奇奇怪怪

奇奇怪怪

2016.07.14
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カテゴリ: ショート

流行りは繰り返すと言われるが
平成の時代に一時流行った缶詰が
何処の店も売り切れ状態となっていた 
缶を開けて同封されている栄養液の入った
ボトルを差し込んで置くだけで
ラベルに表示された商品が収穫出来るのだ 
運良く手に入れた男は早速、缶を開け育て始めた 
説明書には1周間で収穫出来ると書いてある
翌日、缶を見ると不思議な木が30センチにも育っている
男はラベルを見ながらニヤけた顔をしながら出勤したものの
缶が気になって仕事に身が入らない 
3日目になると小さな実が1つ成った
ソット触ってみると淡いピンクの実が少し青くなったが
男は気にせず目を瞠る程成長する実を楽しんでいた
待ちに待った1周間目の朝、1メートル以上に育った実に
小さな亀裂が入っている
男が缶を開けたのは夜だったので
「今夜収穫出来るな」
仕事を早めに切り上げビールを飲みながら
実が完熟するのを待つ
いよいよ、その瞬間がおとずれた時
部屋には悲鳴と絶叫が充満した 
男が育てていたのは可愛い女性の缶詰
ラベルにも収穫時の顔写真が貼ってあるのに
実から出てきたのは筋肉隆々マッチョな男だったのだ
然も、そいつは男をベットに誘う
部屋の中を逃げ惑う男は台所の包丁で滅多刺しにし処分した
不良品を売りつけられたと製造会社に電話すると
「説明書を読んでいただけましたか?」
言葉は丁寧だが冷たい返事
怒りと恐怖に震えながら説明書を引っ張りだして読むと
最後の方に小さく注意書きとして
「成った実に触った場合ラベルと違う製品となりますので
絶対触らないよう御注意下さい。注意書きに違反した製品については
当方では一切の責任を負いかねます」
注意書きは最初に書けよと怒っても後の祭り
点けっぱなしだったテレビではニコヤカに
あなたにも好みのペットが簡単に育てられる画期的な缶詰で
人生にユトリを持ちませんか、飽く迄も果実なので
飽きたり、お気に召さない時は処分しても
法で裁かれる事はありません
さあ今すぐ電話予約して、あなたを癒やす果実を育てましょう 
男は持っていた包丁をテレビに投げつけた
お粗末 ( ̄∀ ̄;





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Last updated  2016.07.14 22:11:52 コメント(10) | コメントを書く
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