All The Things You Are

March 25, 2007
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テーマ: Jazz(2024)
カテゴリ: Album
天国への7つの階段

Seven Steps To Heaven


Seven Steps To Heaven / Miles Davis


録音日:1963年4月16日(1)、(3)、(5)
録音場所:アメリカ、ロサンゼルス
録音日:1963年5月14日(2)、(4)、(6)
録音場所:アメリカ、ニューヨーク
レーベル:Sony

[パーソネル]

マイルス・デイヴィス(tp)
ジョジ・コールマン(ts)(2)、(4)、(6)

ヴィクター・フェルドマン(p)(1)、(3)、(5)
ロン・カーター(b)
トニー・ウィリアムス(ds)(2)、(4)、(6)
フランク・バトラー(ds)(1)、(3)、(5)

[収録曲] 

1.Basin Street Blues ペイズン・ストリート・ブルース
2.Seven Steps To Heaven セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン(天国への7つの階段)
3.I Fall In Love Too Easily アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー
4.So Near, So Far ソー・ニアー、ソー・ファー
5.Baby Won't You Please Come Home 家へおいでよ
6.Joshua ジョシュア



これは、マイルス・デイヴィスが1963年にレコーディングしたものですが、
この1枚のアルバムの中で、録音場所とメンバーが違う2つのセッションがレコーディングされ、
合計6曲のうち、それぞれ3曲づつのセッションが、1曲ごとに交互に収録されています。
それは、1、3、5曲目は、ウエストコースト=ロサンゼルスのレコーディングで、
サポート・メンバーは、ピアノ=ヴィクター・フェルドマン、ベース=ロン・カーター、ドラムス=フランク・バトラー、

サポート・メンバーは、テナー・サックス=ジョジ・コールマン、ピアノ=ハービー・ハンコック、
ベース=ロン・カーター、ドラムス=トニー・ウィリアムスというものです。

1960年代のマイルス・バンドは、夢の第二期黄金クインテットと呼ばれることになりますが、
それは1964年の夏にサックスのウエイン・ショーターが加入することで完成します。
1963年の春はマイルス、ジョージ・コールマン、ヴィクター・フェルドマン、ロンカーター、
フランク・バトラーというメンバーにおちつき、ウエストコースト・ツアーを行い、
ツアーを終えた直後に、ジョージ・コールマンを除いたカルテットの形で、
ロサンゼルスのスタジオでレコーディングされたのが、(1)、(3)、(5)曲目のものです。
このとき「セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」と「ソー・ニアー、ソー・ファー」も録音されていましたが、
それらは、このアルバムには収録されませんでした。

従来のクインテットは決して悪いものではなく、マイルスも、特別不満はなかったようです。
しかし、マイルスの頭の中では、このグループは将来的なものではなくなっていました。
ロサンゼルスでのレコーディングの後、ニューヨークに戻って当時若手の新人、
ピアノのハービー・ハンコックとドラムスのトニー・ウィリアムスに入れ代わったクインテットで、
同じ、「セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」と「ソー・ニアー、ソー・ファー」を再録音した方が、
このアルバムに収められることになったというのは、
ロスのグループより、こちらのグループに可能性を感じたからでしょう。

ヴィクター・フェルドマンは才能あるミュージシャンで、
「セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」と「ジョシュア」は、
ヴィクター・フェルドマンの作曲であるにもかかわらず、
ここでは自分の作った曲の彼の演奏は、世に出なかったことになります。

したがって、このアルバムに収められたニューヨーク録音の(2)、(4)、(6)の3曲は、
ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスというリズム・セクションによって、
初めてレコーディングされたものを記録した、貴重なものになります。
ロン・カーターはアート・ファーマー、ハービー・ハンコックはドナルド・バード、
トニー・ウィリアムスはジャッキー・マクリーンのグループにいた、みんなほとんど無名の若手で、
マイルスが自らジャズ・クラブをまわってスカウトしたと言います。
そして、このニュー・リズム・セクションに、この後、サックスのウエイン・ショーターが加わり、
夢の第二期黄金クインテットが誕生するのです。

従来のリズム・セクションは、ハード・バップのビートとしては最高のレべルであったことは確かです。
その点、ニュー・リズム・セクションはビート感覚が全く違い、ハード・バップ色は薄いものです。
それは世代の違いからくる感性の違いとでもいうものなのか、
ハード・バップというよりも、とにかく斬新なサウンドを感じさせるものです。
この新メンバーを得たことで、マイルスの音楽が、やがて大きな発展を遂げることになる変化の過程が、
このアルバムの中に感じられ、2種類のサウンドが聴ける、隠れた名盤と言えるでしょう。

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Last updated  March 26, 2007 09:27:52 AM
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