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2021.08.21
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テーマ: 読書(10232)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学 [ 早川友久 ] ​

本の目次・あらすじ


はじめに~オードリーの言葉から日本人が学べる未来の姿~

第1章 「未来」をゼロからつくり上げる独創思考
学校へ行く時間をムダにするより、インターネットを通じて学ぶほうがいい
自分はパイプ役をしただけで、マスクマップをつくったのはプログラマーたち
テクノロジーはあくまでも人間の手伝いをしてくれるもの。使う側の人間が自由に選べばいい
まだ選挙権がない若い人たちでも、アイデアを出すのは自由
実を言うと、私は"持守的"なアナーキストといったほうが正確かもしれません

政治参加を促すには、「自分の1票が非常に大切なんだ」という意識を持たせることが大事

第2章 「自由」をつかみ取るために必要な共鳴思考
徹底して自由を尊重する家庭だったからこそ、いまの私があるのです
なんで、みんなと同じことをしなきゃいけないの?
相手が誤っていたとしても、そこから学べることは必ずあるし、自分の考えが絶対正しいわけでもない
物事を最終的に判断するのは人間であって、AIではありません
日本が遅れているのではなく、むしろ台湾が想像以上に先進的なんです
同性婚への賛成派も反対派も、「家族の価値」が大切だと感じているのは一緒なのです
誰もが受け入れられるような、新しい解決策を想像するのが本当の民主主義の意義

第3章 「危機」を即座にチャンスに変える加速思考
前例や慣習に囚われ、限られた人たちだけで進めていたら、デジタル革命は間違いなく不可能でしょう

デジタル行政は、決して私たちの方向性を変えるわけではありません
社会イノベーションとは「みんなの問題は、みんなで助け合い解決する」ということです
自分とは異なるさまざまな考え方をする人の話を、絶え間なく聞き続けていく
誰もが多数派に属することもあれば、ときには少数派に属する場合もあります

第4章 「能力」を最大限に引き出す多元思考

文化や業界、年齢などの違いは、私たちがお互いに協力するうえで、実はハードルにはなりません
英語を学ぶことが一番重要だ、などという通り一遍の考え方を皆が皆、する必要などないのです
もし自分だけでいい方法が見つけられなかったら、ほかの人を頼ってもいい
街全体をキャンパスにして、ネット教育と地域の資源を組み合わせていくような学校が普及していくかもしれません
プログラミング思考を身につけた人が増えれば、気候変動などのより大規模な共通の問題を、多くの人で解決できるようになります

終章 オードリー流思考術+台湾的柔軟性=日本の未来サバイバル戦略
デジタルの世界で花開いた台湾の“柔軟性”
ハッカーたちが大事にする「公開・透明・協力」
“弱者”にも活躍の場を提供するのが政治の仕事
「人間はブタでもないし、肉のかたまりでもない」
「同調圧力」と「少数意見」の戦い
なによりスピードを重視する台湾流「現実主義」
“失敗するコスト”の節約につながる“失敗のシェア”
オードリーがなかなか日本に来られないワケ
オードリー・タンと李登輝の意外な共通点

おわりに~台湾社会にはたくさんの「オードリー」がいる~

引用


仮に相手が誤っていたとしても、そこから学べることは必ずあるし、自分の考えが絶対正しいわけでもない。お互いの答えを文字にして突き合わせていけば、それぞれの答えのなかにある共通したものを見つけ出すことができ、共通の感情を生み出すことができる


感想


2021年読書:167冊目
おすすめ度:★★★★★

いや、これ、良かった。ほんと。
未来の話を聞いているようだった。
自分がふだん「どうなんだろう」と思っていることに対する答えというか、そういう考え方が随所にあった。

新型コロナのニュースが世を賑わせ始めたころ、台湾が対応に成功している、その立役者として登場した「オードリー・タン」。
何者?!と思った。

35歳で大臣就任、トランスジェンダー、中卒、IQ180、16歳で起業…。
華々しい経歴と派手な枕詞は、アニメの登場人物みたいだ。
いわゆる「天才児」で、公教育の仕組みからはみ出して育ったオードリー。
そしてその才能を、今いかんなく「公」に供している。

台湾では2019年5月にアジアで初の同性婚が法制化されている。
フットワークが軽く、朝令暮改、軌道修正は当たり前。
「息子がピンクのマスクを笑われた」という電話一本から、国中を巻き込んだ#ColorHasNoGenderという運動。
2020年6月、多言語教育推進加速のため「2030年バイリンガル国家計画」始動。

プログラミング思考について、「解体」と「再構築」だとあって納得した。
一人が作り上げたものをオープンソースにし、複数の人が共同してブラッシュアップしていく。
プログラミング学習について私が抱いていた「論理的思考育成?」という疑問が、ここでストンと落ちた。
そう、これまでは、知識は「蓄える」ものだった。
それは、限られた人が限られた人に与え、与えられ、独占するものだった。
けれど、今は違う。
世界中で最高峰の大学のオンライン授業を受けることもできる。知識は開かれたものになる。
分厚い本を暗記していることが尊ばれた時代は終わった。
では何が必要か?
それは、「既知ではない問題を、協力して解決できる」ということだ。
プログラミング思考って、そういうことだよね。
そして、そのためには「失敗」を共有することが必要になる。
それすらストックとして皆のたくわえになる。

私が台湾に行ったのは15年も前。
裕福な人たちがイングリッシュネームを持ち、英語がペラペラだったので驚いた。
この本を読んでいると、それから目まぐるしく変わっているのだろう。すごいな、台湾。
プラスの面がたくさん書かれていたけど、そうじゃないところについても知りたくなった。
ほかの現代台湾についての本も読んでみたい。

「日本は先進国」という考え方、もうずいぶん古いんだろう。
太陽の沈む国。斜陽のファー・イースト。
でも、それはだからもういい、ということには、ならない。
何と言うか、そういう括り(国?)に囚われること自体がナンセンスなんだという気がしてくる。
個として立ち、世界を相手に繋がる。
そういう時代なんじゃなかろうか。




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最終更新日  2021.08.21 00:00:17
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