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上の写真は、2007年5月、奈良大学で講演される酒井一先生(2008年1月19日付の御書簡と共に「歴史の中の人権と現代」と題する先生の講演記録を収録した冊子「奈良県大人協通信7号」が入っていて、これはその中の写真です。)酒井一先生(三重大学名誉教授)は「大塩平八郎の乱」研究の第一人者として広く知られています。関係者によれば先生は、一昨年一時体調を崩されていたが回復されて、昨年暮れも随分お元気だったそうですが、本年(2011年)1月9日、先生は急逝されました。享年79歳でした。迂闊なことに最近まで、私は先生の訃報を知りませんでした。先月(6月)19日には「酒井一先生を偲ぶ会」も開催されていたそうです。そのことも存じ上げませんでした。先生とは、部落問題研究の分野で幾つかの論文を目にした程度で、直接の面識はありませんでしたが、2007年春、上山勝先生より拙著「賀川豊彦の贈りもの」(創言社)を酒井先生へ送るよう依頼を受け、その事情を記してはじめて酒井先生に、小著を謹呈させていただいたことがありました。ところが先生はすぐ拙著に目を通され、先生ご自身の「賀川豊彦への関心」のことにも触れて、率直な感想や意見を認めた御書簡を頂き、お手紙を通して先生との交流を深める幸運に恵まれました。頂いた書簡には、拙著への過分の褒め言葉があるので気もひけますが、先生の晩年の思想とお人柄がにじみ出ているようにも思えますので、先生を偲んで、4通いただいていた内の3通を、ここに公開させていただくことにいたします。今や先生のご了解も頂くことも叶いませんが、先生への思いを、ここにこめてお届けします。直接お出会いして、先生のお話をお聴きしてみたかったのですが、そのチャンスを逸してしまい、まことに残念でなりません。 * * *酒井先生の第1信新緑の美しいころとなりました。このたび、上山勝先生からのご依頼で御高著『賀川豊彦の贈りもの・いのち輝いて』をご恵投賜り、まことにありがとうございます。早速拝読し、大いに啓発されました。ことし2月に久しぶりに上山先生にお目にかかり、賀川を研究される由で、相次いで多くの資料やご教示をいただきました。おかげで私の中でねむっていた二つの関心、高校時代友人にすすめられて読んだ『死線を越えて』の感動から始まった賀川への関心、歴史を専攻してから抱いていた都市下層民への関心、この二つがこのところ合体し、手元の文献を読みあさり考えはじめました。その中で、事情を知らないまま、上山先生に鳥飼さんの『賀川豊彦と現代』をおすすめした次第です。お二人の交流を知らず恥ずかしいことです。今回新著を頂戴し、静かな語りのなかで賀川をめぐるさまざまな潮流をよくみつめ、賀川再発見をキリスト者の目で書き上げられたことを、とても嬉しく思います。人には多くの欠陥があり、それゆえにこそ神があるのですが、みるところ部分的な問題に論点を集中して著作を変改するなど、決して正しい方法とは思いません。意見があるなら十分話し合うことが第一です。賀川の行動についても「歴史と神戸」およびそれに先行する「ひょうご解放研究」の座談会は、大切な問題をきびしく指摘しているものの、賀川の全体像をよく理解したものとはいえない発言がいくつもあります。私自身この問題について深く検討してはいませんが、多大の関心があります。そして人やその行動を論評するときの方法についても、トシのせいかそれなりに考えるようになりました。その気持ちからすると、胸にストンと入る発言者はかぎられているようです。上山先生にもお伝えしたのですが、歴史事象の理解をするには、その人の哲学(宗教)を欠いてはできないことです。それを欠いたままの論評は、ことの本質を見抜けないのではないでしょうか。今回の御著の「いのち」も聖書を読んではじめてわかるように思います。私はクリスチャンではありませんが、聖書を手がかりに日本の近代史にひかりを輝かした人を見たいと思っています。鳥飼さんのご意見は、それこそ私の胸にストンと入り、嬉しいかぎりです。またお目にかかる機会をさがして、直接御教導賜りたいと存じます。まことにありがとうございます。 07、4、27 酒井 一 鳥飼慶陽様PS 2009年12月24日 賀川献身100年のプロジェクト、たのしみにしております。またお誘い下されば幸いです。(この項、次回に続きます。所用のためしばらくお休みし、続きは4日後、7月7日 七夕の日におめにかけます。)
2011.07.03
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このところ7・8年連続で、毎年真夏の終わりのころに開かれる Music Festival に出かけます。 名歌手・エリーさんの歌と司会で、その魅力にも惹かれながら、15分の休憩をはさんで4時間余り!! 夢のような一時です。次々と drink もいただきながら・・・。 エリー先生の門下生の一人から、いつもご親切に、ご招待を頂いています。年ごとに歌に磨きもかかり、いまや二部の後半に登場して、会場から拍手喝采!! いつも座る席は決まっていて、真ん前のかぶりつきで観ています。Festival のラストを飾るエリーさんの歌と、歌にあわせてみなで踊るダンスタイムも素晴らしい! 最後に、出演者が舞台に上がって、盛り上がります。 コンサートの後も楽しみが待っていて、いつもうまく夕食の時間となります。今回は会場の近くの居酒屋風の地下の店にもぐって、暫しビールと鯛の釜飯!!を頂きました。こうして今年も、甲子園の高校野球も終わり、コンサートも終わり、夏が過ぎて、待望の秋の到来です!! 追伸いやいやまだ、今晩から地域のお祭り・地蔵盆が始まります。昨日のうちにあちこちにヤグラができ、テントが張られています。以前と比べるとその勢いは衰えているとはいえ、長田の街は今年も地蔵盆で賑わいます。
2011.08.22
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