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「仕事には呼ばれるんです。仕事というのは、その人にぴったりの職場に呼ばれます。」「スリムドカン」でおなじみの銀座まるかんの創業者・斎藤一人さんの言葉です。仕事というのは、自分で探したりあるいは自分で選んで就くものだと思っていますが、それは、仕事が呼んでくれたからそこに向かって進んでいったのだ、ということなんでしょうね。自分を振り返ってみても、大学を卒業する時は企業に就職する気はまったくなく、迷わず帰ってきて家業である農林業を始めました。林業→森を育てる仕事が、「自分がやるべき使命であり、この世に生を受けた意義である」というふうに思っていたのですが、現在は林業を離れ、地域の農業振興の中心的な役割を担う重要な仕事を任されるようになりました。これは、もちろん自分から進んで積極的に手を挙げて、「やる意思」を示したということもあるんですが、今にして思えば斎藤一人さんが言うように「呼ばれた」のだという気もします。人生の転機というのはいくつもあります。「あの時あの彼女と結婚してたら、今の人生は大きく変わっていただろうなぁ(^_^; 」なんて思ったりもしますが、やはり仕事だけは「呼ばれて」いくのだという気もします。農業は土地に根ざしています。地域に根ざしています。農業後継者の中には、「土地にしばられる」という感覚を持つ人がいるかもしれません。「この土地から逃げ出したい」と思う人がいるかもしれません。それも仕方のないことです。親から「お前は後継だから」と言われると、どうしても抵抗があります。しかし、親に呼ばれたのではなく、「仕事に呼ばれる」という感覚を持つことができれば、その仕事は「天職」になります。とっても幸せなことですね。
2006.05.16
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