「自分にとって何が一番大事か」
「どういう野球人生を送りたいか」
そんなことを考え、男として腹をくくりました。
広島東洋カープ、黒田投手のFAに対するコメントです。
フリーエージェントの資格を得た今シーズンオフ、
移籍すれば巨人も阪神も獲得の意思を示す予定でした。
移籍金、年俸を合わせると数十億のお金が目の前にあったのに、
また移籍しなくてもFAを宣言すれば、広島から再契約金を得られたのに、
黒田投手は移籍も、FAも宣言しませんでした。
「宣言して残留も考えましたが、宣言すると自分の中で大変になるし、
たくさんの人を振り回してしまう。それに自分も周りが見えなくなるかもという怖さがあった。」
偽りの無い自分の本音を話していました。
「僕はカープに10年お世話になって、入団した頃にはここまでの投手になるとは
誰も思っていなかったと思います。そんな僕をここまでの投手に育ててくれたのはカープ。
そのチームを相手に僕が目一杯ボールを投げる自信が正直なかった。
それはプロじゃないといわれればそうかもしれませんが、
僕の気持ちはよそのユニフォームを着て、カープの選手に対してボールを
投げる自信がなかった。それが今回の決断になりました。」
彼の判断に人間としての器の大きさ、魅力を感じました。
1学年上の黒田投手とは、高校時代、大阪の秋季大会でベスト8を賭けて
戦ったことがあります。
当時、史上最強のチームと言われ、元日本ハムの西浦選手や元阪神の筒井選手、
広島の黒田投手など草々たるメンバーがいた上宮高校。
今は無き日生球場のスタンドへホームランを連発され、
高校野球の洗礼を受けた記憶があります。
上宮高校は大阪大会を制し、近畿大会でも優勝、翌年のセンバツ出場を
確実にしていました。
が、監督の不祥事で出場辞退。
最強といわれた上宮高校では控えの投手、さらに甲子園出場辞退。
様々な困難を越えた彼だから、今回の決断をしたんだと思います。
来シーズン、黒田投手の活躍を期待します。
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