ゆうたんの秘密基地

ゆうたんの秘密基地

空。―弐―


もう今ではとても小さく。
あぁ。
なんて小さい。


自分から抜け出した気分。

外に出て行く事に対して
今この瞬間は とても心が躍る。
出て行くのを怖がってたのが
バカみたいだ。

臆病者な私にさよならを告げよう。
どうせ、突き放したってまた現れる。
放っておいたって彼女はまた現れる。

それなら別れを告げてしまおう。
何度でも別れを告げてやろう。

もう会いたくない。
現れるな。

どうせ現れるんだから。
逃げ切れるはずもなく。

彼女はまた私の前に。

ほら。
もうすぐそこまで来てる。

どうしたらいい?
どうしたら彼女と永遠の別れを告げられる?

怖いんだ。
私はあんたが大嫌い。

だけど、だけど、
私が今こうして生きていられるのは
彼女の存在のおかげか?

あぁ。
逃げ切れるものなら。
空へ。
高く。

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