珍味あります!やまねこ軒

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2005年06月29日
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うちの庭に咲いているのもDAISYなのですが、

私にとってのDAISYは、 こちらのページで紹介されているDigital Accessible Information SYstem(アクセシブルな情報システム) のことです。

私が専門としてやろうとしているのは、このDAISYに関する研究で、
このシステムを使って認知・知的障害者にわかりやすい情報を提示する方法を
提案することです。

今までは、「本と情報のアクセシビリティ」という
自分がずっとテーマにしていきたいことについては
名刺にも詳細プロフィールにも書いてきました。



文献は読んできたので、DAISYの理念とか歴史については説明できるのですが、
DAISYの製作ツールで実際にアクセシブルな図書を作る技術はあまり持っていないため、
現物を見せて紹介したりすることができなかったためだと思います。

やっぱり手に技術を持っていないとあまり説得力がないのですね。

それは、おいおい身に付けていくとして、

現状でもDAISYについて少しずつでもいいから自分の言葉で
わかりやすく説明しようとすることは、大切だなと思い始めています。

それは第2弾の名刺の打ち合わせをしていく中で気づいたことです。

DAISY研究センターのページを参照しながら、
できるだけわかりやすく説明したいと思います。

DAISYは、従来のカセットテープの録音図書の課題(検索性が悪い、保存性に問題がある、国際的に互換性がない。)を克服するために、デジタル録音図書の国際標準を作ろうとしたところから始まっています。



DAISYは、人の声の無音を検知することで、フレーズごとの区切れを作ることが
できます。目次から読みたい章や節に移動できるのはもちろん、
フレーズごとにジャンプすることもできます。

「音声にテキスト、画像をシンクロ(同期)させることができる」ということは、
音声が読んでいるところのテキストが反転して場所がわかるように


テキストの部分は、HTMLですから、画像もウェブに入れるのと
同じ要領で挿入することができます。

さて、ここで、「書かれたものを理解する」ということについて
考えてみたいと思います。

本に書かれたものを理解することは、「印刷された文字が見えるかどうか」と
「その内容を理解できるかどうか」に分けて考えられると思います。

文字が見えなかったり、見えにくかったりする人たちもいれば、
目は見えているのだけど、文字が頭に入ってこない、
知っている言葉と結びつかない、結びつきづらい人もいます。

書いてあることが難しくてわからない人もいます。

印刷された本を読むことができいない障害者というと「視覚障害者」という
イメージだったと思います。

ですが、実は、印刷された本を読むことができない人の中では、
「視覚障害者」のほうが少数派なのです。

目が見えない、見えにくい以外の理由で読めない人のほうが多いのです。

私自身も「本と情報のアクセシビリティ」というテーマに興味を持ったのは、
視覚障害者への図書館サービスがきっかけなのですが、図書館の障害者サービスも
視覚障害者へのサービスから徐々に対象が広がっていった経緯があるのです。

図書の種類が増えていくにつれ、その図書が有効な層も増えていきました。

点字図書だけだったら、点字が読める人しか読めませんが、
録音図書は点字が読めなくても大丈夫です。

(*視覚障害者はみんながみんな点字を読めるわけではありません。
最近は中高年になってから視力が落ちる人も多いので、
むしろ読める人の方が少ないのです。)

また、視覚障害者だけでなく、
目で文字を読むよりも、音を耳で聞く方が
わかりやすい人でも使えるわけです。

視覚障害者以外の読書に障害のある人に注目し、
実際サービスを拡大していったのが、
米国であり、スウェーデンでした。

このサービスの拡大は、DAISYの開発が始まる前から
行われていました。

「デジタル録音図書」から「アクセシブルな図書」へという変遷は、
アナログからデジタルへという技術の変遷に、
対象利用者を視覚障害者以外にも拡大するという理念が合致したことで
起こったと見ることができると思います。

DAISYは、技術と理念と両方がかみ合ってできあがったものなのです。

技術がなければ簡便なデジタル化は不可能ですし、
理念がなければせっかくの技術も使われなくなってしまいます。

アナログからデジタルへの変換でどう変わったのかもう少し見てみましょう。

アナログ環境ではそれぞればバラバラに存在していました。

印刷された文字が見えない人のために点字図書や録音図書があり、
読みづらい人のために大活字本や拡大写本があり、
内容が理解しづらい人のために内容を簡単にリライトした本がありました。

紙媒体の図書を原本として、それぞれ媒体変換や翻訳された別々の本として
存在しているのです。

媒体変換された本は、原本と同じ情報を提供できるように努力はされていますが、
視覚情報(テキスト、画像)と聴覚情報(音声)を同等にすることは困難であり、
同時に2つの情報を見られません。

そのため、媒体変換された本では、翻訳されていない部分の情報が落とされたまま
伝わることになります。

例えば、アナログの録音図書では、原本を入手しないかぎりは、
元のテキストに書いてあった文字や画像を確認することができません。

マルチメディアDAISYは、それらの別々に存在している図書で部分的に
満たされていたニーズをテキスト、音声、画像を同期させることによって、
1つの媒体で満たすことができる可能性を持っています。

また、視覚情報(テキスト、画像)と聴覚情報(音声)という
複数のチャンネルを同時に発信し、
音声が読んでいる箇所のテキストを色でシンクロすることによって、
現在読まれている場所に注視させる機能を持っています。

目線を動かすことが苦手だったり、集中力を持続するのが難しい人も
紙媒体の本よりも楽に読むことができるでしょう。

そのことにより、従来は「印刷された文字を読むことが困難である」という点だけで「読めない」ということになっていて、
読書そのものをあきらめるか他の媒体で読むしかなかった人に対し、

「印刷された文字を読むことが困難である」けれども、
「その読み方と読んでいる場所を教えてもらえれば読める」という
ニーズを満たすことにもつながります。

DAISYは、日本で従来から録音図書を利用してきた視覚障害者を中心とした層
だけでなく、音声と同時にオリジナルテキストを読みたい
認知・知的障害者や弱視者のニーズに応えることが可能なのです。

テキストと音声と画像を同期させるDAISYは、印刷された文字を読むことが困難である
障害者だけでなく、非識字者や文字を持たない文化の人への情報提示も可能にします。

このようにDAISYは、五感のどれかが使えれば同じ情報がすべての人に同時に
提供できるシステムを志向しており、
今後は読書に障害のある人の主たる読書方法として
定着していく可能性を持っているのです。

文字で説明するとなると、こんな感じになります。

あとは、現物を出して、さらさらと説明できるようにもっと修行しますね。





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最終更新日  2005年06月30日 00時06分13秒
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