Day7



今日は、アルパインセンターに10時集合だから、急がなくていい。
朝食は、オーナーさんが経営しているもうひとつのホテル(お隣)で、と言われていたのでそちらへ向かう。
昨日まで、毎日毎日雨降りで、山歩きの日に雨だったらちょっと悲しい・・・と思っていたのですが、雲はあるものの天気はまずまずの様子。
ちょっと安心。
たっぷりとポット1杯くれたコーヒーと、ハム各種をおいしくいただく。
スタッフのお姉さんがとってもにこやかに、でもきびきびと対応してくれた。
かまいすぎず、放置しすぎず。
ひとりで旅行をしていると、こんな些細なことがとってもうれしいし、ホッとする。
なんか「あなたはここにいていいのよ」と言ってもらえてる気分です。
ホスピタリティですね。

さて、食後、昨日もらったGORGE ADVENTUREのチラシを見ながら準備を整える。
水に濡れたりするのかな・・・?汚れても良い&調節のきく格好が良さそうだ。(実際には、濡れることはしません(雨降りなら濡れますよ)。汚れることは大いにアリ!)
思案した結果、Tシャツに長袖&薄手のパーカー、フリース、ウィンドブレーカーを着る。
下はハイキングパンツ、そして厚手の靴下にトレッキングシューズ。
飲み物とチョコレート、カロリーメイトなんかリュックに入れて、いざ出発!

ものすごく張り切っていたわけでもないけど、時間より結構早く着いちゃいました。
そこには、おそらく同じツアーを申し込んだであろう人たちがだんだん集まってきてました。
そして彼らが手にしているものを見て気付いた・・・バウチャー忘れたっ!!(滝汗)
昨日、最終確認した時点でもらったバウチャーを、昨日のかばんの中に忘れてきてしまった・・・どうしよう(涙)
取りに戻る時間はないし・・・と思っていたら、参加者は2階へ上がって!と招集がかかる。
う~ん、日本人は明らかに私だけだから大丈夫かなぁ??
そんなことを思っていたら、2人いたガイドさんのうちの一人が「君のガイドは僕だよ!」と声をかけてくれる。
慌てて挨拶。バウチャーは・・・要求されなかった^^;(本当は渡さなきゃいけない)
そのまま、ヘルメットやハーネスなど、サイズを見ながら借りて出発。ふぅ~無事参加できそうで良かった。

少人数グループで行動するこのツアー、今回ご一緒したのはフランス人のご家族。
ヘンリーパパとマティルダママと一人息子のアレックス、10歳。でもって、みんなでかいっ!
たぶん、お父さんが175cmくらいで、お母さんは180cmくらい。
だから息子は10歳にして、私と同じくらいの身長!いや~すごいですわ。
一人参加の私にママが話しかけてくれた。フランス語はもちろんダメ。英語の方がまだマシというレベルの私。
ママが話す英語はとっても流暢。一応意思疎通は可能だけど・・・もっと話せると良かったなぁ。
ってか、危険な場所に行くかもしれないのに、こんな英語理解のレベルで大丈夫なのか????
にわかに不安がよぎる・・・でも、出発してしまったものは仕方がない。
ガイドさんはプロだ!おまかせしよう!(って他力本願、おいっ!)

ゴンドラ乗り場でスイスカードを忘れたことに気付く。持ってたら半額だったのに。今日は忘れ物番長だなぁ・・・(汗)
ま、1区間だけだから、いいか。
フーリでゴンドラを下り、身支度を整える。
さすがに厚着すぎたか、日も出て、ちょっと歩いたら汗ばんだので、フリース・ウィンドブレーカーを脱ぐ。
ハーネスなんて使ったことないから、ガイドさんに装着方法を教えてもらった。こうやって使うものなのね。
カラビナ付きのスリング(V字状のロープの先にそれぞれカラビナがついている。Vの根元の部分をハーネスにつけて使った)もしっかりとハーネスに取り付ける。
ヘルメットをかぶり、リュックもしっかり体に固定。いざ、出発!

フーリから歩くこと3分。いよいよ始まりらしい。
まずは、道具の使い方から。練習用に木に張ってあるロープを使って、カラビナの使い方を学ぶ。
・Pull&Pushでカラビナを開放、ロープの下からカラビナをかける。これを片手で行う。
・道中、ワイヤーにカラビナをふたつともかけて移動する。
・2つのカラビナは、絶対両方一度にはずしてはいけない。次のワイヤーへ架け替えるときは、片手でしっかりとワイヤーを握り、もう片方の手で架け替えの作業をする。
こんな感じ。なるほど、転落防止に使うのか!(遅っ!)こりゃ、自分の身を守るために、必ず注意事項は守らなきゃね。
アレックスは念入りに練習してました。かわいいのぉ~w

さて、準備ができたところで少し移動すると、先に出発したもうひとグループがいた。
見ていると、木に固定したロープをハーネスに取り付け、崖に向かって後ろ向きに進めと言っている・・・
その子(若い女の子)は、怖い!と言ってかなり怯えた表情をしており、なかなか後ろに進めないでいた。
ガイドさんが一生懸命「大丈夫だから、僕を信じて!後ろを見ないで、ロープを握って体重をかけて、体を後ろにそらすんだ!」と言ってました。
そうです!いきなりですが、垂直の絶壁を降りるのですっ!!まっぢぃ~!?!?!
深さ・・・どのくらいあるんだろう?10mくらい???こえぇ~よ!ま、降りる前には見れないんですが・・・

大丈夫か?!私?!と思っている間に、前のグループ終了、今度はうちのグループの番。
するとうちのガイドさん、「ハイ、来て」と私を指名。一番かよぉ~っ!(涙)
仕方がないので、言われるがまま準備をしてもらって、いざトライ!
言葉が不十分で、ただでさえ迷惑かける可能性が高いのに、ここでぐずぐずしてたら他の人にも迷惑がかかる。
思い切って崖っぷちに後ろ向きで進み、ゆっくり後ろに体重をかける・・・お、意外に怖くない。
下を見ていないし、途中から、完全にロープにぶら下がって、ゆっくり降りる状態になった。
無事に着地(?)してカラビナをはずす。するするとロープは引き上げられ、次の人が降りてくる。
ほほ~いい感じじゃん。楽しいかもww

そこから先は、最初に練習したとおり、2つのカラビナをコースに張られたワイヤーにかけて進む。
ガイドさんの次に私、パパ、アレックス、そしてママという順番をガイドさんが指定。
そう、一番手のかかる人はガイドさんのすぐ後ろw スキーでもそうですが、これ鉄則。ってなわけで、言葉も不十分な私がガイドさんのすぐ後ろなわけです。
ま、アレックスはパパやママがいるからね、ということもあったと思いますが。

コースと言っても渓谷の岩壁。ところどころに手をかけたり足をかけたりできる鉄杭が打ってあったりするが、ほとんどは自然の岩肌のちょっとした段差やくぼみに足をかけて進む感じ。
ガイドさんのすぐ後ろっていうのは言葉がわからなくても、見てまねることができるのでやはり良いポジションです。
もちろん下は川。結構深い渓谷です。
徐々にカラビナを架け替える作業にも慣れ、手早くできるようになってきた。
こうやって道具を使って、万一足を踏み外しても落ちないようになっていると思うと、あまり怖い感じがしなかった。不思議だ。

ふと気付くと、後ろがいない。
しばらく待って姿が見えてホッと一安心。やはり10歳のアレックスは恐怖感を相当強く感じるらしい。
そりゃそうだよね・・・私だって怖いんだから。
ただ、そこは大人と子どもの違いで、大人の私は対応の仕方が違うだけ。
ガイドさんから教わったことは、教わったとおりに実践した私。
ガイドさんのアドバイスは、ワイヤーを握った腕をしっかり伸ばすこと。
そう言われただけだけど、それって、壁に対して足を支点に体重をかけやすい。
怖いと、つい腕を曲げてワイヤーにしがみついてしまうが、そうすると、足に掛かる体重は、壁に対して下向きになるから不安定になる。
その辺の理屈、まがいなりにも物理もやってるから理解が違う。
ま、10歳当時の私だったら、例えチャンスがあったとしても、こんなことはしない気がするしなw
挑戦してるだけで、アレックスはえらいぞっ!いい男になってくれっ!15年後くらいが楽しみだ!(爆)

壁につたって歩いたり、板1枚の橋を渡ったり、ロープにぶら下がって川を渡ったり、ターザンも3回w
ポットホールをくぐって、登ったり下りたり。
最初は落とすのも怖かったから、あまり写真を撮れなかったけど、途中からカメラの紐をリュックに結んで、アレックスを待ってる間にパチリパチリ。
こういう時、小型のデジカメは使い勝手がいいですな。
ガイドさんが私の写真も撮ってくれました。
それ以外の場所はご一家の写真を撮って記録にしました。
景色が入りきらないのが残念です。
途中一度、パパと順番が入れ違っちゃって、先に進むために、広い場所だから大丈夫かな?と思って、カラビナを両方はずして移動したら、まんまとガイドさんに見つかって怒られちゃった・・・ごめんなさい。

アレックスを待って話している時、ガイドさんが、「冬にもやってるから、もし来ることがあったら連絡ちょうだい^^」と言った。
え゛。夏でも怖いのに、ふゆぅぅうううっ・・・??
「冬も出来るんだよ。この辺は一面凍ってね。つららがとってもきれいなんだよ。もちろんアイゼンつけて、ピッケル持ってね。」
うっひょ~!すごいな・・・(汗)
ま、でも、今回のようにガイドさんがついてくれて、安全を確保しつつできるなら楽しいかな・・・(本気か?w)

ゆっくり進んだ分、予定よりちょっと時間をオーバーして終了。
町への帰り道の途中にあるお山のレストランで一休み。
ガイドさんはがっつりとご飯を、ファミリーはデザートを、私はコーヒーを飲んで一息。
フランス語の会話はさっぱりわかりません・・・
でっかいメレンゲを前に目を輝かせてるアレックスがとってもかわいかったので、写真撮らせてもらっちゃった。
いや~、ホント、10数年後に会ってみたいねぇ~ 私がいくつになってるかは考えない方向でw
もう少し休んでいかれるというファミリーとはここでさようなら。
お互いにお互いの写真撮ったから送りましょう!と言ってメアドを交換。
しかし、これを書いてる今も、まだ写真送ってません・・・ごめんなさい><

町までガイドさんと下りて、ガイドさんともお別れ。
いやぁ~、ホントお世話になりました!ホントに楽しかったです!
もっと話せたらよかったなぁ・・・プアーイングリッシュでごめんなさい。
そして、最後に一緒に写真撮らせてもらった。だって、結構好きな顔だったんだも~ん♪ぷぷぷ
またご一緒できたらいいなぁ~^^
そしてここで名刺を頂き、初めてガイドさんの名前を知りました(爆)
だって~最初の自己紹介のとき、聞き取れなかったんだもん^^;;;

さて、一度ホテルに帰って、お風呂に入り、身支度を再度整えて町へ。
明日は、やはりアルパインセンターのブライトホルン登山の申し込みをしていたので。
ブライトホルンは一番最初にツェルマットに来たときから一度是非行ってみたいと思っていたところ。
いつもひとりでの~んびりと歩いてる私、他の人と一緒に迷惑をかけずに歩けるかが不安でしたが、でも行ける時に行っておこうかなと思って、思い切って申し込みました。
前日のアルパインセンターでの最終申し込みを済ませ、知人にお付き合い頂いて道具を借りに町のスポーツ用品店へ。
8月といっても4000mの山、冬山の装備が必要。
私はやわらかいトレッキングシューズだったので、しっかりした登山靴と、それにつけるアイゼン、そしてハーネスを借りる。
アイゼンはつけたことも無いので、つけ方も教わる^^;
何しろ、明日は他の人と一緒、自分でつけられなければご迷惑をかけることになると言われていたので・・・あとはホテルで練習だ!オゥ!

ひと通り道具のレンタルが終わったところで、知人の勧めでMBTなるものを試してみることに。
人の歩行を追及して作った靴だそうで、スイスメイド。
底が平らじゃないので、最初はフラフラ、バランスをとることもままならない^^;;
それでも専門のトレーナーでもあるご主人のトニーさんに歩き方を指導していただき、少し慣れた。
腰から下に適度に負荷がかかって、歩いているだけでエクササイズ。
骨格のゆがみも矯正されて、姿勢も良くなるとか・・・すごいな。
いろんなタイプを試しながら、店内をかな~りぐるぐると歩き回って、1足購入を決意。
はっきり言って安くない!こんな価格のスニーカー、日本だったら絶対買ってない!と思いましたが、なにしろ通貨単位の違いに若干騙されて買ってしまいましたw
さっそくその場から履いて帰りました。
ただ立ってるのが一番大変な靴^^;
高いですが、いい買い物だったと思います。いや、そう思えるように履こうと思います。Let's Exersise!

お買い物のあとは食事へ。今日はいつも行くレストランへ。
知人がシェフに、彼女のこと覚えてる?と私のことを訪ねる。
「え~っと・・・彼女の・・・目は覚えてるよ!」との回答。うははは!ホントかぁ???^^; 
苦し紛れな感じ(?)でしたが、うれしいです、どうもありがとうございますw
今日はラクレット!そして白いソーセージとロシティ!スイスに来たって感じ!
知人が頼んだアルペンマカロニもわけてもらって、そしたらお腹いっぱい!!食べきれないよぉ~!
今日も1日楽しく遊んで、おいしいものをお腹いっぱい食べて、満足です。
明日は朝早い。
今日みたいに忘れ物をすることのないように、出かけなくちゃ。
借りた登山靴を履いて、アイゼン装着の練習をして・・・これならいけるだろう、よし。
明日、頑張るぞぉ~!おぅっ!

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