珍味あります!やまねこ軒

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2005年05月26日
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昨日は、 「ソーシャルストーリー」の本を読んで、そのれびうをしてみた。

そのとき、「ソーシャルストーリー」で楽天日記の中を検索したところ
2人の方の日記がヒットした。

興味のポイントが結構近かった。

私は、リアルでは「シャイねこ」なので、なかなか初めての人には
話しかけることができない。

でも、ネット上では、本つながりでどんどん話しかけられたりする。

「同じ本を読みました☆」は魔法の言葉だ。

著者さんがブログを持っている場合は、恐れ多くも


れびうを書いた自分の日記とブログが持っている
コメントとトラックバックという機能がセットになって、
自分に勇気をくれるようだ。

さて、タイトルの本題に入っていきたい。

昨日日記を見つけた2人のうちの1人が りろママさん です。

先日書いた、 教科書バリアフリー問題の日記 にコメントをくれました。

それにお返事を書こうと思うのですが、自分のメインテーマともつながるし、
長くなりそうなので、新たに日記を起こそうと思うのです。

***



>デイジー図書やCDブックを利用したいと思っても、
>なかなか丁度良いのがなく困っています。
>アマゾンで検索していると、
>アメリカはCDブックも出ている本が多いので、うらやましいです。

お子さんは、広汎性発達障害と読み書き障害があるとか。


りろママさんへの返信になっていると同時に、
他にきてくださった方も興味を持ってくださったら、うれしいなぁと思うので、
ここに何気な~く出てきている言葉も整理してみたいなと思います。
(自分の頭の中の整理もかねています。
いや、そっちの意味の方が大きかったりして(汗)。)

***

「広汎性発達障害」と「読み書き障害」というと多くの方は、
ご存じないかもしれないですね。

このあたりの用語って、医学系、教育系で、微妙に使い方が
ちがったりもして、自分も 『発達障害者支援法ハンドブック』 を片手に勉強中です。

ま、でも、ここでの目的は、医学的、教育的に、
「広汎性発達障害」とは「読み書き障害」とは何かについて
論じることではないので、深入りはしないでおきますね。

あ、それから、別に法律論を語るつもりはないけれど、
何気に法律名が出てきたりしますんで、その法律の全文が
気になったら、 法令データ提供システム などで、検索してみてください。

多くの方に知っていただきたいなぁと思うのは、
「一般活字の本を読むことが困難な人」というのは、
「視覚障害者」だけではないということです。

おそらく、「一般活字の本を読むことが困難な人」は、
「視覚障害者」よりも「視覚障害者ではない人」の
方が多いです。

目が見えない人のためには、点字にしたり、録音したりすると
読めるようになる。

だから、点字の本や録音の本があるということは、
ご存知の方も多いかと。

でも、それだけではなく、
一見、視覚障害はないし、高齢で視力が衰えてきたわけでもないけれど、
本が読めない、読むことが大変な人がいるということです。

点字図書、録音図書を扱う図書館として、点字図書館があります。

でも、この点字図書館は、ある意味、図書館であって、図書館でないんです。

法律上は、「身体障害者福祉法」上の「視聴覚障害者情報提供施設」だから。

第34条にあるように、「無料又は低額な料金で、点字刊行物、視覚障害者用の録音物、聴覚障害者用の録画物その他各種情報を記録した物であつて専ら視聴覚障害者が利用するものを製作し、若しくはこれらを視聴覚障害者の利用に供し、又は点訳(文字を点字に訳すことをいう。)若しくは手話通訳等を行う者の養成若しくは派遣その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する施設」なんですよねぇ。

視覚障害者のための施設なんですよ。

で、この点字図書館、もうひとつ強みを持っています。

著作権法第37条ですね。

(点字による複製等)
第三十七条  公表された著作物は、点字により複製することができる。
2  公表された著作物については、電子計算機を用いて点字を処理する方式により、記録媒体に記録し、又は公衆送信(放送又は有線放送を除き、自動公衆送信の場合にあつては送信可能化を含む。)を行うことができる。
3  点字図書館その他の視覚障害者の福祉の増進を目的とする施設で政令で定めるものにおいては、専ら視覚障害者向けの貸出しの用に供するために、公表された著作物を録音することができる。

録音図書を製作するときは、点字図書館だったら、
著者に許諾を取らなくても作れるけれど、
他の図書館は許諾を取らなくてはいけません。

この許諾、いろいろな事情が絡んでえっらい時間がかかります。
(一括許諾制度もはじまっていますが、まだまだです。)
そのために、読者はできたら、原本出版と同時に情報を得たいのに、
一般活字の本が出てから本を入手するまでのタイムラグが
3ヶ月なら幸せな方、下手すると、半年、1年待たされます。

また、許諾をとる図書館が、一般活字が読めない人は
視覚障害者だけじゃないとわかっていて、
うまく許諾を取ってくれればいいのですが、
許諾を取るときの文章が視覚障害限定になっていたりしたら、
もう他の人は使えないということにもなってしまいます。

著作権の話で、止まると長くなるので、これはまた別の話ということで、
次にいきましょう。

つまり、視覚障害者のために作られた録音図書なら、
利用者のニーズに追いつけているわけではないけれど、
そこそこある。けれども、視覚障害者ではない、
読書の困難な人が読める本は、もっと少ないということです。

さて、りろママさんのコメントにも出てきて、タイトルにも
使っている「デイジー図書」って何? 
と思う方もいらっしゃることでしょう。

DAISYは、Digital Accessible Information SYstemの略で、
日本では「アクセシブルな情報システム」と訳されています。
DAISY仕様は国際標準です。

詳しくは、 DAISY研究センター のページを読んでいただくとして。

簡単に言ってしまうと「デジタル録音図書」ですね。

もともとはカセットが主流だった録音図書の問題点(検索性と保存性)を
克服するために作られたんですね。

さて、「録音図書」と言った場合、日本では、限りなくイコールで、
「視覚障害者のための図書」と理解されてきました。

法律上でもそうなっていると言っていいでしょう。

でも、国際的にはちがうんです。

「録音図書」も「デイジー図書」も主に利用している人は
視覚障害者よりも圧倒的に「ディスレクシア」が多い
と言われています。

ディスレクシアって!?

詳しくは、 NPO-EDGE のページを読んでいただくとして。

「知的に問題が無く、聴覚・視覚の知覚的機能は正常なのに、読み書きに関しては特長の有るつまずきや学習の困難を示す症状のこと」です。

「読み書き障害」とほぼ同義ですね。

米国では、視覚障害者のために録音図書を提供していた機関が
名前を変えてまで、ディスレクシアにサービスしています。

Recording for the Blind & Dyslexic
(元はand以下は、機関名になかったのです。)

スウェーデンでは、国立録音点字図書館がディスレクシアの人に
サービスしています。

Talboks- och punktskriftsbiblioteket
(いきなり、スウェーデン語ですが、 英語のページ もあります。)

日本では、点字図書館は視覚障害者のための福祉施設ですが、
スウェーデンは点字と録音図書を必要とする人のための図書館である
ということです。

あらあら、ついつい熱くなってしまいました。

このテーマ、ずーっと追いかけてきたものですから・・・。

障害のある人の読書や情報の問題って
「教育」と「福祉」の間にあって、
その連携がうまくいっていないことで、
ずーっとずーっと、昔からの問題が解決されていないんです。

視覚障害者が、「読書権」という言葉で運動をしていたのって、
私が生まれた頃からですからね。

これも、話すと長くなるんで、別の話ですが。

さらに、2つ目の修士として、福祉を学び始めて実感したんですが、
「福祉」そのものが「医療」と「保健」とは切り離せない関係にあるわけで、
しかも、その両者より、立場が弱い・・・というのかなぁ。

ベースとして学ぶことが多すぎて大変。

しかも、障害のある人のご本人と家族は、「自分の問題」として
それらを非常によく勉強しています。

だから、自分も勉強しないと!と思うし、厳密な意味での
当事者として語ることはできないけれど、学んだ知識は
どんどんアウトプットしないとなぁと思うわけです。

***

おいおい、まだここまでで、デイジー図書の説明までしか終わってないのでは!?

続けましょう。

「デイジー図書」と「CDブック」って書いてありますけど、
そのちがいについて書いてみますね。

媒体の違い?

そうではないです。

どっちもCDに入っていますから。

もちろん、作り方が違うのもありますが、対象とする人の違いです。

デイジー図書は、一般の活字が読めない人に配慮し、DAISY仕様で作られたもので、
CDブックは単に一般の図書を録音して音で聴く本として通常販売しているものです。

発想で言うと、
前者は「障害のある人のために作られたもの」で、
後者は「障害のある人のために作られたのではないけれど使いやすいもの」
というとわかりやすいでしょうか。

障害のある人にとっては、デイジー図書は、ボランティアが作ったものや
図書館から借りて、無料あるいは実費で手に入るものでしょう。

でも、CDブックは、本として通常に販売されているものですから、
価格設定が紙媒体の本より高いことだってあるでしょう。

録音図書は、積極的にサービスを行っていたスウェーデンでさえも、
出版されている図書の30%を録音化することを目標としていました。

この数値は、ニーズと製作能力から割り出したものでしょう。

日本は、どうでしょうか? 30%も行っていないでしょうね。

録音図書の製作についても語ると長くなるので、別な話ですね。

*字数を越えたので、続きは、別日記を立ち上げます。





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最終更新日  2005年05月26日 12時32分31秒 コメントを書く
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