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よびりん♪ さんカレンダー
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「柔らかいのに包丁で切れない」
こんなキャッチコピーのわらび餅・・・最初はなんておおげさな・・と正直思った。コンニャクだって包丁でスパッと切れるんだよ。・・だから最初は気にもとめてなかった。自分があんまり甘いものが好きではナイ・・という考えもあった。
でもなんか気になって・・・岐阜県のとある女性にわらび餅についての問い合わせをしてみた。すると電話の向こうで・・「いつでも紹介出来るけど、まずは自分の舌で味わってもらって、そして生産者の方と話し合ってからではないと・・この商品の本当の良さは解らないと思う」
こういったのは やまださん
これは当然だな・・と思ったね。お酒の世界でもそうだ・・・雑誌に紹介されたお酒を自分の舌で確かめないで・・蔵元にFAX1枚で「売りたいからすぐに送って」などという酒屋がいくらでもいる。こんな礼儀を欠いたようなことはしたくない。雑誌で紹介されたから仕入れる・・という小売店は意外と大いのだ。自分の舌で確かめもしないで・・
ちょうど岐阜県付知にi配達(配達と言える距離かどうかは解らないが・・・)があったので、せっかくだから・・そのわらび餅工場を紹介してもらい見学することに・・。
工場へ行く前にやまださんのお店でわらび餅をいただく。
まずは黒蜜をかけて・・確かにプヨプヨだ。しかし・・楊枝にさすと意外な弾力。爪楊枝で持ち上げるとプヨヨヨンと下に伸びてくるような・・
試食。あららら・・噛むのにそうとうの力がいる。噛んでいる間は全然しゃべられないくらいなのだ・・
ようやく飲み込んで一言・・「すっげえ、なにコレ・・」
「本物のわらび餅」・・やまださんはニコッと笑ってコーヒーを入れる準備をしてくれた。
柔らかいのに・・・弾力がある。なるほど・・包丁では切れないよ・・という言葉の意味が伝わったような気がしてくるのだ。
1時間ほどやまださんの店内でおしゃべりして、いざわらび餅工場へ・・
そこには看板もなにもない・・どんなに頑張って探しても絶対に解らないようなところにその工場はあった。20分くらい待っただろうか・・配達に行っていた奥様が戻ってきた、早速工場の中を見せてもらう。
調理台、そして・・水まわりというか・・流し台、そしてわらび餅をこねる機械が一台あるだけであった。ちょっとひろい厨房・・そんな感じであった。
「手でこねるのではないのですか??」と、いうバカな質問に・・
「弾力がありすぎて手では出来ないんです」
相当に力がいるらしいのだ。
そして目の前で流水にさらしながらわらび餅をちぎっていく。
ゼリーや水羊羹などの弾力とは違う・・本物のわらび餅の揺れ方をしていた。
「さあどうぞ・・食べてみてください」・・ちぎりたてのわらび餅・・黒蜜をかけて食べてみる。あまりにも大きいのをほおばったので会話が出来ないんだ。噛むのに相当に時間がかかる。固い、ゴムのような・・・というのではナイ。柔らかい、プヨプヨしているのに・・なんていうのかなぁ、歯や歯茎にまとわりつくような弾力なのだ。ガムのような感覚でもない、ゼリーでもないんだよね・・でも歯や歯茎が喜びそうな弾力。
つくづく・・食べ物というのは味だけでなく、食感、噛みこごち・・香りなど実にサマザマなものが入り混ざって産まれるモノだと改めて気づいたほどた。
「すごいですね・・これ」と奥様に伝えたら・・・
「本物だから。わらび粉100%の本物だから・・」という返事。聞いたところによると「わらび餅」といいながら、ほとんどがジャガ芋などのデンプンを使っているそうだ。それは白くてキレイだけど、本物のわらび餅ではナイという。
国産のわらびの根っこのわらび粉100%のわらび餅だから出来る技だという。
やまださんが言う・・「わたしの知り合いのお菓子屋さんが言っていたけど・・本物のわらび餅って、採算を考えると・・とても手が出せない」と、いうことらしい。
私たちは目の前の大皿に並べられたわらび餅をむさぼりつくように食べ尽くしたのであった。
はっきりと言う・・・
味・・・美味しさとは・・ただの味だけではない。そこには食感もあり、香りも当然あるが・・なによりも物語も大切であり、そしてそこに使われている材料もあり・・そこにこめる思いも感情も大切であることだ。
やまださんが言った・・・「紹介するのは簡単だけど、まずは一度付知に遊びに来てほしい、そしてその奥さんとお話しをしてほしい」・・言葉の意味が改めて解ったような気がした。
しかし・・・世の中・・いかに「まがい物」が多いか、これは帰りの車の中でも・・同乗者とずぅぅっとテーマとして語ったことである。あと・・商売人はもっとアピールしないとダメだよねぇ・ということも。