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授乳中のお薬・おっぱいをお休みする場合
~授乳中のお薬・おっぱいをお休みする場合~
やむ終えずママが出掛ける用事があり赤ちゃんを誰かに預ける場合やママがお薬などを飲むことになり一時的におっぱいを飲ませられない状態になった場合は定期的におっぱいを搾って出しておく必要があります。
何故ならおっぱいを溜まりっぱなしにしておくことはおっぱいはもう必要ないのかな、と判断して新たに母乳を作ることをやめてしまうからです。
あまり張らないからとそのままにしておいたり、張った時だけ搾る、ではおっぱいは「今までのようには必要でなくなった」と判断され、分泌が減ってしまう結果になってしまうんですね。
そしてその後授乳を再開しようと思ったときに分泌量が減ってしまったとか、思うように出ないということになってしまうことが多いのです。
そのようなことにならないようにするには、できれば3~4時間おきくらい、最低でも1日5~6回は搾乳をして「おっぱいはまだまだ必要」ということをおっぱいに伝えておく必要があります。
たとえおっぱいがあまり張っていなくても、搾って少ししか出なくてもいいので必ず3~4時間おきくらいに搾乳することを続けて下さい。搾って出しておくようにして下さい。
搾るときは出来れば搾乳機は避けてなるべく手搾りをオススメします。やむ終えず搾乳機を使用される場合は1日1回は必ず手搾りも行うようにして下さい。
(搾り方については
搾乳で母乳を出すコツ・搾乳で母乳を出し続けるコツ
のページを参考にして下さい)
溜まり乳さんの場合は搾り過ぎると今度は湧きすぎて大変ですから、適度に軽めに搾るようにされ、差し乳さんの場合は片方を時間をかけて搾るのではなく、片方の時間は短く、左右を何度か入れ替えて交互に搾るといいと思います。 赤ちゃんが吸った訳ではないので湧いてくる分は少ないと思いますので出る量は少なくても構いません。
この時の搾乳の目的はたくさんのおっぱいを出すことではありません。
おっぱいに必要性を感じさせておくこと・乳管を詰まらせないため・おっぱいを回転させておき、常に新鮮な母乳が出るようにしておくために、面倒ではありますが忘れずに搾るようにして下さいね。
授乳再開時に多少出る量が少なくなっても新生児期戻ったつもりで頻回授乳を心がければ分泌量は必ず回復して来ますから、諦めないことが大切ですよ。
搾乳機の使用については溜まり乳・張り乳タイプの人の場合は溜まっている分がありますので搾乳機でも良く出ると思いますが差し乳タイプの人受注生産型ですから搾乳機を使っても痛いだけでほとんど母乳が出ない場合も多いと思います。
授乳中のお薬の内服についてはいろいろな意見があります。
これはお医者さまや薬剤師さんの考え方によってもいろいろな意見が分かれるようです。
ですが一般的なお薬のほとんどが授乳しながら服用したとしても赤ちゃんに直接影響を与えるようなお薬ではないそうです。
ただ多少なりとも母乳に移行するという事実はありますので、それらの責任を考えると服用中は授乳はお休みしてとおっしゃるDrが多いように思います。
でも母乳をお休みして下さいとおっしゃてもその背景に母乳しか受け付けずにミルクやほ乳瓶を嫌がる赤ちゃんがいると言うことなどは考えてはもらえませんし、母乳をお休みする場合、定期的な搾乳が必要なこと等は教えてもらえませんので、それらを知らなかったがためにおっぱいをお休みしたことで母乳が出なくなってしまい、母乳育児を断念せざるを得なくなったママが多いことをとても残念に思います。
私のかかりつけの内科のDrは授乳中でも短期間服用する程度ならよほど特別な薬でない限り大丈夫だとおっしゃっています。
赤ちゃんも熱を出したり、病気になったり、けがをすれば同じようにお薬を飲むことになる。
その時赤ちゃん自身が飲むお薬の量に比べるとママが風邪薬を飲んで母乳に移行する量は比べものにならないくらい微々たる量ということになります。
また、帝王切開で出産したママは産後傷口の化膿止めの抗生物質を点滴したり、お薬を服用しながら授乳する訳ですし、乳腺炎の時なども化膿止めの抗生物質を飲みながら授乳を続けられるという事実もあります。
気をつけるべき点は、そのお薬が乳幼児への処方が許可されているかということです。
中には1才未満の乳児には使用が許可されていないお薬がありますから、もしそのようなお薬であった場合は、やはり授乳はお休みされた方がいいのではないかと思います。
もし、授乳中にお薬を飲むことを選択された場合は授乳直後にお薬を飲み、その後2時間程度開けて授乳するようにされるといいようです。大丈夫なお薬だと言われたけれどそれでも気になる、と思われる方はこのように2時間開けて授乳されるようにしてみて下さい。
私の場合は風邪を引いたくらいではお薬は飲みませんが、我慢できないようなひどい頭痛や高熱が出た時などはかかりつけのDrと良く相談した上で、なるべく授乳に影響の少ないお薬を処方して頂き、お薬を飲みながら授乳を続けていました。
初期の風邪には漢方薬の葛根湯を処方してもらい、熱が出たときは抗生物質を飲みながら授乳しました。
その他、膵炎・十二指腸潰瘍・ウイルス性胃腸炎(嘔吐・下痢)など授乳中にいろいろな病気もしました。
ウイルス性胃腸炎になった時は点滴しながら授乳を続けた経験もあります。
その時はほとんど食事が取れなかったのでひたすらイオン飲料を飲んでしのぎました。
最終的にはママの判断ということになると思いますが、なるべく母乳に影響が少ないお薬を出していただけたり、良心的に説明をして下さるようなDrを見つけられるといいと思います。
不安がある場合は内科でなく、産婦人科や小児科でお薬を出してもらわれるといいと思います。
■授乳をお休みする場合のミルクの飲ませ方について■
母乳を一時的にお休みする場合のミルクを飲ませ方ですが、母乳を再開した時に乳頭混乱(楽に飲める哺乳瓶に慣れて直接授乳を嫌がること)になることを防ぐために使用する哺乳瓶はピジョンの母乳相談室がオススメです。
また、1回に与えるミルクの量はミルクの缶に書かれてある、月齢による目安量ではなく、母乳育児の授乳リズム(少ない量を回数を多く)のままで行かれるほうがいいと思います。1回量は100ccを目安に、多くても160ccまでにとどめておくのが良いでしょう。(ただし、必ずこうしなければいけないものではなく臨機応変に対応してあげて下さいね)
■授乳中の解熱鎮痛剤(頭痛薬等)の服用について■
授乳中に頭痛や生理痛、歯痛等になった場合、もしくは高熱が出た時の解熱鎮痛剤の服用ですが、一番安全だと言われているのがアセトアミノフェン系の製剤です。
医師から処方していただけるお薬の名前では「カロナール」というものがあり、薬局で買える市販薬の商品名で言いますと「タイレノール」というものになります。
■インフルエンザの時の授乳■
風邪薬程度の抗生物質であれば、服用しながら授乳を続けても問題ないと言われていますが、インフルエンザのお薬の場合は、開発されてからまだ日が浅いため母乳を通して胎児に与える影響があまり詳しく分かっていないようです。
特にタミフルに関しましては1歳以下の乳児には処方しないようになっていますから、タミフルを服用される場合は授乳はお休みされたほうがいいと思います。
シンメトレルというA型だけに効くお薬は条件によって妊婦さんにも使用されることがあるとのことなので、Drによっては授乳を許可している場合もあるそうです。
いずれにせよ、授乳中にインフルエンザになると大変ですから、できるだけご主人・ご家族と一緒に予防接種を受けられることをお薦めします。(インフルエンザの予防接種は授乳中でも受けられます)
以下のページも参考になると思います。
おくすり110番「授乳中とくすり」
授乳中のお薬の服用について医師の意見
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