鮭太朗のつぶやき

鮭太朗のつぶやき

2006.02.21
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カテゴリ: 親子鮭
前回思い切り「続く」でひっぱたくせに、その後音沙汰なし・・・


母鮭が急逝して、早いものでもう15日が経ちました。
一人暮らしも間もなく5年を数えるせいでしょうか、日常に母鮭がいない事に違和感があまりない鮭の生活は、週末、父鮭のヤモメ修行に加勢しに実家に戻っていることを除けば、以前とほとんど変わりません。

本当に、私ってもしかしてめっちゃ薄情? と自問してしまうくらい、不思議に、悲しみと無縁です。何て言ったらいいのかなあ。その時期は想定外だったろうけれど、間違いなく、限りなく母鮭自身が望んだ逝き方だったろうという確信があるからだと思います。

実は、鮭、葬儀の日に、思いもよらなかった母鮭の出生の事情を、母方の従姉から聞かされました。以前、鮭が日記の中で書いたことのある、スイスのように中立の人母鮭 のひととなりの根っこの部分について、ああ、そうだったのか と思える事実でした。今となっては当事者が皆鬼籍の人なので詳しいことは確かめようもないのですが。

そのあたりについては、また機会があれば記してみたいと思います。

さて、では、前回の日記の続きと参りましょうw

おさらいからしておきますと・・・


そうしているうちに、お迎えの車がやってきました。
父鮭は、鮭に、母鮭と一緒に乗っていくように言いましたが、火の元や戸締りや忘れ物が心配だった鮭は、「喪主さんが一緒に行かんでどうするの」と諭して、父鮭には自分の貴重品だけを持たせました。

会場へは車で10分足らず。自宅から国道を真っ直ぐ西下した場所にあるセレモニーホールです。駅からは歩いて15分くらいかかる所にあるその場所は、つい最近徒歩1分の間近にあったコンビニが潰れたばかりで、不便と言えば不便な所。足りないかもしれない飲み物や食料の買出しにいくのが面倒だなあ と思っていたのですが、一度帰宅してから再度駆けつけてくれた叔父が、1人頭どんだけ食うたらええねん(^^ゞ っちゅうくらい沢山、お寿司やおにぎりを買ってきてくれたおかげで、問題はひとつ解決しましたw

通夜は7時からでしたが、母鮭の遺体が運ばれたのは3時頃。時間があったので、親族はそれぞれ、仮眠をとったり、母鮭の線香守をしながら過ごしました。鮭は色々段取りに追われてバタバタしていたので、疲れを感じる間もなかったのですが、持病持ちの父鮭には、やはり不眠は堪えるらしく、初めは渋って母鮭の棺の側に居たがったものの、しばらくして控え室に戻ってくると、ごろんと横になったきり、寝息をたてて眠ってしまいました。

そうこうするうちに時間は6時少し前になり、当日受付をお願いしていた団地の方が参列者に先駆けて到着されました。鮭も、交通事情などで早めに到着する人もいるはずだから、そろそろ着替えておいた方が良いだろうと思い、父鮭を起こして着替えを促しました。

父鮭は、白のワイシャツを2枚、ボストンから出していました。一枚はタンスの中にあった、ハンガーにかかった状態の物。これは本人曰く通夜の晩に着る予定で持ち込んだもので、もう1枚は、クリーニング屋からひきとってきた、パッキングされたままの物でした。

父鮭と鮭を除く他の親族はみな、喪服に着替え終わっていましたので、皆、見るとはなしに、父鮭の着替える様子を目の端に入れていたようです。父鮭も、他人様(受付の女性)がいるにも関わらず、部屋の隅に行くでもなく、大きな食卓机の上座で仁王立ち状態で着替えていました。

鮭は、必死で、焼香順位の記入や、弔電の読み上げ順を整理する作業をしていたのですが、会長に確認したいことがあり、電話をかけるために控え室の外に出ました。そして話を終えた鮭が控え室に戻ろうとした時、部屋の中から爆笑が起こりました。

直感で「父鮭や!」と思い、まろぶように部屋に駆け込んだ鮭の目に真っ先に入ってきたのは、警察OBで強面の叔父が、斜め45度に顔を伏せて笑いを堪える姿でした。笑い上戸の叔母をはじめとしたご婦人方はみな、仰け反って笑っておられました。いつも穏やかな笑顔のもう1人の叔父もの顔も、いきなりの笑いの波の襲来にか、真っ赤になっていました。

そして、鮭の目がようやく捕らえたのは・・・
袖を通し、襟元のボタンを留めたものの、持病が原因の運動不足によって、急激に、自らの予想を遥かに上回る出っ張り具合を醸し出してしまった腹を、覆うことがどうにも不可能な「チビY」シャツを、それでも何とか着ようと試みたものの果たせず、脱ごうとしている父鮭の姿でした。



残念ながら、鮭は、一発目の決定的瞬間を見ることはできませんでしたが、部屋中に残る笑いの余韻には充分感化されかけていました。心情的には、お父ちゃん、やっぱりやらかしてくれたわヽ(^o^)丿って感じです。ええ。以前にも父鮭は、その手のボケっぷりを披露してくれていましたのでw

「なんや、最近着たことあるシャツとちゃうかったんかいな。しゃあないやん、明日着るつもりやった方のシャツ着ときいな。もし皺になったら、明日の朝家帰って代わりとってきたらええやんか」の鮭の一言で一旦引き潮と化した笑いの波は、しかしほどなくして、さらなるビッグ・ウェーブとして、鮭家控え室を襲ったのでした。

しぶしぶ脱いだ「チビY」シャツを無造作に丸めてボストンに詰め込んだ父鮭は、代りに、本来葬式の当日に、正装として着るために用意してきたYシャツの、クリーニング店のパッケージを無造作に破りました。そして一言つぶやいたのでした。

「あかんわ、半袖やわ」

なんかね、もう、その場にいたみんな、ネジ飛びましたヽ(^o^)丿



父の服装にはわりと口やかましかった母鮭の気持ちを思うと、最後の最後に私に恥かかさんといてよお父さん という声が聞こえてきそうだったので、鮭はすかさず「あかんて!」と却下しました。すると父鮭はもう1枚持ってきていた格子柄のシャツをおもむろに取りだし、「柄もんはあかんのか?」とw どこの葬式で喪主が柄もんのシャツ着るとこあるねんなヽ(^o^)丿

家に取りに帰ることも考えましたが、チビYや半袖の二の舞ならぬ「三の舞い」になる可能性がないとも言えず、結局は駅前のダイエーで衣料品を扱っていることを確認した上で、叔父に運転を頼んで買いに走りました。万が一のことも考えて、指定された寸法と、若干大きな寸法の2枚を買って会場に帰りついたのは6時半を少し回った頃でした。

通夜まで30分を切り、さすがに鮭ももう、人のことを構っていられる時間ではありません。自分の着替えを持ってバスルームに行こうと立ち上がりました。が、 ほぼ同時に、膝から崩れ落ちました。

卓の下座にいた鮭が立ち上がりかけたのは、上座で仁王立ち状態で喪服のズボンを穿いた、いや、正確には穿こうと「やっき」になって腹をゆすりながら、軽い「屈伸」をする父鮭の正面でした。

そうです。
父鮭のズボンのチャックは、父鮭本人の強い意思に屈することなく、頑なに、口を閉ざすことを拒んでいたのです。

鮭が崩れ落ちる様子と、またしても「あれ?」の声を発した父鮭を瞬時に確認した鮭家親族一同のその時の様子は、きっとご想像に難くないと思いますw

2度襲われた「シャツ」の波では斜めに俯いてなんとか笑いを堪えた叔父も、顔を真っ赤にしていた叔父も、揃ってメガネはずしてチョチョ切れる涙を拭いていました。鮭と叔母はそれぞれ、「お父ちゃん、それはアカンて~」「兄ちゃん、堪忍してえな~」とその場でもんどり打ちました。受付のために早めに来てくださっていたお二人も、そこがお悔やみの場であることを放棄されたようでした。 

ベルトでずり落ちるのを防いではいるものの、チャックは正直「全開」です。黒いズボンの股間だけが、ぱっくり三角に白いのです。鮭の頭には一瞬、喪章をあててみたらどうなんだ? という考えがよぎりましたが、ナンボなんでも股間に喪章はいかんやろう という結論に達しました。時間はもう、10分そこそこしか残っておらず、去年の秋口に着たときには着れた という合服を、家に取りに帰る余裕もありませんでした。

上着を着ても見えるのか心配になって、上着を着せてみたところ、こちらも、前のボタンがパッツンパッツン。それこそ大きなくしゃみでもしたら、はじけとんでしまいそうな勢いです。でもまあ、動きを避ければ、隠れるだろう というところでしたので、とにかく通夜はなんとかそれで行こう という話になったのでした。

で、通夜の最後、予定では聞かされていなかったので手違いだったのかもしれない「喪主挨拶」のアナウンスに促されて祭壇の前、中央に置かれたスタンドマイクに向かって話しだした父鮭の手は、ちょっと不自然に股間を覆っていたのでしたw

でもね、お父ちゃんの、ヤモメの悲哀をも吹き飛ばす天然なボケっぷりが、お母ちゃんの葬儀に、ちかしい人の笑顔をつれてきて来てくれたことに、鮭はとっても感謝しました。勿論、これは心の中での話で、実際は立ち上がれんぐらい腹捩って笑ったんやけどねw

ちなみに、葬式当日は、朝のうちに家に戻って、合服を持ってきました。
小さめではあったけれど、なんとかチャックも2/3まであがりましたw





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Last updated  2006.02.22 03:27:32
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Comments

海苔茶漬鮭太朗 @ Re[1]:お元気ですか?(04/27) たまにんさん ご無沙汰いたしておりま…
たまにん @ Re:お元気ですか?(04/27) そうですかぁ。 やっぱりというか、お仕…
たまにん @ Re:パソコン不機嫌(03/08) その節はありがとうございました。(^^) …
mariko0855 @ Re:パソコン不機嫌(03/08) 歌があれば元気で生きられるね。
rei@ ごめんなさい パソコンが使いこなせなく無駄な事をして…

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