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大阪地裁に提出された民事再生手続きの開始を求める書類などによると、同社は今年8月末現在、帳簿上、在庫にあたる棚卸し資産が約21億円、取引先などに対する未収金が約52億円あるなどとしていたが、実際にはあわせて16億円程度しかなかった。11年9月期の決算も最終(当期)損益は9000万円の黒字を計上したが、実際は13億円の赤字だった。同社側は取引先金融機関に「粉飾決算は20年以上続いていた」と説明していた、という。
今回明らかになった資産の過大計上と負債の過小計上の合計は約155億円に上るが、この中には土地や建物の評価損などが含まれ、「全額が粉飾とは言い切れない」(関係者)。だが、架空在庫や未収金については粉飾の可能性が高いため「粉飾額は78億円を上回る可能性が高く、どこまで増えるか読めない」(東京商工リサーチ関西支社)との指摘も出ている。
債権者説明会は大阪市内で非公開で行われた。出席した債権者によると、説明会の冒頭、喜多俊憲社長は「大変申し訳ない」と謝罪。債権者からは「首脳陣に多額の貸し付けが行われ、未返済のままとなっている。特別背任の可能性もある」との指摘も出たという。【南敦子、宇都宮裕一】
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