やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2006/10/29
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カテゴリ: 登山
僧ヶ岳の三角点


9:42 ヤブこぎ開始。道はほぼ水平に伸びている。潅木をかき分けもがく。草地に出ると、道がついているのが分かる。60年たっても迷うことはない。順調に?悪戦苦闘していると、目の前から木々が消える。ごっそり山腹が抜け落ちているのだ。水平に行けば道はあるだろうが、崩壊地はとてももろくて歩ける状態ではない。

小沢を詰めて崩壊の縁のヤブを伝う。上がって下がり道があるだろう地点まで来たが、ササヤブが濃くて分からない。ここまでで終わりにするか、でも収穫ないまま引き返すのも面白くない。前方に目をこらすと、何か木の柱が立っている。枯れ木にしては目立つし、枝がない。人工的な匂いを感じ、そこまではヤブこぎしてみることにする。

電柱?
10:38 ついに木の柱にたどりつく。ここは山腹から張り出した支尾根の平。柱には紐のような物が引っかかってる。近くにはこんな物が落ちていた。

碍子?
陶器製のおそらく碍子であろう。ということは、木の柱は電柱なのではないか。他に柱がないのが不思議であるが、朽ち果てることなく60年以上立ち続けていることのほうが不思議であろう。モリブデン鉱山に関わる遺構を発見して、とりあえず満足。

さて戻ろう。ガスの切れ目から僧-駒間の稜線が見えた。あそこに行けば登山道がある。ヤブこぎをもう少し進めて合流できないだろうかと考えた。実はヤブこぎし始めにウサギの死骸を見てしまい、再びそこを通るのは嫌だなと思ったのだ。

鉱山道を少し戻り、小沢を強引に詰めていく。道を少しでも外れると猛烈なヤブが待ちかまえている。それでも何とかなるのではと進むも、地面が見えぬほど密生したササに阻まれる。これは行ってはいけないのではないか。

冷静になろう。ザックを下ろして水を飲む。来た道を引き返す、これが最善策だ。登山のセオリーだ。となれば気持ちに迷いはない。小沢を下ると鉱山道に出るので、また厳しいヤブこぎに耐える。行きよりは気分が楽である。

11:23 登山道に戻る。いやーこれで無事に帰れるぞ。道ばたのモリブデン鉱石に腰掛けて一休み。1時間近くヤブこぎして到達した距離は、びっくりするほど近い。強引に上を目指していたら、今日中に帰って来られたかしら。
ほぼ水平に移動


12:35 駐車地点に到着。地元の山に眠るモリブデン鉱山、そのベールをほんの少し覗いた気がした。





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Last updated  2006/10/29 04:49:10 PM


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