やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2012/12/25
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テーマ: 登山の記録(774)
カテゴリ: 過去の山行記録
島尻神社から大菅沼集落への支道に入り、途中左手に見える林道起点の路肩に駐車する。林道は雪で背丈ほど嵩上げされていて、ステップを切らないと上がれない。

9:10 220m
スキーを履いて出発。くるぶしラッセルでガンガン飛ばせる。雪がちらちら舞っているが、とても暑いのでTシャツ一枚で行動した。出発時は曇り空であったが、10分もしないうちに青空が見えてきた。一眼レフを車に置いてきたので、取りに帰ろうかとも思ったが、諦めて進む。

9:58 430m
支尾根に取り付く。二年前、この場所へ下ってきたことを思い出す。若いスギが生える薄暗い尾根で、粉雪の下にカリカリの雪が隠れている。帰りのスキーは苦労しそうだ。板は潜らずシールが効くので、直登で一気に高度を稼ぐ。

10:08 475m
休憩。大汗をぬぐう。雪は降ったり止んだり。ここからは雑木林の通過となり、雨具をつけないと木の枝からの雪をかぶることになる。馬の背のような狭い尾根である。板の切り返しが大変で、ハの字登高も試みる。

10:19 510m
道に出る。記憶を頼りに道なりに左手へ進む。


林道が左へ大きくカーブする手前で再びスギ斜面に入る。地形のイメージは頭の中にあるものの、地図を持ってきていないので、とにかく高みを目指すことにする。

10:41 610m
スギ木立の向こうに、ブドウ原の全貌が明らかとなる。低いスギはほとんど雪の下に隠れ、真っ白な山肌が目にまぶしい。白一色の平地に入ると、上りも下りも分からなくなる。板先端の潜り具合で高低を確かめ、小さな起伏を回避していく。

11:00 665m
ブドウ原を左に見る、スギ斜面の基部。山頂はここをひと登りすれば届く。根っこの周りの凹凸を避けるのに一苦労する。稜線直下は急角度となり、何度も板を切り返し、じりじりと登っていく。エッジで粉雪を削り落とすと、すぐ下に凍った斜面が顔を出す。雪崩そうだ。

11:20 740m
稜線に到達する。2、3人が並ぶのがやっとの幅だ。海側(西側)には植林スギが広がり、反対側は手付かずの雑木林となっている。目指す山頂は南である。山頂までの行程は、いったん下ってから登り返すことが判明した。大変だから、ここで止めそうかなと弱い心に折れそうになるが、初志貫徹、シールを付けたまま下り、登り返す。

060204-1.jpg
11:48 795m
大杉山山頂(実際は違った)。視界は50メートル。寒さしのぎに雪を掘り下げ、腰を下ろした。テルモスのホットコーヒーを飲み、菓子を食べる。低い山だが、達成感は高い。山頂まで四時間とみていたが、20分早く着いた。一番高くなったところを背景に、ケータイで記念撮影。

060204-2.jpg
12:17
下山開始。シールを付けたまま歩いて、登り返しに備える。枝に積もった雪が輝き出し、風にあおられサラサラと砕け散る。太陽が出てきたようだ。見晴らしのよい地点に来たら、息を呑む。眼下に広がる魚津市街を一望することとなった。この時点で一眼レフを持参しなかったことを再び後悔することになるが仕方がない。ケータイを使って大展望を何枚も記録する。真下にはブドウ原とそこに伸びる一本のトレース。よく歩いてきたものだと我ながら感心する。青空の下でパウダーランができるとは、なんて幸運なんだと嬉しくなったが、雪崩テストはきちんと実施した。滑降開始地点に円柱を掘る。深さ60センチのところに弱層があった。円柱を引っ張ってみたら、手首の力で上部30センチからスッパリ切れた。こりゃダメだ、危険で滑れないと判断。


拓けた白い斜面は諦めて、登ってきたスギ斜面の中に入り込む。木が多くて楽しい滑りではない。下部は右手に逃げて、5ターンほど深雪の浮遊感を楽しんだ。あっという間であった。ブドウ原を後にしてスギ尾根へ入る。トレースを外してしまい、斜面をトラバースすることになった(結果的に奏効することになる)。

060204-3.jpg
13:18 515m
林道に出るがトレースはない。頭の中の地形概念から判断して、右に進めば登りのトレースに合流すると分かった。シールを付けて5分も歩かないうちに、トレースを見つける。林道歩きを短縮することに成功したようだ。馬の背の下りは、トレースを見失わないように慎重に、転ばないよう大胆に。下るにつれて滑りにくい雪質となる。粉雪に隠れた硬雪をゴリゴリと削りながらスギ木立の間を安全第一で滑る。

060204-4.jpg
13:48 350m
林道に達する。もう安全だ。あとはクロカンスケーティングで軽やかに板を走らせる。


駐車地点に到着。道に除雪が入り、車には10センチくらい新雪が積もっていた。街へ下っていくと吹雪であった。山中での晴天との落差に驚く。

家に戻って地形図をもう一度確認したところ、稜線を登り返す手前の、わずかに外れた地点が真の山頂(三角点)であった。山頂だと思っていたのは、南南東に伸びる尾根の高みであった。現地ではその場所が最も高く見えたし、登り返し後の高みといったらそこしか行くところはなかった。ブドウ原を滑る機会がまたあったら、その時こそ真の山頂を踏みたい。





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Last updated  2013/01/23 09:42:52 PM


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