あそびはこどもの仕事やで!:遊び学ブログ

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2007.11.15
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カテゴリ: あそび一般
【今年四月から九月にかけて児童がけがを負う遊具事故が多発したことを受け、再発防止策を検討していた横浜市は十三日、「遊具点検マニュアル(案)」を作成した、と発表した。これまで不明確だった不具合発生後の報告・連絡体制や、使用禁止措置の流れを明文化したほか、図や写真で分かりやすく表示しているという。】 (【】内は記事から一部引用、Google ニュース/神奈川新聞:2007年11月14日)

 「遊具点検マニュアル」の作成は遅きに失した感があるものの、この間の遊具事故の多さから考えれば当然で大切なことだ。しかし、このブログでも強調してきたが、横浜市の事故例は単に「マニュアル」が無かった事に原因があるわけではない。(このブログの 過去記事 参照)その一端は引用の短い記事の「これまで不明確だった不具合発生後の報告・連絡体制や、使用禁止措置の流れ」という部分に典型的にあらわれている。

 「不具合発生後の報告・連絡体制や、使用禁止措置の流れ」が不明確では、事故が防げるはずがなかったのは当然のことだ。そして、重大なのは、「遊具に不具合があれば、すぐに報告して直ちに使用禁止措置をとる事」は、マニュアルが無くてもやらなければならないことで、簡単に出来ることなのだ。

 この簡単な事が出来ないことに、横浜市の最大の問題点がある。その改善が無ければ今回の「遊具点検マニュアル」もただの机上の空論に終わってしまうだろう。横浜市でもその事が検討済みかもしれないが、この記事には前記の最大の問題点にたいする改善策については触れられていない。

 なお、同上記事には、すでに2002年に「市公園施設点検マニュアル」が作成されていたとあるが、そのマニュアルに改善すべき問題点があったとしても、「マニュアル」だけでは、遊具事故は防げないことの一つの傍証となっているのは皮肉なことだ。

 一般に、今後起こる全ての事態に対処できる「マニュアル」の作成は理論的に不可能だ。だから、このブログでも度々繰り返しているが、「 こどもたちの顔が浮かぶ遊具点検 」が必要あり、そういう点検・整備ができる担当者と体制づくりが大切なのだ。遊具関連部署において、こどもを愛する心と遊具に関する必要最低限の知識をもった人材を育成することが、遊具事故を防ぐ最大の保障のひとつとなるだろう。




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最終更新日  2007.11.15 21:30:47コメント(0) | コメントを書く
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