2007年10月18日
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カテゴリ: 動物愛護






犬を連れて隣人が引っ越してきたました。
毛が短くてテリアの血が入っているような黒のブチの入った犬でした。
その日から犬と共に私の苦しみが始まったのです。

「こいつ、すし屋から貰ってきたんだけど、
寿司ネタで贅沢に育ったから、メシ食わねえんだよ」隣人はそう言って、
その犬に与えた餌は白飯に梅干、それが水浸しになっていました。

その犬は来た時からやせ細っていました。
夜になると切なそうに遠吠えをするのです。
もとの飼い主が恋しくてたまらないのでしょうか。

毎夜の遠吠えは次第に苦しそうな響きに変わっていきました。
ほんとうに苦しそうでどこか体の具合でも悪いのでしょうか。

そのうち「こらぁ、ウルサイ!」「なんでメシ食わねえんだよー!」
と腹を立てた隣人が犬を殴るようになったのです。
もうすでに遠吠えにも元気がなく苦しそうに唸る日々でしたが
時々「キャンキャンキャ~ン キャンキャンキャン ギャンギャンギャン」
と断末魔のように響き渡る悲鳴。
また殴ってる!
「ギャンギャン ギャギャ~ン」「クゥクゥ~~ グゥ~~~」

日に日に絶望的な悲痛な叫びへと変わっていく。

何とかしたい、何とかしたい、でもどうすれば・・・
いつか隣が留守のときにちゃんとご飯をあげよう。
いつか、いつか、いつか・・・・・と隣を窺う日々でしたが
隣家は昼も夜も留守になることはなかったのです。
隣は男ばかり数人の家族・・・私にとっては恐い雰囲気の家でした。

とうとうある日、私は夜こっそりとご飯をあげたのです。
こっそりのつもりだったのですが、犬は大喜びでガツガツとして
大騒ぎをして大きな音をたててしまいました。
そして「何やってんだ!」と隣人に見つかってしまい、
私は隠れ損ねて気まずい雰囲気になってしまいました。

ちゃんとご飯を食べられたのは、この時だけ。
「なぁーんで、オレのやるメシ食わねえんだよ!メシ食えよ!」
「キャンキャンキャ~ン キャンキャンキャン」
とますます響き渡る悲鳴。殴ってる!
「ギャンギャンギャン ギャギャ~ン」
私がかってにご飯をあげて、いい加減なことをしたばかりに
もっと苦しめることになってしまったと思いました。

私の心は地獄 「神様、どうかお助けください」
毎日、手を合わせて祈ることだけしかできなくなりました。

どうすればいいんだろう、どうすればいいんだろう、、、、、
どこに相談すればいいのか、助けを求めるところが分からなかったのです。
思い切って大人の人にこのことを相談したら、
「他人のことに口をはさむもんじゃない」と言われました。
このときの私の絶望感と落胆を想像してください。

ひたすら「神様、お願いします、助けてあげてください」
と、毎日毎日、祈リ続けました。

そして、もし留守のときがあったら鎖を外そうと決心していました。

犬は飼い主を選べない、自分で自分の人生を切り開く事が出来ない。
与えられたものの中でしか生きていけない。
すべては、どんな飼い主に巡り合うかで決まってしまう。

いくら不幸な人間がいたとしても、人には自分で努力して
人生を切り開き、変えていくことが出来る可能性があるけれど、、、、、。
鎖で繋がれた犬にとっては、与えられたそれがすべて。

その子は半径1mにもならない地面がすべて。
散歩に行くのを見たこともありませんでした。

鎖をはずしてあげたら遠くへお行きなさい。
逃げるんだよ。
こんな飼い主のもとにいるより、野良の方がまだましだよね。
きっと外しに行ってあげるからね。

「神様、どうか、私にチャンスをお与えください」

でも私の願いは虚しく、チャンスは訪れなかったのです。
昼も夜も留守になることのない家でした。

・・・ある日、その子を見たら、
その子にとって、生きていること自体がが地獄であると分かり、
それがヒシヒシと感じられ、胸がとっても苦しくなりました。

「神様、お願いします。もう十分に苦しみました。
どうか安らかに休めるところに連れて行ってあげてください。
お願いします、もう苦しみから解放してあげてください。
天国へお連れ下さい、お願いします」
泣きながら祈りました。

そしてまさにその翌朝、その子にダンボールが被せてあって、
死んだことが分かりました。
「神様、ありがとうございます。感謝します。」
感謝しながら、私は罪の意識でいっぱいでした。

私はその子のために祈ったんじゃない。
自分が苦しみから逃れたいから祈ってたんじゃないか。
本当はどんなことをしてでも、体を張って助けるべきだったんだ。
それをせずに、「犬のために」なんて言葉は虚しいだけ。

骨に皮が貼りついてるだけの姿になって
ようやく苦しむことから逃れられました。
越してきてから1ヵ月か2ヶ月か、
その間、何も食べずに苦しみぬいて死んで行ったのです。
誰からも愛されることなく、心も体もとことん傷ついて逝きました。

積極的に助けようとしなかった自分への罪悪感と後悔ともに
思い出すたびに未だにとっても苦しいのです。
私を許してください・・・・と伝えたい、その子に。


********************

動物愛護法改正
動物虐待への対策強化を求める請願

悲惨・劣悪な繁殖場をなくすため 虐待を許さない社会を作るために
法整備とそれを行使するアニマルポリスを!

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最終更新日  2007年10月18日 14時42分10秒
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ずっと...  
しば さん
まだ雪の残る寒い朝、通勤電車の窓から雪の上に寝転んでいる犬が見えました。寒い中四本の足は投げ出したままです。本来ならうずくまって丸くなるのに変だと気になりましたが民家の裏庭です。そんなはずは無いとその日はすぎました。あくる朝気になって窓の外を見ていました。犬は硬直したままひっくりかえっているのがわかりました。なぜ?なぜ?民家は空き家なのか、その犬はその家の飼い犬だったのか?あくる日犬には板がかぶせられていました。翌日もまた翌日もその子を見ていました。夏になりました、茶色の毛皮がまだ見えます。草がぼうぼうになって見えなくなってもずっと見てました。心の中でお経を読んでいました。今度生まれるときは幸せになれるように祈り続けました。朝と帰りとその場所を通り過ぎるまでその子に話しかけています。今年の夏茶色の毛皮はどこかになくなりました。いい大人になっても心の中で救いを求めることしか出来ません。誰にも言えなくてとても苦しく思ってました。すみません、この場ならあの子が浄化できるのような気がします。世の中の愛しい子達が幸せでいられますように。 (2007年10月18日 23時16分12秒)

しばさんへ^^  
緋佳  さん
雪の降る時期から翌年の夏まで・・・・・
私の頭の中にその光景が写しだされます。
どんな一生だったのでしょう、死してなお苦しい想いをさせられて・・・
毎日お辛かった気持ちが伝わってきました。
同じように窓の外を見て、同じように心を痛めていた方もいるでしょう。
それでも何もできないことが辛いですよね。
こういうときに、相談、通報できるシステム・アニマルポリスがほしいと思うのです。
署名はお済でいらっしゃいますか?
「世の中の愛しい子達が幸せでいられますように。」心からそのように思います。
今回はコメントをお寄せいただいてありがとうございました。
みんなに読んでほしいのでコピペで記事にさせて下さい。
支障があるようでしたら、またお立ち寄りいただいた時に、ご連絡いただければと思います。
よろしくお願いいたします。

(2007年10月19日 12時58分46秒)

緋佳さんへ  
しば さん
こんばんは...わたしは過去に愛犬を行方不明にしており不憫な子を見るとあの子はどこでどうなってしまったのかとても苦しくなってしまいます。このブログには私もアゲハの幼虫を育てており巡ってまいりました。アゲハを育てている方は動物も大好きで、どのブログを拝見しても犬やネコが大事に愛情たっぷりに暮らしています。私も現在二匹のわんこと暮らしていますが、小さなイモムシでさえこんなに愛しいのに犬やネコのようなかけがえのない存在の子達が不幸でいるのがわかりません。今の私がこれから出来ることはなんなのか、わかっていても目をそらしていた事。
祈るだけでは解決はできないこと...
非力ではありますが声を出さなければと痛感しています。 (2007年10月21日 22時30分30秒)

しばさんへ^^  
緋佳  さん
そうですか・・・ご愛犬が行方不明に・・・・
どうなったのか分からないってこと、これはとっても辛いですね。お気持ちお察しいたします。
アゲハをきっかけとして、このようにご訪問いただき体験談をお話いただいたこと嬉しく思います。
世の中を少しでも変えていくために、「できることを出来る範囲で無理せずに続けてやっていくこと」私はこれをモットーにしています。
ホームに署名のお願いをまとめてありますので、まだお済でなければよろしくお願いいたします。
これからも私のブログを覗きに来てくださいね~^^
「ずっと・・・」を紹介させていただきました。
皆さんのコメントお読みくださいね。

(2007年10月21日 23時29分29秒)

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