真名井 耕造 真名井生活研究所

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初対面




5、6人の女の子に囲まれた私は、確かに戸惑っていた。
その時の彼女の顔がどんな顔してたのかも、もう覚えていない。

「友達から始めてくれませんか?」

おいおい、今日、さっき初めて彼女の名前知った俺だぜ。
友達もなにも、まったく知らない子だぜ。

「今日初めて会ったから、これきっかけに、友達になって
 あげてくれませんか?
 ユミず~っと、先輩の事、忘れられなかったんです。」

そんな感じだったような記憶が残っている。
筋は通っている...
彼女はず~~っと下を向いたままだったのを覚えている。



ヤマシタ ユミ


それが
彼女の
名前。


この後、私はどうしたのか?
よく覚えていない。
友達ね...と言った気はするのだが
二人残されたのか、みんな帰ったのか。
もう、覚えていない。

その日があった。
その記憶だけが残っているだけである。

今も...


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