『カクテルのあゆみ vol.1』
酒は飲む人の好みによって、いろいろな飲み方がある。
そのままで飲むことを
ストレート・ドリンク(Straight Drink)
と呼び、混ぜ合わせて飲むことを
ミキシード・ドリンク(Mixed Drink)
と呼んで区別されている。
カクテル(COCKTAIL)は、ミキシード・ドリンクすべてを指す場合と、
数あるミキシード・ドリンクの中の一つ、
例えばフィズやサワー、クーラー、パンチなどの仲間の一つの形として取り上げられる場合がある。
前者は広義な呼び方であり、後者は狭義な取り上げ方とされている。
いくつかの辞書を見ても、カクテルとは
“複数の酒や果汁、薬味などを混ぜ合わせてつくられる飲み物”
といった範囲のことが記されている。
あまり明確な説明でないが、無難で要領を得たものではある。
酒はその種類も多く、果汁も薬味も多様で世界にはおびただしい品種がある。
カクテルをつくり、それを味わう人の嗜好性にいたっては、これほど複雑を極めたものはない。
それゆえに又、興味の尽きないところである。
カクテルは、いつ、どこで、誰の手によって作られたもので、
人の好みや時の流れによってセレクトされ、
優れたものが残り伝えられて、
その他のものは淘汰されてしまうものであろう。