目論見書には、投資家（集団）との債券契約（民間企業であれば、社債契約でbond indentureの形式を取る） から抜粋した発行条件が含まれなければならないが、さらに、発行条件term sheet， transaction summaryのなかには、必ずevents of default条項が含まれる（EOD条項が不適でEODが起こりえない機関、国、政府機関や証券化を除く。FNMA社債目論見書を確認されたらわかる）。このEOD条項が、証券界や格付け機関がいうデフォルトで、契約違反が発生していることを意味する。地方自治体関連で、分かりやすい参考 http://www.infrastructureontario.ca/en/about/investor/files/IRB%20Offer%20Summary%202007.pdf
他にSection 10にEODが記載される。
http://www.joburg-archive.co.za/2009/pdfs/bonds/coj01.pdf (2009年06月24日 11時26分11秒)
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以前、 トリガーは何か、脆性破壊から考える
で、
米国破綻のトリガーを考えた、
このように市場の環境はシビアさが整ってきている、
散在する微小傷（各社デフォルト､カントリーワイドが先鋭）、
材質（経済指標、証券価格、住宅価格）の強度低下、
低くなる一方の温度（信用、流動性､格付け失墜） 、
増す水素圧力（銀行債務､貸し渋り）
では、脆性破壊のトリガーとなる"ショック"､"圧力"は何か、ＣＤＳ吹っ飛び、ＣＦＣデフォルト、モノラインが逝く､
はたまたHFの破綻､テロ､災害､震災の中国､米国債売り､
バレホ市の破綻は考慮したが、州の破綻がトリガーになるとは想定外だった、本当に逝ってしまうのだろうか、
カリフォルニアのデフォルト、
最初、このニュースを聞いたとき、にわかに信じがたかった、対岸の火事みたいな感じもあったし、
しかし、今朝Dr.Martinの California Collapsing を見て、
California is America’s most populous state with 38 million people. Its GDP of $1.8 trillion is the largest in the U.S. Its economy is bigger than those of Russia, Brazil, Canada, or India. カリフォルニア州の人口は3800万人、GDPは1.8Tr＄、全米最大、
そのエコノミーはロシア、カナダ、ブラジル、インドよりも大きい、California’s inventory of foreclosed homes is skyrocketing. Home prices are plunging. And the impact of surging unemployment is just beginning to show up in the data …
差押さえ家屋数はロケット並みに突出、住宅価格下落は最悪、
加えて失業率がここ64年で最大となる、
このため州の財政は、
財布は空っぽ、銀行は閉鎖、借金しようにも与信がない！！
Dr.Martinは警告する、
Don’t underestimate the impact California’s depression is having — and will continue to have — on the rest of the U.S. economy. At $1.8 trillion, the state’s GDP is so large, any further deterioration could wipe out every so-called “green shoot” in the national economy seen to date. カリフォルニアの没落の影響を小さく見ない方がいい、
州の経済規模は全米一だけに他州に及ぼす影響は計り知れない、If you wait forMoody’s or S&P to act, it could be too late. Even if you can’t getwhat you might consider a good price, sell all California paper now!
カリフォルニアに関連した証券を持っているなら、即売れ、
格付け会社の発表なんて待っていたら間に合わない、これ見て、オイオイ、ちょっと待てよ、という気になる、
又、Bob Chapmanが、
株価がやばいよという記事 The next major move in the stock market will be DOWN の中で、
カリフォルニアの性格を紹介していた、
1. 40% of all workers in L. A. County (L. A. County has 10.2 million people) are working for cash and not paying taxes. This is because they are predominantly illegal immigrants working without a green card.
L. A.郡（L. A.郡には、1020万人がいる）のすべての労働者の40%は現金のために働いていて、税を払っているというわけではない。これは、彼らがグリーンカードなしで働いている主に不法移民であるから。
2. 95% of warrants for murder in Los Angeles are for illegal aliens.
ロサンゼルスでの殺人の95%の令状は、不法入国者へのもの。
3. 75% of people on the most wanted list in Los Angeles are illegal aliens.
ロサンゼルスで最も多くの指名手配リストの75%の人々は、不法入国者。
4. Over 2/3 of all births in Los Angeles County are to illegal alien Mexicans on Medi-Cal, whose births were paid for by taxpayers.
ロサンゼルス郡のすべての出生の2/3以上は不法入国のメキシコ人、それらの出生は納税者の健康保険による、
5. Nearly 35% of all inmates in California detention centers are Mexican nationals here illegally
カリフォルニア教護院のすべての収容者のほぼ35%はメキシコ人、
6. Over 300,000 illegal aliens in Los Angeles County are living in garages.
ロサンゼルス郡の300,000人以上の不法入国者は、ガレージに住んでいる、
7. The FBI reports half of all gang members in Los Angeles are most likely illegal aliens from south of the border.
ＦＢＩは、ロサンゼルスのすべての暴力団構成員の半分が国境の南からの不法入国者であると報告。
8. Nearly 60% of all occupants of HUD properties are illegal.
HUDに占めている人のほぼ60%は違法、
9. 21 radio stations in L. A. are Spanish speaking.
L. A.の21のラジオ局はスペイン語、
10. In L. A. County 5.1 million people speak English, 3.9 million speak Spanish.
L. A.郡では、510万人が英語を話し、390万はスペイン語を話す、ナルホド、これでは破綻するのは規定路線だったと言うことか、とナットクしたりして、
そして、基本情報が整ったところで、
東海アマさんとこの 本日の日刊ゲンダイ掲載 を見たら、
「カリフォルニア州発行の債券が7/28日に不渡りとなる可能性が高くーー、」だって、
そもそもデフォルトとは何か、
会社なら２回不渡り出すと、銀行システムはその会社とクレジットラインをきる、これが実質倒産となる、では州は、これと同じで借金が返せなかった倒産である、即ち、発行債券（州債）の償還ができなかったらおしまいとなる、それが来月の末、
イヤー、借金（債券）と言うのは怖い、
一旦膨らみだすと、最後は行くとこまで行くしかないのだろうか、カリフォルニア然り、 米国然り、 その工面には皆さん四苦八苦、例の1345億ドルだってこの時期に起こるのは決して偶然ではないだろう、
今日は梅雨の合間の晴れ間だったが蒸し暑かったーー、
さてプールだな、
追記）
inf*bunchさんからCDSのチャートを頂いたので、参考に、
今後共、目が離せない、
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こんな状態で、囚人を解放して、警察も減らすのですかね・・・。
いつも面白い記事をありがとうございます。
(2009年06月23日 18時54分06秒)
フィッチには既に格下げされ、Moody'sにもA2から格下げされそうとのこと。
社債利回りもジリジリ上昇しているが、差し迫った上昇ではない。
CDSも目立った動きは見られない。
しかし、ちょっと見たところでは、カリフォルニアのCDSが最も高いプライスだ。（全州をチェックしたわけではない。）
そういえば、1994年カリフォルニア州オレンジ郡の債券がデフォルトになったことを思い出した。
例によって、次にチャートを。
http://home.catv.ne.jp/hh/pink/cacds.xls (2009年06月23日 22時08分05秒)
＞こんな状態で、囚人を解放して、警察も減らすのですかね・・・。
連山のビデオなど見ますと、
http://renzan.org/akitsuki/post-293.html
ヘルパー/教員の解雇、生活保護/公的保険の打切りと言った弱者へのインパクトが大きそうです、
囚人の解放はチョッと怖いですねーー、
(2009年06月24日 01時15分03秒)
EOD、即時の全額の期限の利益喪失条項が入っていても、1.期限が延びても必ず返済できるなどremedyとして具体的実行可能な対処方法（特定の追加課税できるとき（議会承認が不要なとき）、州の有する特定財産処分して返済）が提示されているか、2.特定projectからの収益だけでしか返済する義務のない合意limited liabilityが含まれている（EODが起こりえない証券化のような場合だが、GO一般債務ではありえない）、3.米国政府と万一の事態のための流動性補填契約が結ばれている場合（水道、道路、学校などの建設、住宅資金供給などの州公益社債では、州政府との間でそうした契約があることもありえる）
それらが規定されていれば、EODになっても、回収可能性が高いから、CDSが値上がりしないのか。いずれにしても社債とは財務が違うでしょう。
EOD条項規定がなければ、債務不履行は起こりえないから、対象として格付けは不能になる。（期限通りの返済義務のない株式が典型）
サンプルGO: http://www.pennvest.state.pa.us/pennvesthelp/lib/pennvesthelp/General_Obligation_Note_doc.pdf (2009年06月24日 12時32分47秒)
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_report/html/cr014/index.html
revenue債はlimited liableでEODがないとして、GOについては、なぜCDSがさらにはねないか疑問。
格下げになれば、投資適格を含め、投資制限のある年金基金、保険会社、投資顧問などが、購入できなくなり、ファンドからの売りになり、金利があがる。借り換え債さえ発行困難になり、さらに資金調達の途がなくなる。それでも跳ねないCDS.
市場はrecovery ratioを6割と見ているのか。
投資家との話し合いで、期限延長のindenture見直しをすることができると考えているのか。（投資家合意がある返済条件の見直し（再契約の一種）は、契約上EODにあたらないが、格付上は、デフォルトに定義している。CDSでは、credit eventsにあたるか？）
州政府は、破産資格が与えられていない？から（確か適用法がない？）、証券の支払いに延滞がなくても、破産事由でEODになってしまうが、その考慮がいらない。 (2009年06月24日 12時58分08秒)
＞州政府は、破産資格が与えられていない？から（確か適用法がない？）
＋もともと、州は破綻が前提になってないのでしょうか、（規則条文はあっても、ザル法？？）
それゆえ、みんな安心でCDSの跳ね上がりがない？？
あるいは、
http://www.y-asakawa.com/message2009-1/09-message38.htm
『このカリフォルニア州債券は、建国以来初めて連邦政府が直接債務保証する形で発行された債権であるから、不渡りの発生は、オバマ政権の首を絞めることになってくることは必定である。』
とあるように、政府が保証するので誰も心配していないとか、
怖いのは、政府も金がないので、逆に破綻させてしまえ、という考え方、
http://www.fema.gov/media/fact_sheets/nle09.shtm
『6月始めにアメリカ合衆国緊急事態管理庁（ＦＥＭＡ）がプレスリリースした、非常事態演習。この演習は7月27日から31日までの間に、連邦・州の全官公庁が参加して行なわれることになっているのだが、なんとそれには、カナダ、メキシコ、それに英国までが参加するというのだから、驚きである。』
政府はCa州に強制的EODを成立させたいのでしょうか？？
(2009年06月24日 15時49分38秒)
これは何を意味するかというと、債権額がカットされ、免責されない。借金が残るということでしょう。
とすれば、CA州通貨があるとしたら、返済できる点まで通貨価値が下がるほかない。
州がなぜ破産しないという前提かは、3権をいずれもUSから独立して有する独立の機構をもつ国家だからでしょう。国は破産しない。国に破産法はない。
これまで市や特別目的の公共債の社債のEODは起こっていた。２～3割しか回収できない一般社債に比べて、回収率が極めて高かった。確か7～8割。
しかし一部の州税を上げれば、経済力のある州民が出て行ってしまって、経済が疲弊する恐れが出てきた。
US議会は、FDICにさえ緊急融資枠を拡大して、銀行やら銀行破たん資金をつけてあげているのだから、税金を担保にするのか、財務省が融資せざるをえないでしょう。would otherwise relax the FRB's securities eligibility guidelines for purchase to place CA bonds in FRB own portfolioだろう？
http://en.wikipedia.org/wiki/Chapter_9 ，_Title_11，_United_States_Code (2009年06月24日 16時07分06秒)
＞財務省が融資せざるをえないでしょう。
＋一般的にはそうなのでしょうけれど、
先日、確かオバマそしてガイトナーが政府は救済しない、と言っていた記憶がありますがーー、
Calif. Aid Request Spurned By U.S.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/15/AR2009061503249.html
After a series of meetings， Treasury Secretary Timothy F. Geithner， top White House economists Lawrence Summers and Christina Romer， and other senior officials have decided that California could hold on a little longer and should get its budget in order rather than rely on a federal bailout.
財務省ガイトナー長官、オバマ政権経済顧問のサマーズなどの会合があったものの、結局カリフォルニアはもう少し延命でき、政府救済に頼らず予算作成されるべきと決定した．
(2009年06月25日 00時35分02秒)
米カリフォルニア州は予算法案が決まらず、借用書、「IOU」（I owe you）を発行することとなった。州政府は「7月に現金は枯渇する」と宣言しており、州職員以外の支払いをIOUで行う見通し。知事は銀行に対しIOUの「換金」を依頼している。 しかし、換金に応じる銀行は少ない。
オバマ政権はカリフォルニア州からの救済要請を拒否している。7月1日までに予算法案が決まらなかったのはカリフォルニアだけではなく、「30以上の州も未成立」とのこと。
アメリカの地方政府には、基本的に財政均衡規定があり、財政赤字は許されない。よって「財政赤字は日本ほどではない」との見方もある。そしてカリフォルニア州のデットについては「州憲法上、支払いの優先順位が高い」ことからパニックは見られない（格付けはMoody's、S&P、FitchともにまだシングルAゾーン）。だが、次は公的セクター用の「公的TARPが必要」との見方は増えるであろう。 (2009年07月02日 23時33分08秒)
例のカリフォルニアですが、Ｊｅｓｓｅは、
I wonder if there are credit default swaps on California? Woo hoo. Bring on those records bonuses for the boys in the back room.
http://jessescrossroadscafe.blogspot.com/2009/07/hasta-la-vista-baby.html
（ＣａにＣＤＳを賭けたら誰かが大儲けではーー、）
と言っています、
又どこぞの金融機関があらぬボーナスを手にするかも？？
(2009年07月03日 18時10分56秒)
tt555さん、流石。CDSスプレッドも広がってきています。 (2009年07月08日 01時53分14秒)
