うりぼうず

うりぼうず

オーストラリア1


 行きの飛行機は夜出発。夕方家を出ると、早くもひと悶着。
 最寄の駅についてみると、子どものスーツケースに錠が。「なんだこれ。開けられるのか」と「みい」に聞くと、「鍵ある」といい、ポケットを探るがない。「どこで落としたんだ」と、結局家までの道をたどると、門の前に小さな鍵が。盗られるようなものないんだから、「そんなもん、かけるな」と、波乱の幕開け。

 列車2本分遅れても、成田ではそれなりに余裕が。そこで「くう」がごそごそと取り出したのは、ドリル。確かに旅行前には「ちゃんと終わらせないと、連れていかないぞ」と脅したことはありましたが。「やる時間なくなっちゃうから」と殊勝なことを言いながら、出発ロビーでお勉強。もちろん、旅行中、これを引っ張り出してやったのは、これが最初で最後でした。「んなもん、本当に持ってくるな」と、叱りたいが、叱れませんでした。

 子どもたちは飛行機に、国内では何度か乗っているとは言え、7時間も乗るのが今回は初めて。眠れるか心配だったが、「みい」など離陸後すぐにおやすみなさい。機内食の時には起こしたが、食べ終わるとすぐにお休み。体が柔らかいのか、どんな格好でも眠れる子どもがうらやましい。「くう」もまもなく熟睡。「みい」に足を乗せられたワタシは、ほとんど眠れないうちに未明のケアンズに。 

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