2011年03月16日 10:12
TVで自粛するようにと言われているが、実際に現地に物資を運んでみて分かったこと
今回、ベンチャーを創業した経営者の集まりであるEOという組織のメンバーの有志が、資金を出し、物資を集め、自分たちで直接被災地域まで運び、配布し、喜ばれ、そして、現地に本当に何が不足しているのか?という情報を持ち帰ってきました。
その結果が元になり、現在、更に多くのEOのベンチャー経営者の有志達が、自分たちの人脈と力を活用し、資金を集め、関西のみならずお隣りの韓国から輸入も含めて物資を収集し、2トン・4トントラックも調達し、第三、第四、第五弾の被災地への物資輸送が、徹夜で行われております(もちろん燃料は現地調達ではなく自給)。
TVの報道では、ボランティアが自分たちで物資を届けることは控えるようにと報道されています。
しかし、昨晩の夜中のNHKのニュースでの「電池工業会が190万個救済用に用意し、政府から被災地に送る予定だったが、そのうち実際送られたのはごく一部だとわかった」と報道されていました。「政府は『支援物資は自治体からの要請を受けて送るのが原則』と言う」という報道から考えても、本当に何かベストかをもっと考える余地があるのではないかと思います。
下記は、EOのメーリングリストで共有された、彼らが物資を届けた道中や得られた情報です。
下記は必ずしも、ベストは支援策ではないかもしれませんが、もっと何かできるのでは?という問いの答えを出していく、一つのきっかえになるのでは?と思います。本当に私たちができることはなんなのか?を考える為にも、当人達の了解を得て、あえて公開させていただきます。
注1:今回の行動に対して、非難の意見もでるでしょう。
しかし、EOメンバーの中には阪神淡路大震災で実際に被災した経営者もたくさんおり、ボランティアが独自に物資を運搬しようとして自衛隊等の通行の妨げになったという経験も十分に共有されております。また現地への物資の直接補給を自粛せよというTV報道での通知も理解しています。その上で、今回現地で被災地にいる経営者仲間からの情報も合わせ、情報が少なくかつ不確定な状況の中で、自分たちの頭で考え、総合的に判断し、行動に移し、誰も予想していなかった結果を出した、というのは、正にベンチャー起業家の精神・行動そのものであり、僕は心から彼らをリスペクトし、その活動を応援したいと思います。
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文章中にできる略称の正式名称は、下記の方々です(登場順)
H口 → レイオンコンサルティング 橋口昌弘社長
O塚 → キッズコーポレーション 大塚雅斗社長
U松 → ウエマツ 植松忠雄社長
Nナガ → アカリク 林信長社長
M井 → イズ 桃井純社長
H → トキオ・ゲッツ 原耕平社長
上記の方々以外でも、資金支援、物資調達、情報連携で、様々な経営者のみなさんが協力されています。
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Monday, March 14, 2011 10:50 PM H口氏のメール
緊急車両のH口です。
只今、同じ車両に走っている車は二台!唖然です。
つまり、ガラガラです。
緊急物資を搬送する車が二台以下というわけです。
もっとガンガンにいて渋滞で大変だろうと思ったが間逆。
これをマスコミが報道すべきじゃないか。だれでも気持ちがあれば支援できるの だと。
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2011年3月15日12:04 O塚氏のメール
そうなんですよ。
東北道もガラガラ。 ただし、陥没もありますので、気を付けてください。
通っているのは警察車両、自衛隊車両、あとは数台のトラック(救援物資)くらいです。
国は、個人で物資を運ぶのはNOとラジオで流していましたが、現地は食べるものがない。
まずは届けてあげないと・・・。
今、問屋で食糧を大量買いしました。
そして地元新聞にも取り上げてもらい、告知を広げています。
社内では「売名行為ととられるのがマイナス」という意見も出ましたが、とにかく困っていることが分かっているんだから、
ニュースリリースをしていこう、支援の輪を広げていこうと動いています。
明日の夜または明後日の夜には、第二便を走らせます。
キッズCO O塚
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EOの皆さん
U松です。
先ほどひたちなか市のRさんの家に到着しました。
常磐道は「○○まで物資を運びます」でスムースに緊急の通行証が警察官から貰えます。
A井さんが同時進行で東北道で宮城に向かってますが、同じようにスムースに許可証が貰えるようです。
常磐道は水戸を過ぎたあたりからでこぼこしているのと、ところどころ修復中でスピードは出せません(60kmくらい)が、
ひたちなかインターまでは何なく来れました。
まだ被害は少ない地域ですが、コンビニには食べ物が何もありません。
道は亀裂と段差がそこらじゅう。街道筋の店はすべて閉店で町が完全に死んでます。
ガソリンは2時間待って10リットルしか買えません。
飲み水は湧水を汲んで飲んでる状態です。
全く物資が足りてません。通電は50%程度でしょうか、
今日はRさんの家に泊めてもらい、明日本格的に動きますが数時間で持ってきたものはなくなると思います。
もしかしたら1か所で・・・。
ここから300km以上被災地が続きます。
どれだけの物資があれば足りるのか想像がつきません。
大塚さんの言うとおり、すぐにでも被災者を助けてください。
最後に、協力してくれた友人に深く感謝いたします。
明日また報告します。
U松
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H口氏のメール
先ほどU松、N長隊より帰ってきましたH口です。
皆様よりお預かりしました、救援物資支援活動の報告をいたします。
21:30ごろ
東京を出発。高速移動。八潮南ICで検問。原則通行止めということになっているが
車の前に「救援物資運搬中」と書いた張り紙をしていたのか?あっさり通行許可書を発行される。以降この許可書を何度も確認されることとなる。
検問通過のポイントはいかにも救援物資を運んでいますと分る車両であったり、指示章
があったりすると通してもらえると推察される。
緊急車両は目的地ひたちなかまでたった2台!なぜ通行止めにしているか不明だが、
泥棒対策との意見も、政府や自治体が責任をもてないからなど憶測するが、原状ガラガラの貸し切り状態。この事実を拡散願いたい。
行きたくても行けないのでは?身内や知人がいても行ける手段がない。などという方に伝えてもらいたい。
もちろん原発の問題もあり「問題あり地区」であることは間違いない。
なんとも看過しがたい。ほんとに待つしかないのです。
我々が偶然やってきて、物資をもらえた人はラッキーで、もらえない人はアンラッキーという世界です。自治体政府のニッチや三遊間を拾うのがベンチャーの使命と痛感しました。
0:00ごろ
茨城県ひたちなか市Rさん宅到着。1泊。水道が通っていなかったようだ。このあたりは
断水らしい。以降北上するが原則断水です。ただし、ICはお水つかえました。
翌日、数か所の避難所で物資を渡す。場所により欲しいものは違うが、お年寄り地域と
若者地域はだいぶんわかれているように感じる。
若者地域でもミルクは大の缶で1カ月以上はもつようなので、過剰に渡すと本当に欲しい
ひとにいきわたらないと感じる。逆に必要ないところには一切渡さない方がいいのではと
感じる。オシメのサイズを要求されたところにまだ心の余裕を感じる。
本当に無くて困っていればサイズは問うまい。
最後に福島県双葉郡楢葉南小学校に物資を下し終了。
ここより北の四倉以北は原発30km圏内なので立ち入り禁止です。
ご注意を。
とにかく、高速も一般道も亀裂や隆起、陥没があるので注意してください。
私たちが言った地域は凄惨な様子はなかったので一安心しました。
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2011年3月15日8:07のU松氏のメール
皆様 おはようございます。
情報ありがとうございます。動き回っているのでラジオ以外から情報が入ってきません。
ひたちなか市の追伸ですが、水が復旧してないのでトイレが流せず、小はそのまま、大はビニール袋にしてます。
もちろん、風呂にも入れずシャワーもありません。歯を磨くのすらままならない。
同じEOのメンバーの家族がそのような生活を余儀なくされています。わが子がビニールで用を足してることを想像してみてください!!
お金があっても使うところがありません。Rさんは経営している◯◯の◯を家族で食べています。
余震は東京のそれとはわけが違い、グラグラではなく、ズズズズドーンて感じです。
これまでの道のりで倒壊した建物はまだ一軒も見ていませんが町が全く機能してない、
まだ支援車を一台も見ていません。もっと災害の酷い所に行ってるのではないでしょうか、
ここから先は酷くなると思いませが何百万世帯が同じ状況で支援を待っています。
今の段階でおにぎりが一番重宝されています。
放射能レベルが上がっているので、どこまでできるかわかりませんが、
名乗り出てくださったメンバーの支援金はいったん私が預かり、大塚さんなど実際に行動できる方々に振り分けます。
行かれる方はご連絡ください。連携を取り、温かい気持ちで応援くださる仲間の支援金を大いに使いましょう!!遠慮してる場合ではありません!!
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O塚氏のメール
キッズCO O塚です。
たった今、戻りました。現地からALLメールを出しましたが、届かなかったようで・・・。
もっとも被害が大きかった地域の一つ、石巻。
本当に本当に大変な状況でした。戦場の後のようです。
色々とメールがとびかっていますが、実際に行った私の実感と被災者からの話をまとめると・・・。
「物資が調達できたら、すぐに行ってあげてほしい!!」ということです。
「物資が足りない。とくに食糧。缶詰、カップラーメンなどすぐに食べられるものが必要です。水は給水車が次々と到着し、賄えそうです。トイレットペーパーと女性の生理用品なども不足しています。そして何より、人手不足。とくに病院には次々と患者が運び込まれているので、手が足りません。時間が経つごとに重傷者になっていっているようです。」
阪神大震災を経験していないので、わかりませんが、みなさんのメールを見る限り、状況は異なります。
道路はところどころ、陥没などがありますが、東北道ならストレートに福島や宮城に行くことが可能です。
正式に言えば、警察署で書類発行ですが、警察に連絡をしたところ、私どもはトラックではないとの理由で断られました。
かなり厳密です。
そのため、直接、高速道路の入口で警察官に交渉しよう、ダメでも検問突破で行こう。人命第一などと言いながら、社員に車を走らせました。
結果、ある程度スムーズに通してくれました。通れた自分たちが驚きましたが・・・。警察官によるかもしれません。
走行中は、夜中ということもあり?!自衛隊、物資輸送のトラック、放送局の車、赤十字など病院関係の車だけがぱらぱらと走っていました。(帰って来るときは昼間のせいか、自衛隊や警察の車が連なって走っていきました)
冷静な判断も必要ですが、U松さんのように実際に行くほうが、本当に役に立つと思います。
ミルク缶やおむつなどは、赤ちゃんを抱えたお母さんに声をかけ、配りました。
とても感謝され、本当に行ってよかったと実感します。
今、地元の新聞社にも話をし、写真を送り、援護射撃?!を依頼しました。
私は宇都宮が本社なので、宮城に行きます。
東京からはガソリンもあるでしょうから、福島をお願いします。
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