企業業績を左右する円相場は米国の景況感に左右されるが、114~116円台で推移するであろう。$が他通貨に対し売られているが、$/円は現状維持に近い。$と円の2弱と言ってよかろう。 【ショートコメント】 A 福田政権が財政運営を「バラマキ」にすると国債増発圧力となり、長期金利上昇を通じて企業業績に悪影響を及ぼす。 B 10月1日から郵政公社が民営化され、郵貯銀と簡保が市場参入し買い手として期待できる。 C ヤマダ電機がキムラヤを50億円で買収。ベスト電器にも出資を増やしており、拡大路線は無限大であり、電器小売りの「ガリバー」となる。 D 日立が業界再編に乗り遅れて業績低迷。HDD(ハードデイスク装置)事業は赤字を続けており、IBMから同事業を購入したことが結果的に失敗。「選択と集中」を早急に決断すべきである。 E 駿河銀行が郵貯銀と住宅ローンで提携。地銀上位10行は提携に否定的であったが、その10行は翻意する可能性あり。ただ、駿河銀にとってテリトリーが広がるのはいいが、資産査定に手が届くのか? F TDKがラムダにTOB実施を発表。ただ、相乗効果は余り見込めないであろう。 G 原発関連で三菱重工が中国で現地企業と合弁で1000億円超受注。かたや、東芝は米国で2基建設受注。原発関連株は中長期的に買い推奨。 H みらい建設民事再生法を申請。公共事業縮小と契約率低下で建設業界青息吐息の企業が増加している。 I IHIが170億円赤字見込み。プラント事業今期採算悪化。500億円超す下方修正。甘いコスト管理と過剰受注が要因。プラント業界全体への不信感に繋がる。 J 三井不動産が帝国ホテル株33.16%取得。861億9千万円。帝国ホテルの事業展開にプラス。 K 大手銀の株含み益15%減。サブプライム問題が響く。 L 三菱UFJ銀、純利益31%減。傘下のアコム株価下落による減損会計処理。※減損会計とは簿価に対し、時価が50%以上下落した場合損失処理すること。 以上