム問題への理解が深まると思います。そんなわけでお勧めです。この問題に興味ある方は是非是非。サブプライム問題ってたまに聞くけど何のこと?って方は前作を読むと幸せになれると思います。以下自分用メモ。・サブプライム問題とは⇒信用危機から流動性危機、そして「資金繰りの危機」・証券化格付け⇒格付けの甘さ、それを妄信的に信じる投資家。・国富ファンド⇒究極のインサイダー投資、ハイリスクハイリターン、最新金融技術の習得。配当11%。・イスラム地域⇒インフラ復興需要の資金需要大。スクークの仕組み。・信用創造と信用収縮。信用収縮のパワー。・金融機関の救済、不動産市況の救済。・サブプライムローンを証券化商品にして現金化⇒新たなサブプライムローンとして貸出すという自転車操業・モノライン⇒・投資調査判断の手抜き。これまで30年以上も無事故・健全。 ・信用を供給⇒ということは? ・「多岐に分散」と「数多く」という原則を見失った。 ・モノラインの格付け低下⇒とうことは? ・トリプルAとそれ以外の格差 ・サブプライムの本来の格付け⇒B程度 ・昔ながらのローン/証券化のメリット/デメリット・不景気の株高
August 24, 2008
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帰省の際に買ってざっと読みました。「東大」「ハーバード」ダブル合格 16倍速勉強法本山勝寛 (著) 「勉強成果=地頭×戦略×時間×効率」だから、それぞれを倍にすれば16倍の勉強成果が上がるよ!な本。16倍というのはキャッチコピーなのでともかく、「地頭」「戦略」「時間」「効率」をどうすれば上げられるかを著者の体験を基に具体的に書かれています。すごくおおざっぱかつ偏りはありますが、それぞれの内容はこんな感じです。●地頭⇒常に頭を使え。●戦略⇒期限付きで目標を立てろ。情報を集め具体的に何をすべきか考えろ。●時間⇒忙しくても空き時間はあるはず。●効率⇒インプットよりアウトプット(問題を解く)重視。あと集中しろ。読んで思ったのは、この本の内容は今自分がやっている資格試験というよりは、学校受験やTOEIC受験等により効果がありそうだなということと、自分に取り入れられそうな内容、例えば↑の「戦略」「効率」なんかは既にやってる内容が多いな、ということ。そんな中で自分で取り入れようと思った内容は、●地頭 ・常にメモを取る習慣 ・ブックレビューを書く(頻度UP)●時間 ・勉強時間を増やすという目標●効率 ・勉強環境を整えるとりあえず勉強環境を整えるの一環で本棚を整理したら、売るor捨てる候補本が50冊程。。。実用書と小説が中心ですが欲しいかもって人いたら連絡下さい。
August 17, 2008
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読書感想文です。サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉春山 昇華 (著)昨年夏に起きたサブプライム問題について書かれた本。あとがきに「学生でもわかるような解説書にするという難題…」との記述がありますが、とても分かりやすく、内容も濃い目でした。サブプライム問題は、未だに新聞やニュースで頻繁に報道されており、何となく大変だと感じても、きちっとした理解はなかなか難しいと思っていました。この書籍では、サブプライムは何故起きたか?どのように起きたか?今後どうなるの?どうすればいいの?というのが分かりやすく、具体的に記述されており、読んで「なるほどー」と感じました。日本人にとってはサブプライムで直接的なダメージを実感し辛く、それ程興味がない人が多いかと思いますが、今も先も想像してる以上に自分自身にも影響が出てくる問題かと思いますので、読んでみることをお勧めします。安いしね。自分も続編を読んでみます。
June 5, 2008
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最近読んだ本(一冊は去年ですが)の読書感想文。真剣に書くと大変なので、全部思いつくままさらっと書いています。スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学吉本佳生(著)モノの価格について書かれている本。去年読んだ本で最高クラスの評価です。日常生活にも比較的楽に活かせ、投資でもビジネスの価値を考える際に大いに役立つと思います。美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?林總(著)管理会計の入門本。壁にぶつかる会社の女性経営者のストーリーと管理会計について上手く合わせて、内容の割に読みやすい内容になっています。入門本/読みやすい内容と書きましたが、管理会計の内容で一部原価計算や財務諸表の話も出てくるので、多少は会計知識がないと分かり辛いかもしれません。不動産ファンド当事者の告発-不動産が危ない!山本勇作(著)不動産ファンドについての解説と現場で何が起こっているか、そしてこれからどうなるかについての意見が書いてあります。元々不動産ファンドについて表面的なことしか知らなかったので、結構いい勉強になりました。これを読むと感覚的にですが、今は不動産関連の投資は積極的には行えないなと思いました。(でも不動産投資はいつかしたいと思っています。)無法バブルマネー 終わりの始まり松藤民輔(著)アメリカはサブプライムショックでまだまだ苦しむ。中国は無茶苦茶なバブル。根本的な問題も多々あり崩落は近い。ロシアの資源戦略は強権的過ぎる。今後しっぺ返しを喰らう。日本はサブプライムの影響も少ない。エネルギー効率・技術力も強く今後期待できる。投資をするなら金が最強。そんな本。ちょっと無茶な理屈を感じた点もありましたが、色々ためになりました。
March 15, 2008
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最初作ってその後記事を書くことがなく、没になったカテゴリ「読書」1年ちょい振りに復活です。記事としては、読んだ本のレバレッジメモ(後述)、感想といったところを考えています。第1回は、読書の奨め+読書法の書籍「レバレッジ・リーディング」について書きたいと思います。で、上記に出てくる【レバレッジメモ】ですが、まず最初にこの本の概要について。読書は最高の投資材料だからとにかく沢山の本を読もう。↓でもただ漠然と読むだけでなく、自分のモノとして実践で活用できるようにしよう。↓読んで重要なポイントには線を引いて、余白にはメモを取る。↓線を引いたポイントやメモを箇条書きにしたメモを持ち歩いて読む。↓【このメモを「レバレッジメモ」と読んでいます。】ということで、そんなレバレッジメモを書いていきます。完全に自分用なので、他の人にとって意味不明だったり、ポイントじゃなかったりすることもあると思いますが、でもそんなの関係n(略●タイトル・レバレッジ・リーディング●レバレッジメモ・「本を読む時間がない」ではなく「本を読まないから時間が無い」・読む前に「この本からなにを学ぶか」をはっきりさせておく。・読書時間は意識的にとならいと、いつまでもとれない。・読む前に「何時間以内で読む」と決める。・「まえがき」「目次」「あとがき」に先に目を通り、概要を掴む。・重要なポイントに線を引き、ページの角を折る。・余白に書き込む。・読むスピードに緩急をつける。重要と思ったところはゆっくり、それ以外は高速で。・メモすることで記録に残し、実践に使う。●感想・本をいかに効率的に自分のモノにするかについてかかれた本です。正直これを読んでも100%実践できる(する)人は多くはないと思いますが、方法を一部でも取り入れることで読書から得られるものが大きくなると思います。自己投資目的で読書をする人にとっては得られるものがある本だと思います。---アルメディオとプロネクサスがちょっと気になる今日この頃。
October 28, 2007
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