楽天オークション出品の手引き
11月13日から始まった楽天オークションの使い方をご説明いたします。
こちらは出品の手引きです。
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第一段階 心の準備
楽天オークションは「楽天フリマ」とは別なものです。
まったく違うものなので「楽天フリマ」と同じ感覚で使おうとしてはダメで
す。
特に元「フリマユーザー」だった方々はこの点を肝に銘じましょう!
図1 今までのフリマの流れ
(画像作成★snow
crystal★様)
第二段階 取引の仕組み
楽天オークションではエスクローというシステムを使用しています。
これは取引の途中に必ず楽天が入り、出品者は一度楽天(正確には郵便局)に荷物を送り、楽天が落札者へ再発送、落札者は楽天から荷物を受け取ります。
つまり、 出品者であるあなたは、落札者にとって荷物の送り主ではないのです。
楽天からは、落札者のコード番号だけが知らされ、 出品者は落札者の住所も、氏名も、メールアドレスさえ知ることができません。個別に連絡をとることができないのです。
落札者も同じように出品者の個人情報はわからないのです。 これが「楽天あんしん取引」(特許出願中)です。
質問欄や連絡板という出品者と落札者(入札者)を結ぶ手段が無いわけではないですが、 回数が限られている上に、メールアドレスや住所などを書き込むこともできません。(エラーがでます※1)
楽天オークションでは出品者と落札者を徹底的に切り離し、お互いにコミュニケーションをとらせないことを売りにしているのです。
お互いがメールをやり取りし、コミュニケーションをとりながら取引していた「楽天フリマ」との決定的な違いはここだと言っていいでしょう。
ご理解いただけましたか?
第三段階 発送の仕組み
取引の仕組みをご理解いただいたら、今度は発送の仕組みを学びましょう
楽天オークションでは
ゆうパック
書留ゆうパック
ポスパケット
の 三種類の発送方法しか使えません!
クロネコメール便、定形外郵便、エクスパック等、上記三種類以外の発送方法はどんなに 出品者や落札者が望んでも使うことができません。
あなたがたとえばどうしてもメール便を使用したく(システム上できないのですが)て、その旨出品者情報に書き込むと、エラーが出たり、削除されたりします。
上記3種類以外の方法は絶対にダメなのです(※2)
上記3つのうちいずれかを必ず選んでください。
一応選んでおいて、あとで別な方法で送っちゃえ!と思ってもダメです。できません。(※3)
また、 同じ落札者に数点まとめて落札していただいたとしても、一つの荷物にまとめて送ることはできません。
必ず一つ一つ(たとえそれがどんな小さなものであっても)別々に梱包し、専用の伝票をプリントアウトして必要事項を記入し、別々に発送しなければなりません。
もし、 あなたがこのルールを破り、一つにまとめて発送すると、残りの商品は全て「未発送」の状態となり、期限を過ぎると、出品者都合のキャンセルとなり、「悪い」評価がつくだけでなく、最低でも500円以上のキャンセル料を取られることになります。
注意しましょう。
また、伝票は荷物に貼り付けてはいけないので、 貼らないで持ち込みます。
同じような大きさのものを同時に、別々な場所に発送する際は、伝票と荷物の取り違えが起こる可能性が大です。目印をつけたり色を変えるなどのちょっとしたひと工夫が必要です。
もし郵便局の中の人が伝票を貼り違えて、誤配がおきても、楽天はなんの保障もしてくれません。
注意しましょう。
第四段階 送料の仕組み
発送の仕組みが理解できたら、こんどはそれに伴う送料について学びましょう
送料は落札者が負担します。
代金引換、着払いもダメです。(※4)送料無料もダメです。できません。
これらの言葉も自己紹介や商品情報にかけません。書こうとするとエラーが出たり、削除になったりします。
それに、たとえあなたがどんなに送料無料を謳っても、 楽天は落札者に、あなたが出品時指定した発送方法の送料を自動的に加算し、請求します。
注意しましょう。
金額は上記3種類の発送方法の通常の金額に、エスクローの手数料150円が加算されます。
荷物は持込が基本なので、正規料金から100円減額され、そこに手数料150円が加算されるので、差し引き正規料金+50が必要だと考えてください。
送料は必ず出品者が発送時に立替払いをし、取引が終了したあとで、商品代金と一緒に楽天から振込みを受けなければなりません。
(その際、三井住友銀行に口座を持っていなければ、振込み手数料を取られます)
なお、商品発送にコンビニエンスストアは使えません。必ず郵便局に持ち込んでください。
(出品者が、送料を全額切手であらかじめ用意できれば、集配も受けることができますが、この場合持込のマイナス100円が使えなくなり、その分送料は高くなります。高くなった100円は出品者負担です。)
第五段階 出品の仕組み
さあ、送料と発送の仕組みが理解できたら、いよいよ出品です。
ただ、注意してください。 フリマのデータは使えません。始めからやり直しです。
評価も0からのスタートです。
使える画像は150KBまで
です。フリマのときより小さいですから、注意しましょう。
ゆうパックで送れない大きいものは出品してはいけません。
30kgを超える重さのものも、ゆうパックで送れないからダメです。
さらに注意が必要なのは、 一度出品してしまうと、その情報の変更はできないということです。(追加はできます。)
これはフリマとぜんぜん違います。どうしても変更しなければいけない場合は、一度その商品を削除するしかありません。
入札が入る前ならいいのですが、入札が入った後では、間違いに気づき、直そうとしてもできません。商品を削除すると、出品者都合のキャンセルとみなされ、ペナルティが課せられます。
誤字や誤記など無いよう、何度も読み返してから出品のボタンを押されたほうがいいでしょう。
また、 落札者には返品の権利があることを忘れてはいけません。
ノークレーム・ノーリターンという言葉は、楽天オークションでは禁句です。
なお、もしあなたが三井住友銀行に口座をお持ちでないなら、 出品する際には、スタート金額を211円以上にすることをオススメいたします。
そうでないと、売り上げはおろか、ヘタをすると立て替えた送料さえ返って来ない可能性があります。
第六段階 取引期限の仕組み
出品も無事終了し、あとは落札者様が現れるのを待つばかり!
さあ、さっそくあなたの商品が落札されました!
マイオークションの商品のステータスが「入金まち」の状態になります。
今頃落札者様には、送料込みの請求書と振り込みを促すメールが楽天から届いているはずです。
落札者は3日以内に、送料込みの代金を振り込まねばなりません。
でもここで注意です!3日とはありますが、 これは落札された当日を含みます。実際には51時間の時間的猶予しかありません。
(※5)
もし落札者様のPCが折悪しく壊れてしまったら、落札者様やご家族の体調が急に悪くなったり、急な不幸があったり、急務があったりして、51時間以内に送金できない場合、お取引は自動的にキャンセルになってしまいます。
幸いにも落札者様が入金してくださったとしても、油断は禁物です。
落札者様が入金したあとでも、それが楽天のあなたのマイオークションに表示されるためには、さらに3日ほど時間がかかる場合があります。 つまり出品者は最長1週間程度、取引が成立するか否か、ハラハラドキドキの時間をすごさねばなりません。
それを乗り越え、あなたのマイオークションに「入金がありました。商品を発送してください」のステータスがでたら、 今度はあなたに3日間=51時間のタイムリミットが課せられます。
もしあなたがなんらかの都合でこの51時間のタイムリミットが守れない場合、取引は自動的にキャンセルになり、あなたにはペナルティが課せられます。最低でも525円。取引金額の5.25%です。
もちろんこの51時間には、夜中や早朝という、郵便局が営業していない時間も含みますから、 実質の時間的猶予は16時間程度と考えていたほうがいいでしょう。
(※6)
楽天オークションを利用するためには、絶対に壊れないPCとネット環境。そして病気にならない体力と、いつでも郵便局にでかけられるフレキシブルなライフスタイルが必要です。注意しましょう。
また、送料は出品者が立て替えて払わなければならないので、十分な量の現金もあわせて用意しましょう。
大きなものをいっぺんに何個も落札されたら、送料だけで結構な出費ですからね。
第六段階 商品受け取りの仕組み
さあ、なんとか発送も済ませ、あとは代金を受け取るばかりと思うかもしれませんが、まだまだ終わりではありません。
あなたの商品が落札者様のもとに届くのには、 普通のゆうパックやポスパケットが必要とする時間プラス1日が必要になります。楽天を通す分、1日よけいに時間がかかるのです。
さらに郵便物が落札者様に届いても、落札者様がPC上で「確認」の作業をしてくださらないと、落札代金を受け取ることができません。
落札者様には商品を確認した上で、返品をする権利があるのです。
落札者様がついうっかり確認の作業を忘れても、一定の時間が過ぎれば、ステータスは「確認」の状態になるのですが、出品者であるあなたは、いつ返品されるかというスリルをこの間あじわうことになります。覚悟しておきましょう。
万が一、返品になった場合の往復送料は出品者負担となりますから、気をつけましょう。
返品は出品者・落札者双方の合意がなければできないようですが、トラブル回避のために証拠写真を撮影しておくなど、十分に気をつけましょう。
第七段階 売り上げ金の受け取り
ようやく落札者様に確認をいただいたら取引終了です。あとは楽天から売上金と立て替えた送料を受け取るだけです。
まず、振り込んでもらうための口座が必要です。このときに使えない金融機関があります。
信金、農協、信託銀行、郵便貯金(ぱ・る・る)はご利用いただけません。
大手都市銀行のない地方では、これらの金融機関は重要な位置を占めていますから、地方にお住まいで、これまでフリマの代金を振り込んでいただくのに使っていた方も多いでしょうが、ダメです。使えません。
これらの金融機関以外の口座を持っていない場合は、あらたに振込み先を設ける必要があります。
口座があれば、いよいよ振込みをうけます。 ここでは、お取引のたびに振り込んでもらう「都度振込み」とお取引の売り上げを一ヶ月分まとめて振り込んでもらう「一括振込み」を選択できます。
どちらにも振込みを うけとるたびに、あなたの売上金から3.15%の手数料(後に5.25%に変更になります)と、振込み手数料が控除されます。
あなたが三井住友銀行に口座をお持ちでないなら、自分の売り上げを受け取るたびに210円の手数料を盗られるのです。
楽天オークションに参加するためには、三井住友銀行に口座を持たなければ、たいへん不利です。
また、楽天の基本設定は「一括振込み」なので、登録時にも「都度振込み」を選択したとしても、それは「一括振込み」から「都度振込み」の変更とみなされます。
その変更の手続きは一ヵ月後でないと終了しません。
つまり登録時に「都度振込み」を選択しても最初の一ヶ月(登録した月)は「一括振込」が適用されるのです。
ですから
「楽天オークション」に参加されるかたは、最初の一ヶ月(参加した次の月の10日くらいまで)は売り上げを手にすることができません。たとえどんなに大きな売り上げであろうと、また、どんなにたくさんの送料を立て替えていたとしてもです。
また、 売上金が振り込み手数料に満たない場合、振込みは次回以降(売り上げが振り込み手数料以上になりまで)に延期されます。立て替えた送料も返ってきません。
高額な商品をガンガン売る自信がある場合、または三井住友銀行に口座がある場合は問題はありません。
その場合、あなたは楽天登録後、最長一ヶ月後にして、はじめてその売り上げと立て替えた送料を受け取ることができるでしょう。(ただし手数料は引かれていますけど)
相手がカード決済を行った場合は、一度受け取った売り上げも送料も楽天に取られる可能性があるので注意しましょう。この場合、商品ももどってきません。カード決済は最後の最後まで注意が必要です。(※8)
図2 これからのオークションの流れ
(画像作成★snow crystal★様)
補足&注
これらのルール、手順はなんの予告もなく楽天によって変更される場合がありますので、覚悟しておきましょう。
また、どんな トラブルが生じても楽天はまったく関知してくれませんので覚悟しましょう
さらに分からないことがあって楽天にメールで質問すると、数日後に もれなくテンプレートメールが返ってきます。
その内容は、質問内容とはぜんぜん関係ないことが多いので、あらかじめ覚悟しておきましょう。
電話での質問は一切受け付けてもらえない(※7)ので、そこのところも覚悟しましょう。
さらに、このさきあなたに、 取引上どんな不満があっても「楽天の規約を理解の上での会員登録」と解釈されます。
たとえその規約が最初からなかった(後から書き加えられた)規約でも、絶対に従い、文句は言えないのです。
規約に変更がないか、ルールが知らないうちに変わっていないか、常に注意を払いながら利用することをおすすめします。
以上、楽天における出品の流れを雑駁ながらご説明いたしました。
ご理解いただけましたか?
さあ、ここまでの内容をご理解いただけ、なおかつ、上記の準備ができるあなたは、楽天オークションを存分に楽しむことができるでしょう!
レッツ・エンジョイ!楽天オークション
注
※1 楽天オークションでは商品情報や質問などに書き込める文言に制約があります。制約された言葉を使うと 「不適切な表現がある」
とのエラーが出て書き込めなかったり、削除されます。この場合の「不適切」は一般常識によるものでなく、 あくまで楽天にとって「不適切」
な言葉となります。
※2 一部ユーザーには「準備が出来次第、発送方法を増やす」とのメールが来ているようですが、いつごろ、どのような方法が加えられるかはわかりませんし、本当に増えるのかどうかもわかりません。
※3 同梱についても「今後検討する」旨の意思が一部メールによって示唆されていますが、このシステムでは困難ではないかとの見方が強いようです。あまり期待しない方がいいでしょう。
※4 楽天市場からの出品はこの限りではありません。楽天市場のショップは、発送方法も送料の規定も自分で自由に選べます。
ですから楽天オークションには「方法が自由に選べない」個人出品者と「方法を自由に選べるショップの出品者」が混在することになります。このことが混乱を生んでいます。「送料無料っていう出品もあるじゃない」と、他の出品をみた人が勘違いするんですね。楽転にショップ登録しただけの楽天ショップは市場のショップとは違い、個人と同様のシステムを利用しなければなりません。
※5 一定の条件を満たすと6日まで期限が延びます
。
どういう条件なのかは、残念ながら私にはわかりません。
この6日の延長は、どうも銀行の営業日の可能性があります。年末年始の金融機関の営業していない日をプラスして「延長」であると・・・。とすると実際には延長していないと・・・。いずれにせよ、気をつけましょう。
※6 近所に長い時間営業している郵便局があれば別ですが、 たいていの場合郵便局は17時には閉まってしまいます。一部の局を除いて土日の利用もできません。
また、今後民営化にともなって不採算局は次々に統合&閉鎖するでしょう。できるだけ最寄の大きな郵便局を利用しましょう。
※7 電話をしたときに 「オレは楽天の株主だ!」
と言うと対応してくれるそうです。ハッタリでもいいので、最終兵器として覚えておきましょう。
※8 規約7条7
『落札者が落札代金および送料の支払いをクレジットカード決済で行った場合で、
当該クレジットカード決済が不正利用である等の理由により、
当社がカード会社から落札代金および送料相当額の入金を受けられなかったときは、
出品者は、第10条第1項にかかわらず、当該落札代金および送料を受領できず、また当社から既に送金を受けていたときは、直ちに送金を受けた金額を返金しなければならないこととします。
』
つまり落札者のカードに不備があった場合、その全責任はなぜか出品者がかぶらならなければいけません。
この場合でも落札者とは連絡できないので、注意が必要です。
(作成 :れいじさん
)