1.BRIAN ENO / HERE HE COMES 「BEFORE AND AFTER SCIENCE」'77
環境音楽の大家ブライアンイーノがそれに走り出す前に発表した1977年のアルバム「BEFORE AND AFTER SCIENCE」収録曲。当ブログの洋楽ポップというテーマとは少し離れた感じもありますが、プログレやロックの世界観をキャッチーに仕上げたという点において実にポップな作品だと思います。 イーノの非日常感は異常 ON SOME FARAWAY BEACH
にも書きましたが、イーノの冷静で達観し、将に仙人や神の領域に達したかのようなヴォーカル、メロディ、サウンド群の俗世離れ感は尋常ならないものがありますね。そしてそれらは決して独りよがりではなく説得力と感動があり、聞く者に哲学的考察を呼び起こすかのような奥深い内容をもった素晴らしい作品でもあります。特に「Another Green World」収録の「I'll Come Running」、以前 セレクト大会でも取り上げた「Golden Hours」
や「Before and After Science」収録の「Here he comes」、「By this river」、「Spider and I」などはどれも素晴らしい。個人的にそれらをセレクトしたMDはきっと死ぬまで聴き続けると思います。それほど色褪せぬ普遍性とエバーグリーン性があると思いますね。曲はミディアムテンポの明るめの曲。暖かい陽光が射す平和な雰囲気を持った曲だけど、やはりどこか非日常感と俗世離れ感があります。メロディもキャッチーで心が洗われるよう。あたかも自分自身が解脱し無我の境地にでも達したかのような錯覚を覚えます。この曲を作った時のイーノは29歳ぐらいなんだけど、ほんと凄すぎる・・・。
2.BRIAN ENO / ON SOME FARAWAY BEACH '74 「HERE COME THE WARM JETS」
鬼才ブライアン・イーノのファースト・ソロ・アルバム収録曲。当ブログではポップに拘って曲を取り上げているので、イーノの曲は無縁に近いのですが、個人的には大好きなアーチスト。環境音楽時代もいいのですが、初期のボーカル入りソロワークも甲乙つけがたいぐらい大好きです。特に「Another Green World」収録の「I'll Come Running」、以前 セレクト大会
でも取り上げた「Golden Hours」や「Before and After Science」収録の「Here he comes」、「By this river」、「Spider and I」などはどれも最高!イーノの体温の低い、人間離れした、俗世離れしたヴォーカル、メロディ群の隔世感は尋常ならないものがありますね。その二枚のアルバムと比べると大部地味なイメージのある74年の 「HERE COME THE WARM JETS」。先日久々に聴きかえしてみたら、ぬわんとウォール・オブ・サウンドがあるではありませんか。イーノで音壁?って意外過ぎですよね。上品なピアノの音色をベースに、荘厳な雰囲気を醸すコーラス。やはりどこか非日常感の漂うメロディの後ろでは、エコー感のあるドラムが転がりまくります。静かな出だしから徐々に盛り上がっていく展開もドラマチックですが、僅かながら人間臭い暖かみを感じさせるところは若かりし頃の未完成なイーノって感じですかねえ。
3.BRIAN ENO / GOLDEN HOURS 「ANOTHER GREEN WORLD」(ILPS 9351) '75
環境音楽の巨匠ブライアンイーノがそれに走り出す前に放った俗世離れも甚だしい奇跡の一曲。Robert Frippのギターも素晴らしいですネ。イーノのこの体温の低さは一体なんなんでしょう?また、彼の目にこの俗世は一体どのように映っているのでしょうね、、、。「ANOTHER GREEN WORLD」というアルバムタイトルも良ければ「GOLDEN HOURS」というタイトルもいいですねえ。(セレクト大会のコメントより抜粋)
4.JOY DIVISION / THE ETERNAL 「CLOSER」(NPCR-75048/FACD25) '80
5.PABLO MOSES / MUSIC IS MY DESIRE LP「A SONG ('80)」収録
岩谷宏さんが聴くレゲエとはどんなものだろう?彼が稀にレゲエについて言及する時、よく想像したのがこのことだ。なんせ固い文章を書く氏のことだ。能天気なレゲエなどとうてい聴きそうもない。更に彼のセンスや音楽的嗜好を考慮し、いつも唯一思いつくのがこのPABLO MOSESだった。驚異的な体温の低さ、その冷めたボーカルと厳しい視線、淡々としていながら強い意志を感じるところは両者に共通する。この「MUSIC IS MY DESIRE」という曲は、PABLO MOSESの楽曲の中では珍しく、ちょっと洒落たエレピ?が導入されているのが非常に大きな特徴だ。時折入るチープなオルガンの音も効果的。ミディアムテンポで流暢なリズムにのって歌われるのは、あくまでも体温の低い淡々としたPABLO MOSES節だ。これが見事にマッチして摩訶不思議で、かつ絶妙な音空間を作り出している。
6.BELLE & SEBASTIAN / THE STATE I AM IN '96 「TIGERMILK」収録
10.Cigarettes After Sex / APOCALYPSE 「Cigarettes After Sex」(2017)
テキサス出身のロックバンドによるスロウコア名曲。(スロウコアとは1990年代にアメリカで生まれた、極端にテンポを落としたロックのスタイルで、静けさ、抑制、余白、淡い感情を重視し、派手な展開や大きな音圧を避けるのが特徴。)「Cigarettes After Sex」は、実質的にはリーダーのグレッグ・ゴンザレスによる音楽プロジェクトであり、本曲はその2017年のアルバムに収録されている。歌詞には、崩れ落ちる橋、都市が灰になる光景、海へ墜落するヘリコプターなど、終末(apocalypse)的なイメージが連続して登場するが、あくまで比喩として用いられ、過去の恋愛で深く傷ついた恋人が抱え続ける痛みを象徴する言葉として機能している。サウンド面では、遅いテンポ、深いリバーブ、モノクロームのような音像を背景に、中性的で囁くようなボーカルが淡々と歌い上げる。メロディもよく出来ており非常に魅力的。(本曲はスロウコアとして歌われているが、ギターポップやロックとしても十分通用しそうな完成度だと感じる。)テーマは恋愛だが、感情の起伏を排した冷静さ、適度に力の抜けた佇まいが終末的なイメージを増幅し、ブライアン・イーノにも通じる俗世離れした世界を作り上げている。