夢と花と風

夢と花と風

2007.01.27
XML
カテゴリ: エッセー


部落を半分で仕切ったように私の家の周辺にだけ多かったことを覚えています。

私の住む日高には「静内(新ひだか)」という町と「新冠」という
やはりアイヌの人が多い町があります。

その地から移動してきた人がとても多いことに不思議さを持ちました。
なぜなら元の処のほうが数倍良い土地だからです。

大人になってから知ったのは迫害での移住であったということ。
彼らが築いた土地は「御料牧場」という「天皇の乗る馬を育成」する
宮内庁管理の牧場にするために「献上」の名のもと取り上げられたという。
このことは、あまり詳しく文献としては残されていないように思います。


(この地は現在は「種畜牧場」として馬ではなく牛の飼育をしていて宮内庁ではなく
農林省の管轄になっています。)

私たちの地に移り住んでからも「お墓」など地域の人と離れた
陽も当たらない山奥の鬱蒼とした場所にありました。

周囲の私たちは意識していなくても「自分達の場所」を造らせる雰囲気が
あったのだと思います。

水もそれぞれに湧き水を見つけその近くに家を造っていました。
ドアもなく筵を下げた家や台所も何もないところでした。

それでも誰も「国」を責める人はいなかった。
土地はなく食べるものもなく「あわ」や「ひえ」など
貧しい食事だったと記憶しています。

食べ物は私たち開拓者も同じだったから何でも食べました。
凍ったジャガイモを水にさらし、それを団子にして焼いたり煮たりしました。

保存の為に土にいけてあったジャガイモは凍ってしまうのです。
それは水にさらしても「腐ったような匂い」があり
お腹が空いてもなかなか「美味しい」とは思えません。

そんな中でも必死に生きて現在の彼らがあります。
私はたくさんのことを教えてもらいました。

北海道は彼らのものです。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.01.27 13:45:04
コメント(8) | コメントを書く
[エッセー] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

夢花風

夢花風

Calendar

Comments

人間辛抱 @ Re:30日の日記(03/30) どうもお久しぶりです。 コメントを頂きま…
夢花風@ Re[1]:30日の日記(03/30) 嫌好法師さんへ ご無沙汰しています。 今…
嫌好法師@ Re:30日の日記(03/30) ご無沙汰しております。お元気そうで安心…
夢花風@ Re[1]:オフ会(12/05) 人間辛抱さんへ お元気でしたか? 私は2…
人間辛抱 @ Re:オフ会(12/05) どうもお久しぶりです。 新型コロナウイル…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: