笛吹牧師フルート&リコーダー教室
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星野富弘さんは大学を卒業して、子供のころからあこがれていた職業に就きます。学校の先生です。それも体育の先生。夢がかなってわずか2ヶ月。クラブ活動の器械体操で首を折ってしまいます。命はとりとめたものの全身マヒになりました。家族の介護は大変です。ボランティアが来てくれました。そのボランティアの一人と、なんと結婚しました。とはいえ彼らの結婚ビフォーアフターの違いは「もう夜になったからといって、帰らなくてもいいのね」というだけでした。首が少し動くので、口に筆をくわえて、絵や詩を描くようになりました。結婚指輪は要らないと言った朝、顔を洗うとき 私の顔をきずつけないようからだを持ち上げる時 痛くないように結婚指輪は要らないと言った。今 レースのカーテンを突きぬけてくる朝日の中で私のもとに来たあなたが 冷たい水をすくっているその10本の指先から、金よりも銀よりも美しいしずくが落ちているいかがでしょうか。究極の身体的不幸にありながら、これほどの幸福感は。結婚の成功は、どのような状況でも、ここまでも幸いが得られます。
2007.02.17
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