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2004年06月13日
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●非現実的?

10年後20年後の長期の計画を持ちましょう、先日、こういう話を社長さんにしましたら、そんなバカな事を考えてどうする、せいぜい3年後だろう。要するにそんな先の世間動向わからないし分析できないししても無意味だし、そんな無意味な状況予測の元で目標を立てたってしょうがない、膨大な作業が無駄に終わる。というようなことを言われてしまいました。


●暗夜の一灯

そこで自分がお話ししたのは、予測ができないからこそラッキーであり、長期の計画を立てるチャンスだと。予測がつくのなら、その範囲に縛られる。しかし予測がつかないということは、何をイメージしてもいいということ、自由に未来のビジョンデッサンを書くことができる。細かい内容はもちろん必要はない。必要なのは、経営の意思、社長のやるぞという気持ちの確定。そこからすべてが生まれる。と、まあそういうお話です。

こんな話があります。真夜中、道に迷ったときに、行き着くべきゴールは暗夜の灯台のように一点光ってる場所があってそこを目指していった。行き止まり道に回り道。紆余曲折あったが、どうにかこうにかたどりついた。たどりついて振り返ってみると、意外と一直線に近い道を来ていた。本来の本当の道を知っていたら取ってこなかったろうあぜ道なども通っていた。結局本当の道ならこうだったというゴールとは違ってはいたものの、その道と比較してそれほど遜色のない新しいルーを通ってきていた。でも、それはあらかじめ知っていたら避けていたような危険な道も含まれていた。最終ゴールの一点、暗夜の一灯を脳裏に叩き込んでおくと、結果から振り返って意外とまっとうな道筋を得ることができる、こういう教訓です。

この話は、「以前こんな出来事があった」的な雑誌上の雑談の取りとめもない一エピソードですが、目標設定とは何かを考えるたびに、非常に比ゆ的示唆的な話として自分の中で反芻され、いつの間にか深く印象に残るようになった話です。理屈でではなく、そういうものだという実感があるのです。


●実例

長期目標を持ち、それが人生やビジネスにいい影響を与える実例として、たとえば若くして日本IBMの常務になり、コンサルタントに転進した井上富雄氏とか最近では「一冊の手帳で夢は必ずかなう」の熊谷正寿氏などが有名です。井上氏はこの方面(=超長期目標を掲げましょうという啓蒙を本で個人に対して行った人という意味)でのパイオニア。人生25年計画、熊谷氏は15年計画を立ててどんどん実践していき、実績をあげている人です。

企業でも、終戦直後の廃墟闇市だらけの時代にぶちあげたワコールの50年計画とか、戦前の松下幸之助氏の250年計画など。ラフでどーんと長期のゴールを示すことにより、自らを鼓舞し、グレードを上げ続けていくというのが目的です。実際、内容はおおざっぱです。というか細かくしても無駄に終わるわけで。たとえば国内のシェアを席巻する、海外進出する、海外シェアを席巻するということを10年単位での目標としておいてある。とにかく暗夜の一灯をともすことが重要です。




たとえば10年後こうなっていたい、という長期ビジョンをぽんとワンフレーズおいたとします。すると「それを実現するためには何が必要か」ということを反芻するようになり、そのたびにブレイクダウンしたより具体的な目標を思いつくようになります。最初にビジョンがないと、出てこなかったであろう、このいろいろなアイデア。これがどんどん出てくるのが、たとえ非現実的であると揶揄されようとも長期ビジョンを持ち続けるメリットです。

出てきたさまざまなアイデアを多く細かく具体的にしていき、一つ一つ実行していくと、いつの間にかゴールに引き寄せられている、その際に代替案や優先順位も、最終ゴール実現にふさわしいかどうかのチェックを受けるので、その行動についての回り道、無駄の可能性が、ビジョンを持たなかったときよりも小さくなります。


●留意点

実はその長期目標をとりあえず立てるということがなかなか難しい。茫漠としているし、仮に決めてもそれが本当に必要なのかとなると、切実感がない。この辺が難しいところです。しかしやはり、目標をたててみて、どうも違うなと思ったら考え直すにしても、とりあえず立ててみるのが、いいでしょう。うまくいかなくてもそれは「この方法ではダメだった」という調査だった程度に思って軽く受け流すことにして。何もしなければ何も始まりませんから。失敗は成功への一里塚ですから。

それと、どんどん実行していくこと。社長さんのなかにも「アイデアは無限にある」という方はいらっしゃいます。しかし、人・金・時間、経営資源は限られています。何をしないであきらめるか、何からするか、何だけはしなくてはならないか。これをえいやあと決めて、やるべきことをどんどんやっていく。実行した計画は「計画」ですが、実行しなかった計画は「妄想」であり時間の無駄だからです。これは自戒の意味が強いです。はい。





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最終更新日  2012年04月06日 23時17分44秒
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