録音は2000年2月14,15,16,17日 バレンシア 2002年の暮れにDUから買ったCD。 TONE OF A PITCHというポルトガルのレーベルからのもの。 ポルトガルのジャズシーンは情報もあまりこちらにはいってこないので馴染みが薄いのであるが、JAZZPORTUGAL.NETというサイトもつくられているほど、それなりのジャズシーンが確立されているようだ。とは言っても首都リスボンの人口がわずか100万人だそうだからそれなりの規模だと推測されるが、このレーベルからも何人か新人の作品がリリースされていて注目にあたいする。 ポルトガルのミュージシャンが77名紹介されているが、名前をざっとみたところ、CARLOS BARRETTOやBERNARDO SASSETTIくらいでほとんど聞いたことのない名前。ペリコ・サンビートやアルバート・サンズなどスペイン出身の名前もはいっていたが・・・
このCDにはTPにAVISHAI COHENの名前がクレジットされている。 もっとも購入した当時は今ほど騒がれてなかったし、実際プレイのほうもFSNTのトリオ盤ほど弾けた演奏は聴けないのであるが、非凡な才能の断片は聴き取れると思う。 テナーサックスのJESUS SANTANDREUのほうがどちらかというと目立ったプレイをしており、一言で言うとマイケル・ブレッカーしているのだ。 1曲目の一糸乱れぬ複雑なラインのアンサンブルなど迫力もあるし、情熱を感じさせる楽曲の出来映えに感心させられる。 リーダーのNELSON CASCAISが2曲を除いて作曲を担当しており、4曲目の「THERE`S A STAIN ON MY SHIRT」など60年代のウェイン・ショーター風だし、アップテンポの6曲目「LOOKING BACK」もミュージシャンうけしそうないい曲だと思う。 ラストの「SEI LA!」ではテナーとトランペットが同時にアドリブを繰りひろげスリルに富んだジャズを展開している。
ガーシュインの「HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON」。 映画「ラウンド・ミッドナイト」で女性歌手が唄う場面があってデクスターの伴奏とともに強烈な印象に残ってこの曲を覚えた。 渋くていい曲だと思う。この曲はSANDSTROMのソロバラード。 残り3曲はラストまで快活な明るい曲調の作品がツーテナーで演奏され楽しく締めくくられる。 北欧のベテランテナーの近作(といっても10年以上前だが)はモダンジャズの名曲を演じた楽しい作品になったと思う。 録音は1993年7月4日 今考えてみるとちょうど10年前の1995年から1996年にかけてジャズ熱が最も薄れていた時期だったと思う。 前年94年に急性肝炎を患ってそれまでの生活を見直そうと、体を鍛え直したのが翌年95年の夏、フィットネスクラブに入会したのだ。 ウォーミングアップで20分自転車漕ぎ、それからトレッドミルにのって8km走った。少し休憩をとって筋トレ、ストレッチと週4日は4時間近くジムで過ごした。それ以外の日は外を走ってダンベルとチューブトレーニング。出張にも持っていった。 食事にも気をつけた。和食中心で高タンパク、高ビタミン、低脂肪の食事を心掛けた。サプリメントにも凝って、トレーニングの雑誌にも目をとおす。 約2ヶ月で5kg減量、ストイックな生活ながらゲーム感覚、実験感覚でこうしたら自分の体がどう変化していくか?という感じで楽しみながら今考えるとやっていたような気がする。 当然体は軽くなり、元気になった。高校生の頃の体力に戻ったような気がした。半年くらいたってから酒も再び飲みだした。 体が元気だと酒も自然と強くなり、うまいしその頃からワインに凝りだして料理とのバランスにも気を配りだした。 トレーニングも続けていたし、ワインが新しい趣味みたいになりだして、ジャズも聴き続けていたけど以前程、その頃は熱心ではなくなりつつあった。輸入盤の購入が減ったし、スイングジャーナルも買わない月が何回かあった。 それでも毎月何枚かのCDを買って、毎日何かジャズを聴いていた。 そんな時にこのCORNELIUS CLAUDIO KREUSCHのCDを倉敷のGREEN HOUSEで見つけたのだ。冴えないジャケットだがケニ-・ギャレットやマーヴィン・スミッティ・スミスなどのメンバーに関心をもって買ったのだ。リーダーの名前は全然知らなかった。 こんなに激しいプレイをするケニ-・ギャレットのプレイが録音されたCDはあまり他にないのではなかろうか? とにかく吹きまくる。吹きまくる。 ドイツ構造主義(かってにイメージした言葉)的なかっちりとアレンジされたポキポキと折れそうな硬い感じのテーマを経て縦横無尽に暴れまくるケニ-のアルトソロを筋トレしながらよく聴いたものだ。ダンベルのあがる回数がこれを聴くと1,2回増えたもんである。 今はあまりトレーニングもしていなくて週に1回近所の公園を5kmくらい走るだけで、すっかり太ってしまった。 その分ジャズ聴けるからいいか? i-pod買って聴きながらトレーニングするのが両立して一番よいかなぁ? 昨日アマゾンから届いたばかりのCD。 シーマス・ブレイクとビル・スチュアートが入っているので注文した。早速聴いてみる。 一曲目「METAPHORICALLY SPEAKING」は彼MANUEL VALERAがニューヨークに出てきた2000年の冬に作曲したこのCDでは最も昔の作品らしい。二つの異なったテンポが交錯するユニークなメロディを持つ楽曲で、シーマス・ブレイクとヴァレラのソロが聴きもの。ビル・ステュアートのドラムはたくみなタイミングではいるスネアドラムやハイハットのビシバシ具合が聴いていて快感である。 ドラムはこのSTEWARTとHORACIO"EL NEGRO"HERNANDEZが仲良く5曲づつ分け合って叩いている。 シーマスが参加しているカルテットの演奏はすべてステュワートが担当。 3曲目「SIMPLICITY」でのシーマス・ブレイクのフラジオを巧みに使ったソロテクニックに耳を奪われる。 続くVALERAのソロも現代ジャズピアノの髄を表現するかのようなアップトゥデイトな演奏。リズムを受け持つJOHN PATITUCCIとBILL STEWARTも鉄壁のバランスでサポートしている。 4曲目はHORACIOとPATITUCCIの定形ビートにヴァレラのピアノソロが自由に泳ぎまわる。5曲目は叙情的なメロディを持つELISEO NEGRETの作品。 6曲目もシーマス・ブレイクのソロが素晴らしい。この人今絶対伸び盛りだと思う。以前に増して楽曲への独自のスタイルによるオリジナリティ溢れる解釈と楽器をコントロールするテクニックが一体化して心・技・体すべてが充実していると思う。9曲目は「SAY IT」。ピアノトリオで厳かに演奏される。 MANUEL VALERAはキューバ出身のこのレコーディング時23歳の若者でラテン音楽(キューバ、プエルトリコの音楽、ブラジル音楽)とコンテンポラリーなジャズのイディオムを融合させて将来を嘱望されているヤングライオンだと実際ビルボードなどで好印象のレビューをされている。
このファーストCDを聴くとその事が納得できると思う。 録音は2003年10月20,22,28,29日 NY AVATOR STUDIO 1997年にLAIKAからリリースされたアルバムで、アル・フォスターはもとより、クリス・ポッターやデビッド・キコスキーがサイドメンで入っているのが購入動機だったと思う。 今、アル・フォスターのリーダー作はこれを含めて3枚所有しているが、一枚のアルバムとしてはこれが一番まとまっているのではなかろうか? ファースト作はフュージョンに色眼鏡を使った中途半端な駄作だった。2枚目はエキセントリックなつくりでマイケル・ブレッカーや菊地雅章の力演がおさめられた力作であったが、やや焦点を一枚の作品として絞りきれていないきらいがあったと思う。実際このアルバムは今でもよく聴く。 アル・フォスターの名前を知ったのは一連の70年代マイルスのレコードからだったが、それ以前にBLUE NOTEのブルー・ミッチェル「DOWN WITH IT」などに吹き込みがあるのを、大学時代の行きつけのジャズ喫茶「JOKE」で知り、マイルスのバンドでのプレイが特別なものであり、この人本来はオーソドックスなジャズドラマーなのを知った次第。実際マイルス引退後は、ピアノトリオの録音なんか結構多かったと記憶している。 アル・フォスターの小技のきいた熟練のテクニックはCD時代になってその細かいところがはじめてちゃんと記録されるようになったのではないだろうか? このアルバムではリーダー作ということもあって5曲も自作曲が収録されていてその作品がまた力作、佳作揃いであり、作曲家としても能力を発揮しているといえよう。 そういえば、昔からいい曲を書く人だったことを今思い出した。 クリス・ポッターは現在より素直というかストレートアヘッドに邁進するスタイルでカッコいいアドリブフレーズを極めまくる。 このアルバムに収録された曲はポッターやキコスキーのリーダー盤でも演奏されている曲があるので、聴き比べても面白いかもしれない。 ラストはウェイン・ショーターの「BLACK NILE」で締められる。
録音は1996年10月14日 オランダ STUDIO44
アル・フォスターがサイドメンではいっているとそのアルバムは安心して買うことのできる作品だといえよう。 すくなくともリズムに関しては、一点の曇りもない出来具合だから・・・ 初めてジャッキー・ペルツァーを聴いたのは、ルネ・トーマのレコードだった。結構鋭角的というかヨーロッパのアルティストにしてはエッジのある音使いで吹くなぁという印象を持っていた。 このCDは六本木WAVEの広告で知って1994年の今頃入手した。 メンバーはJACQUES PELZER(SAX,FL)PHILIP CATHERINE(G) PHILIPPE AERTS(B)BRUNO CASTELLUCCI(DS) 中堅、ベテラン勢でかためられたグループサウンドは極めて洗練された響きで気品さえ感じられる。最も楽曲のもつ雰囲気は彼らヨーロッパの土壌に成り立ったジャズに巧みにその50年代ジャズ(黄金時代)が持っていた輝きをトランスレートしているのだ。決して宮廷音楽でもなんでもなく正真正銘、真正面のジャズだ。 取り上げられているジャズオリジナルが最高に良い。 TADD DAMERONで「GNID」「SOUL TRANE」 HORACE SILVERで「LOVE VIBRATION」 GIGI GRYCEで「SALUTE TO THE BAND BOX」「QUICKSTEP」「CONSULTATION」「SOCIAL CALL」「DELTITNU」「MINORITY」 その他は「THEME FOR ERNIE」「I DIDN‘T KNOW WHAT TIME IT WAS」「SPEAK LOW」 タッド・ダメロンは作曲家として素晴らしい才能の持ち主なのは、認知していたけれども、このCDを聴いてジジ・グライスもそれに劣らぬ作曲家であることを知った。 一聴さりげなさを感じる楽曲が何度か聴いているとその楽曲のもつ深さ、豊かさが次第に理解できてくるスルメ曲をたくさん発表しているミュージシャンだと思う。 ラストは「MINORITY」。
録音は1995年 NY CLINTON STUDIO メンバーは上記以外にJAY ANDERSON(B)VICTOR LEWIS(DS) これも倉敷のGREEN HOUSEで1995年の夏に購入した。 リーダーのANDERS MOGENSENの名前は全く知らなかった。 サイドメンは全員が有名。GARY THOMAS(TS)RICK MARGITZA(TS,SS)NIELS LAN DOKY(P)RON McCLURE(B) 全くスタイルの違うテナー奏者がどんな感じで演っているのか? これが購買動機だったと思う。 実質オープニングといってよい2曲目はアップテンポのテナーバトル曲。重爆撃機のようなドスのきいたあの独特なトーンで速射砲のようにソロを展開するトーマスに対し、マーギッツァはブレッカーライクな情熱的でありながらもう一人の自分が見ているかのような巧みにコントロールされた都会的なスタイルでクールにプレイ。 二人の演奏スタイルの対比がよくわかるトラック。 ちなみに二人とも短期間であったがマイルスに雇われたことがある。 3曲目はマーギッツァがソプラノサックスを演奏。ニールス・ラン・ドーキーの抒情的なソロにつづいてマーギッツァーも哀愁度高めのソロを披露。トーマスはお休み。 4曲目表題曲「TAKE OFF」。今度は逆にマーギッツァーが先発ソロ。次第にのぼりつめていくようなマーギッツァーのソロの展開の仕方に対して上空から絨毯爆撃するような重くてハードでどす黒さを感じさせるトーマス。ドラマーにはいい曲を書く人が多いが、MOGENSENもその一人と言っていいだろう。 モンクの「EVIDENCE」もツーテナーで演奏される。この二人音色的には正反対の音色なので、同じ様なフレーズを吹いても全然違うイメージを受ける。柔と硬、技と力、一方は都会的でクールかたや訥弁で刹那的、聴いていて違いがとても面白い。 6曲目「MISSING YOU」この曲でもそう。ソロはマーギッツァー、トーマスの順。 ラストは「朝日の様に爽やかに」で締められる。
2曲目や4曲目なんかは、古くはリーブマン~グロスマン、ブレッカー~ミンツァー、井上淑彦~藤原幹典などのプレイの応酬を連想する。 録音は1994年10月1日 NY SOUND ON SOUND 去年の年末、中南米音楽のコメントを見てこれはなんとなく良さそうだなぁと勘で購入。 「ESQUINAS」というアルバム名も中村善郎のセカンドアルバムと同じだし、期待は見事当たって正月休みののんびりした雰囲気にピッタリだった。 アリ・バローゾ1曲、カエターノ・ヴェローゾ2曲、ジョビン1曲のカバー以外は自作曲。作曲家としての才能をとても感じる作品群で、ボサノバ、ブラジル音楽があわせもつサウダージ感覚溢れた曲が抑揚のきいた声でほのぼのとナチュラルに唄われていく。 全部いい曲だが、個人的には2曲目「TUA CHAMA」ジョイスがカバーしそうな4曲目「NO MAR DA CANCAO」が特に気に入っている。
録音は1998年7月10日 LAVINIO メンバーはROSARIO GIULLIANI(AS,SS)PIETRO LUSSU(P) JOSEPH LEPORE(B)LORENZO TUCCI(DS) 今出張先から帰ってきたところで昼間山口の商店街にある中古屋で買ったこのCDを聴きながら同時にアップさせています。 ELLYN RUCKERはカプリからリーダーアルバムをたくさんリリースしているがこのCDはLEISURE JAZZという知らない会社からのもの。1曲目と2曲目にフェイバレットソングが入っていたのが買った理由。「BEAUTIFUL LOVE」「ISRAEL」。 後はブルー・ミッチェルの「FUNGIMAMA」やボーカルで「SPRING CAN REALLY HANG YOU UP THE MOST」「UP JUMPED SPRING」(F・ハバード)後はエリントンを2曲。 1曲目は情緒深い繊細さを兼ね備えた仕上がり、2曲目は少しハードなタッチで少し演奏が走りすぎかなぁ? 3曲目「TAKE THE COLTRANE」こういう演奏させると本場のクラブでも常日頃揉まれているあちらの連中はこのエリンを含めて本当にうまいねぇ!4曲目「WONDER WHY」3曲目と同じくネイティブの強み、本場ショービズの力は強い。 5曲目もエリントンナンバー「昔はよかったね」 6曲目は弾き語り、7曲目はトリオで唄われる。 ピアノの腕前は歯切れがよく明瞭なタッチで結構力強く弾ききる演奏でスキャットも披露しながら見事なプロフェッショナル振りを見せ付ける。 ラストは楽しい曲「FUNGI MAMMA」で幕を閉じる。 本場の上質なエンターテイメントが収録された一作だと思う。
こういう場にいたら、さぞ美味しい酒が飲めるだろう・・・ 録音は1991年12月7日 NEW ORLEANS MAHOGANY HALL 去年12月30日4年ぶりに大阪に帰省して梅田に出た時最後に寄った「ワルティー堂島」のワゴン台にBMCRECORDSのCDが\790で大量に処分されていた。聴いたことの無いレーベルであったが、何枚かチェックしてハンガリーのレーベルなのが直ぐにわかった。 一枚一枚チェックしてみると・・・ このCDジャケの表の片隅にラベンダー色で印字されているDAVID LIEBMANの名前を発見。他に4枚見繕ってレジに持っていった。 このBUDAPEST JAZZ ORCHESTRAはパーソネルをみるとほぼ全員がハンガリー人だと思うのだが、いかんせん知っている名前が一人も見当たらない。 コンダクトはちなみにKORNEL FEKETE-KOVACSという人がやっている。 サックスセクションはフルート、アルトフルート、クラリネット、バスクラなど持ち替えが多彩で、ブラスにはHORN奏者とTUBA奏者がゲスト参加していてサウンド的にはギル・エヴァンスを連想させるところがなきにしもあらず。 デイブ・リーブマンはソロイストとして激情的なソロを例によって展開しているが、知的にコントロールされたそのソロはいつ聴いても納得させる技量と情熱、演奏のダイナミクスを感じさせる。 近年ソプラノの演奏はさらに自由度を増し天空へ飛翔していくかのようなそのパーフォーマンスはスティーブ・レイシ-なき今、ウェイン・ショーターと並ぶソプラノサックス界の双璧をなしていると断言していいだろう。 さてこのオーケストラのサウンドであるが、さすが東欧の国とあってミュージシャンの音楽的レベルが非常に高い。 クラッシック的な部分と伝統的なジャズビッグバンドのサウンドが巧みに交錯し、そこにECM的なサウンドやロックテイストの音が部分的に挿入されるといった具合。リズムの展開が目まぐるしく変わる起承転結がはっきりした組曲風の曲のあってサウンドのバリエーションも多彩な実力あるオーケストラと聴いた。
www/bmcrecords.hu/ 10年ほど前になるだろうか六本木WAVEの広告で知って通販で入手したアナログ盤。メンバーが凄い。 JOHNNY GRIFFIN(TS)DADO MORONI(P)LUGI TRUSSARDI(B)ALVIN QUEEN(DS)ISLA EcKINNGER(TR),もうひとつのグループにはMADS VINDING(B)MAKAYA NTSHOKO(DS)ANDY SCHERRER(TS)が参加している。こんなスペシャルなメンバーをバックにスイス人のボーカリストBRIGITTE BADERが唄っているのだ。 選曲も抜群に良い。「GOODBYE PORK PIE HAT」「SOPHISTICATED LADY」「HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON」「BUT BEAUTIFUL」「BEAUTIFUL MOONS AGO」「OUT OF NOWHERE」「YOU`VE CHANGED」「DAY BY DAY」「PRELUDE TO A KISS」に3曲のオリジナル作品の全12曲が収録。 値段が自費出版のためか\3500以上したのを覚えているが、聴いてみたい欲求のほうが強くて買い上げた。 丁寧な歌唱でへたに歌を捏ねくりまわさずストレートに唄うスタイルで好感がもてる。 声質はウィスパー系とか清廉でか細いタイプではなく、かといってパンチが効いた声量のあるタイプでもない中庸の線、口を結構大きく開けて唄っているイメージがするチアフルな唄い方といえばいいだろうか? 決して無理して自分の出来ないことにトライアルするような事はしておらず、等身大の自分をナチュラルに表現しているので、わざとらしさや嫌味がないので、聴き疲れがしない。 アルバムとしてのクオリティーの半分はグリフィンはじめジャズ界の名だたるミュージシャンに任せ、自分の考えるジャズボーカルを素直に歌ったのがこのアルバムの成功のもとだと思う。
録音は1990年7月 NY SOUND ON SOUND STUDIO 最近、評価が高まってきたベルモンドブラザーズの1994年吹き込み盤で、昨年末、阪神百貨店中古レコード市で\1250で買った。 10年以上前の作品ながらステファン・ベルモンドのその研ぎ澄まされた閃きが感じられるトランペットスタイルは既にほぼ完成されている。テナーのライオネルも60年代のショーター、ヘンダ-ソンのスタイルをよく消化したモーダルなテナーを披露。 ピアノのHENRI FLORENSをはじめリズムセクションの水準も高くサウンド全体が前のめりにグングン押し迫ってくるかのようで、勢いが感じられる。 味わい、情緒には欠けるかもかもしれないが、そんな事は全然問題にならない位、伸び盛りのサウンドを聴かせてくれる。 フランスジャズ界というとルイ・スクラビス、ミッシェル・ポルタル、アンリ・テキシェ、ダニエル・ユメールなど大御所たちの自由度の高いワン&オンリーなジャズのイメージが強いが、ハードバップからベルモンド・クインテットのような正統派モードジャズ路線のグループもあるわけで、依然として層の厚さを感じさせる。
5曲目「A.L.F」でのステファンのテーマ吹奏はとても爽やかな風を感じさせ、晴れ渡った青空をカモメが自由に飛び廻る風景を連想させる。6曲目は日本的情緒を感じさせる曲。 7曲目は新主流派的な構造をもつ曲で昔のウィントン・マーサリスのクインテットを連想させる。 8曲目は唯一のスタンダードナンバー「ダーン・ザット・ドリーム」メロディーを崩さずストレートに吹く姿勢が好ましい。 彼らの基礎がとてもしっかりしたものである事がわかるトラック。 若々しい歌心が感じられて悪くない。 躍動感溢れる「SUNSET IMPRESSIONS」。 ソプラノとトランペットのユニゾンと駆け合いがとても良い。 一押しはこの曲かなぁ・・・後は1曲目と5曲目が個人的にお薦めです。 録音は1994年9月15日 オランダ STUDIO 44 ジェリー・マリガン・カルテットの「木の葉の子守り歌」などで50年代のチェット・ベイカーの演奏をジャズを聴きはじめた頃FM放送なんかで聴いたのだが、その頃はやはりマイルスやフレディー、クリフォードと黒人の50年代ハードバップが一番であまり耳にすっーと入ってこなかったが実際のところだった。 「気まぐれ飛行船」である日チェット・ベイカーの歌がかかった時「その中性的なボーカルに反って男らしい強い意志を感じるとかなんとか」ボーカリストの安田南がコメントしていた時のことを覚えている。その放送でチェットのボーカルに興味をもった。 私はというと、チェットの歌はクリス・コナーなんかをもっと低音にした女性ボーカルのようだなと思った。 しかしその頃はまだインストのジャズを追いかけるのが精一杯でチェットのレコードをはじめて買ったのは、数年後CTIの「SHE WAS GOOD TO ME」が廉価版ででた時だったと思う。 それから研究会でウエストコーストジャズを受け持つことになり、数枚チェットのはいったレコードを買ったはず。 本格的にチェットが好きになったのは、社会に入り酒を飲むようになってから・・・ STEEPLECHACE盤やそのヨーロッパのマイナーレーベルから一頃毎月のようにライブ盤がリリースされていた。 自伝映画も封切られ、それのサウンドトラックもでた。 BRUTUSでチェットの特集号もでたくらい。 80年代になってチェットの人気は日本とヨーロッパでピークに達していた。 そしてあっけない幕切れ。 ホテルの部屋からの転落死。 チェット・ベイカーほどフイルムノワールの雰囲気を漂わせたジャズミュージシャンはいないと思う。 もうこのようなミュージシャンは二度と出てこないように思う。 映画や小説の中のようなことを実際人生の中で経験してきた波乱万丈な一生を送った人。 このレコードは大阪の「MUSIC MAN」で10年以上前格安で手に入れた。レイチェル・グールドのはいった兄弟盤も違う店で同時に入手した。 チェットのレコードの中でも特に愛聴している一枚。 1992年に岡山のLPコーナーで買ったCD。すこし前にDRAGON盤「POEM」を何ヶ月か待って入手したばかりの時だった。 メンバーの豪華さで即、買うことにした。 JOHN SCOFIELD(G)JACK DE JOHNETTE(DS)DAVE LIEBMAN(SS)BILL EVANS(TS)NIELS LAN DOKY(P)ULF WAKENIUS(G)そしてリーダーのLARS DANIELSSONが曲によって様々な編成で演奏したオールスターレコーディング。 去年ラルス・ダニエルソンの新作がACTから久々にリリースされたが、このCDの顔写真とだいぶ人相が変わっていて12年の月日の経過を感じた。この頃はすごく若々しいラルスがジャケに写っている。 1曲目、2曲目はジョンスコのギターがフューチャーされた曲でウネウネした独自のラインはここでも非常に個性的。 3曲目はLARSの特色がよく出た曲調の「FAR NORTH」。 DAVE LIEBMANが北欧の鉛のようなどんよりと厚く垂れ込めた雲の狭間から一筋の太陽の光が差し込むようなきらびやかで物憂げなソロを展開。 4曲目は「枯葉」LIEBMAN,DANIELSSON,DE JOHNETTEのトリオはさすがに変幻自在でありながらプレイに余裕があるというか、スリリングでありながら巧みにコントロールされた印象を受ける。 5,6曲目はULF WAKENIUSのギタープレイが聴ける。 今はスパイス・オブ・ライフから日本盤でCDも出て結構認知されてきたワケニウスだが、この頃はまだ知る人ぞ知る存在だったはず。 7曲目はリーブマンが参加したカルテットによる作品。 ダニエルソンのアルバムでは一番聴きつけているフォーマットだけにやはり一番耳にしっくり来るサウンド。ラストは自身のベースがメロディーを取るピアノトリオの演奏。 録音は1991年1月 NY SOUND ON SOUND STUDIO