変化の記録

変化の記録

薬はイヤ!!いろんな治療をためすが・・



その日のうちに心療内科を探し電話をした。
その心療内科は、こころの病になった知人が口コミで評判がいいと教えてくれたところ。
ここなら私を救ってくれるかも。すぐにでも駆け込みたい。

電話をかける。

なんと予約が取れたのは10月半ば。一ヶ月半後だった。今、本当に辛くて苦しいからすぐに診てほしいと懇願したのだが、あっさり断られた。こんなもんなのか。落胆した。

しかし、なんとか45日頑張ろうと思った。もしかしたらそれまでにすっかり回復しているかもしれないし。


とにかく市立病院の次の受診日まで2週間。私は、藁にもすがる思いで、まず、近くの漢方薬局に相談。もちろん、病院の薬はやめた方がいいと言われた。抜けれなくなりますよ、と。甲状腺関係の機能が低下してるのでは、とそういった漢方を処方された。
漢方に関しては、その前に薬局で、自分で半夏厚朴湯や命の母なんかも試していた。しかし、どれも効き目は感じられなかった。調剤してもらえば違うのかもしれない、漢方は体質改善。期待していた。

次の日は、友人が絶賛しているカイロプラクティックに問い合わせた。とにかく魔法使いのように治す人らしい。友人が胃潰瘍を一発で治してもらったとのこと。

先生は私を見て、とにかく、カイロに通うことで治るから、絶対に病院の薬は飲まないように約束させた。病院の薬の恐ろしさを説明し、処置を始めた。身体のゆがみ、首の固さ、脈が120近い不整脈があることなど言われた。

初診料と診察代で20000円。

帰り。
動悸はまだあるが、なんとなく久しぶりに「お腹が空いた」っていう感覚が自分によみがえってきた。ものすごくうれしい。これは治るかも。

子どもを連れて久々に外食に行く。普通のメニューを普通に食べられた。
カイロを続けて行こう!きっと治る!

希望の光が見えたような気がした。

カイロに行った翌日。
変わらない早朝覚醒の朝だった。早朝覚醒は必ず3時に目が覚めてしまい、どうしても2度寝ができない。子どもたちの寝息とそのうちに聞こえる新聞配達のバイクの音のなか、眠れない焦燥感と孤独にたたかう。

がっかりした。他の症状もまた元通りだった。
すぐには治らないものだ。しかし、望みをかけ、一週間後にカイロの予約を入れた。

前にも書いたが、以上の日々は夏休み。小学生、幼稚園児の子どもたちがいるため、仕事も八月はお休み。しかし、それでも、子どもたちが目覚めるともう待ったなし。
特に朝が辛い。だるさで起き上がれないくらいなのだが、お腹すいた、○○に行きたい、などなど 次から次と要求をぶつけてくる。しかも二人とも常に私にべったりなのだ。料理はつらい。何度自分の作る食べ物の匂いで吐きそうになったか。だるいし、何を食べても味が分からなくなっていたので、味付けができない。料理も生協でなるべく簡単なものだけ購入することにした。

夫は協力的か?と聞かれることが多かったが、疲れやすいナイーブな性格のため、私の不安を聞いてぶつけられると、ダメージをもろにかぶり、ダウンしてしまう人で、なんだか共倒れになりそうな危うさがあった。お灸を買ってきてつぼにあててくれたり、一緒に足つぼに行ってみたりはしたが。

1週間後のカイロ、そして飲み続けている漢方も残念ながら、目覚ましい効き目はなかった。
漢方に関しては本当に何にも変わらないので黄連解毒湯をネットで探し当て、黄連が入っているものを漢方薬局に頼んで出してもらった。
そして服用。
胃が焼けるように熱い。そして吐き気。漢方薬局に電話したら、それに効く別の漢方を処方してくれた。そして効いているから身体が反応したということで、量を減らしてもう一度飲み続けるようにアドバイスされる。

でも、もう怖くて飲めなかった。

その薬局には、気になることがあるとすぐに電話し、または歩いて聞きに行ったことがある。
あごにしこりができたので顎のがんではないかとか、のどが痛いので死ぬ病気ではないかとか。

今考えるとかなり厄介な客だったんだろうなと思う。ちょっとおかしい人って思われてたと思う。そんな空気もうすうす感じていた。薬について聞いたときにも電話から感じた。それもあって、もうその薬局には行けなかった。


そんな中、針きゅうがいいという情報をネットで入手。すぐ近くにある針きゅうに予約を取り、早速診てもらう。

先生は親切だった。自身も同じような症状になったことがあるようで、そんな話を踏まえながら施術してくれた。耳つぼ用のテープを貼り、終わりとなった。

しばらく身体が軽くなってやっと自分に合う治療法が見つかったのかもしれないと期待した。
しかし、それが悲劇の始まりだったのだ。

鍼灸から帰り、しばらく心のざわつきが穏やかになった気がしてとてもうれしかった。
しかし、夕方から身体がカーッと熱く感じる。顔はほてってしまい、我慢できない。
「なにかおかしい」
しばらく保冷剤で顔を冷やして我慢していたが耐えられず顔を掻きむしる。
・・・と耳にあるテープ。ケシの実か何かをつぼにあて、テープではってあるもので、至って安全なもののはず。確か数日貼っておいてくださいね、って言われた。病気に効くかもしれないから、そのままにしておきたかったけど・・。まさか、これが?とは思ったが、ベリっとはがした。

身体の熱がスーッと引いて行った。

こんな小さなものがツボに貼ってあるだけでこんなに身体をコントロールしてしまうのか・・
とりあえずほっとした。しかし、これだけでは済まなかったのだ。 2,3時間もすると
次第に背中、腕、足など施術してもらった部分が熱く、痛みを増していく。ヒリヒリと日焼けした肌のようだ。しかし、鏡を見ても、触ってもらっても何ら色も温度もおかしいところはない。自分の神経だけそこに集中して痛みと熱を感じているようだ。

その感覚は時間とともに増していった。
服との摩擦ですら痛くて我慢できない。下着、服を全部脱ぎ、裸でタオルを巻いたアイスノンで背中を冷やす。でもそんな格好ではまずいからとにかく摩擦のないような柔らかい大きめの服を着て背中にアイスノンを当てて生活する。

ネットで鍼灸の副作用について調べてみた。対処法を知りたかったのだ。そして、そのうちに症状が鎮まるという情報も欲しかった。しかし、期待したものは見つけられない。
鍼灸で副作用はまずでないようで、私のような感覚については何も情報がなかった。

鍼灸院に電話してみる。
まさか・・とびっくりしたようだった。今までそんな患者さんは一人もいなかったし、聞いたこともない、と。

夜。子どもを寝かしつけながら横になる。横になって背中が、腕が布団に当たるだけでも泣きそうなくらい痛くて熱い。

眠れるなんて状態じゃなかった。

鍼のせい?でもこの症状は自分だけだとしたら、自分の身体に合わない、取り返しのつかないことを自分でやってしまって二度と治らないかもしれない。

パニックになった。もう私は一生眠れないんだ。一生この痛みとたたかうのか・・

半狂乱になって、テレビを見ている夫のところに行って泣き叫んだ。

どうしよう!痛い!熱い!治らない、眠れない!どうしよう!!!
なんで私ばっかりこうなるのっ!!

びっくりした夫は私の背中、腕、脚に冷やしたタオルを当てたがタオルの生地が痛い。
泣き叫びながらのたうちまわる私。何をしても良くなるどころかどんどん深みにはまっていく自分がみじめだった。

救急車呼んで急患に連れてって!!と言っては見るが、眠っている子どもたちはどうしよう。

とにかくありったけの保冷剤を身体にあててみる。

すると、さっきまで耳つぼテープを貼ってあった耳にアイスノンをあてると少し痛みが遠のくことに気付いた。理由は分からないのだが・・。
その日は夫に子どもの横に寝てもらい、夫の部屋で一人でアイスノンを交換しながら横になった。市立病院から頓服として睡眠導入剤(マイスリー)と精神安定剤(ソラナックス)を貰ってあったので、マイスリーを飲んでしばし眠りにおちた。

マイスリーを飲んだはずなのに、1時間半で覚醒してしまい、その後全く眠れない。
アイスノンはもう温まってしまったので、氷をビニールで包み耳に当てうつ伏せになる。
2時、3時・・新聞配達が来た。
全く眠れない。
仕方なくマイスリーを半分に切って半分服用してみる。
1時間後覚醒。
もう半分。1時間うとうと・・
朝になった。もうヘトヘトだった。
背中を中心とした熱さと痛みは変わらない。
アイスノンを当てながら、子どもたちの朝ごはんを作る。

と、そこへ電話。
鍼灸院の先生だった。

心配になって電話したとこのこと。
よければ今からマッサージくらいしかできないけど症状が和らぐように手を尽くして
みる、と。もちろん、お願いした。

子どもたちをお姑さんに預け、雨の中出掛けた。

先生も困った感じだった。とにかく、やってみます、と服の上から軽くマッサージ。
そして、私が熱さと痛みを感じるところに湿布を貼ってくれた。
途中、不安で不安で、「一生治らなかったらどうしよう!!」と泣きながら叫んでしまった。
先生は無言だった。

帰り、代金を払おうとする私をさえぎり、
先生は前日私が払った施術代6000円と湿布10袋を私に持たせた。
目は哀願しているようだった。
もう、この件で私と関わらないでほしいと・・
何度も断ったが、先生の気持ちは変わらず、受け取ることにした。
昨日は自分の悩みを打ち明け、心が通った会話をしていたのにとっても深い溝ができた感じ。
悲しかった。
雨上がりの中、やるせない気持ちで帰宅した。
帰宅途中、貼ってもらった湿布の刺激が強すぎて痛みを増し、歩きながら取ってしまった。
その後、3日間その症状は続いた。そのうちに夜になると症状が出る→睡眠薬の使用で眠るというサイクルができていった。

そろそろ夏休みが終わり、2学期が始まる。私も仕事に行かなければならない。

9月2日、仕事場へ。
動悸がひどくて周りの人とのおしゃべりもつらい。笑顔がひきつる。
とにかく目の前の仕事をこなしてしまおう。しかし、連日の睡眠不足と薬の副作用で頭がぼーっとして思考回路が働かない。

上司にはもう少し今の症状は伝えたくなかった。しかし、私の様子があまりにも変なことに気づいていたようだ。

「ちょっと、顔色が真っ青なんだけど・・大丈夫?」

もう隠すことは無理だと思った。
事務所の廊下に出て今の状況を打ち明けた。

「しばらく、やすみな」

仕事は人手がなく、いっぱいいっぱいでとても休んでいることなんてできない状況だ。
私は大したことはできていないが、激務の上司のアシスタントとして細かい雑務をやっている。私が休んでしまったら上司の仕事に雑務を加えてしまう。今も限界でやっているのに。
上司は私より6こくらい年上の女性で、頭もよく、女性、そして人としてもこんなに素晴らしい人はいないだろうというくらいこころから尊敬し、大好きな人だ。
私はなんとか力になろうとしていつも失敗し、迷惑ばかりかけてきたのだが、いつも優しく笑顔で接してくれる。子どもが小さいので勤務時間でもいつも無理を聞いてもらっていた。
これ以上迷惑かけるのはつらかった。

でも、早く治してちゃんと来てくれたほうがうれしいから。と言われ、一週間お休みを貰うことにした。

今思うとこれがここでの最後の日となってしまった。




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