シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2010年02月08日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 今度は空中に生息する鷲から目を転じ、また別の代表を見るために、獅子(ライオン)のような哺乳動物を考察する。獅子(ライオン)を真に理解するには、獅子が、その環境に生きるのに、いかなる喜びと満足を持っているか、ということに対する感覚を発達させる場合である。

 獅子に似ていない動物は、獅子ほど驚くべき秘密に満ちた呼吸を行わない。動物という存在にあってはいかなる存在も、呼吸リズムと循環(代謝)リズムが一致している。

 ただ、循環(代謝)リズムは、代謝リズムに準じている消化器官により重く(遅く)なり、呼吸リズムは、脳の形成という軽さに到達しようと上昇を目指すことにより、軽く(早く)なる。

 鳥の場合では、鳥の呼吸のなかに生きている霊的(宇宙)言語が、同時に頭部にも生きている、という状態にある。霊的(宇宙)言語において、鳥は全くの頭そのものであり、鳥はいわば外(物質)的に、宇宙のためにその頭を担っている。鳥の翼の形(エーテル体)が鳥の思考の霊的(宇宙)言語である。

 美に生きることのできる正しい自然感情にとって、本質的に実に生き生きと具象化した、内的に生気を得た人間の思考が、鳥の翼と親和性を持っている、ということほど心を動かすものはない。

 (人間は太陽光から与えられる宇宙言語により思考するが、鳥は、それを翼として飛翔させる。人間は翼をつくれないので、思考により、代替的な飛行機をつくり、空を飛ぶ。)

 このような事実において内(精神)的実践(瞑想等)が可能な人は、自分が、いつ孔雀のように考えているのか、いつ鷲のように考えているのか、いつ燕のように考えているのか、が正確にわかる。一方はアストラル的(思考)で、他方は物質的である(鳥の翼)ということは別として、これらは驚くべき仕方で対応している。

 つまり、思考と翼は、アストラル体と物質体として対応している。

 なので、次のように結論できる。

「鳥は、非常に(頭部の)呼吸を主とする生を営んでいるので、他の器官の、血液循環他が、ほとんど消失(退化)している」 、と。

 消化(代謝)の(リズムの)重さ(活動)全般、血液循環の重さ(活動)すら、鳥にあっては、自ら感じることを排除され、存在しない。

 獅子の場合、呼吸と血液循環の間に、ある均衡が成立している。勿論、獅子の場合も、血液循環は(リズム的に)重く(遅く)なっているが、それでも、駱駝や牛ほど重くはない。これら(駱駝や牛)の場合、消化が、血液循環に非常な負荷をかける。

 獅子の場合、消化器官がこれらの動物と比較して非常に短く、しかもできるだけ速く消化が行われるような構造になっているので、消化が循環に対して、酷く負荷をかけることはない。また他方で、消化器官に対して、獅子の頭部では呼吸と循環のリズムの均衡が維持されるように頭部のリズムが展開している。

 獅子は、内的な呼吸リズムと心臓の鼓動リズムとが、内的に釣り合いを保ち、内的に調和し合う、この2つのリズムを最も多くもつ動物である。なので、獅子は、獅子の主観的生活とでも呼べるリズムに入り込むと、独特の形で、ほとんど際限のない貪欲さで、餌食(餌)を飲み込み、つまり獅子は餌食を下方の腹部に送り込む作業に幸福感を感じる。

 獅子が餌食に対して貪欲なのは、獅子にとっては他の動物よりも遥かに空腹を苦痛と感じるのは勿論だが、餌食に貪欲であるからといって、獅子がことさら美食家足ること、多く味わうことに執心しているわけではない、なぜなら獅子は呼吸と血液循環の釣り合いから満足を得る動物だからである。

 獅子は、深い内的満足感をもって、呼吸の流れを自らのうちに取り入れることで、呼吸に歓びを感じ、獅子の大食が心臓の鼓動を調節する血液のなかへと移行し、この心臓の鼓動が呼吸と相互に関わり合ってはじめて、また、大食した結果、呼吸と血液循環との内的均衡を自らのうちに感じてはじめて、獅子は自らの獅子的要素のなかで生きる。

 要するに、獅子は血液が拍動しながら上昇し、呼吸が波打ちながら下降していく、という深い内的な満足を得るとき、獅子(ライオン)存在として生きる。この打ち寄せる2つの波動(リズム)の相互の接触のなかに獅子(ライオン)は生きる。

 獅子(ライオン)の走る様、跳躍し、頭をもたげ、見つめる様を見れば、そのリズムの均衡から出現する霊的(宇宙)言語と、再び均衡に至るリズムとの、絶え間ないリズムの交替へと全てが還元することがわかる。

 この独特な均衡における獅子(ライオン)の眼差し、それは自らの代謝リズムから多くを見、自らの呼吸リズムから内的な克服を生み、その循環リズムでの相対する働きの克服を見つめるが、この獅子の眼差しほど秘密に満ちた気分にさせるものはない。

 獅子(ライオン)が外に向かって見る眼差しは、すなわち、呼吸リズムによって、完璧な形で行なわれる心臓の鼓動の克服である。



 つまり、獅子の口とは、心臓の鼓動リズムと呼吸リズムの均衡調整(制御)を表している。 心臓の鼓動リズムに対する、呼吸リズムの克服を、獅子の口と呼べる。

 (獅子が百獣の王といわれるのは、この高度なバランスのせいかもしれない。エジプトのスフィンクスは獅子に似ているが、高度なバランスの象徴、つまり霊性「呼吸」と物質性「血液、鼓動」の秤「はかり」のような存在と思われる。)

 獅子(ライオン)は胸部器官に他ならない。実際、獅子は、その形姿やその生態のなかに、胸部の律動組織を表明する動物である。獅子は、この心臓の鼓動と呼吸の交替を、その心臓と肺との相互関係において表わすように組織化されている。

宇宙言語;獅子の口→胸部律動器官→鼓動(心臓)と呼吸(肺)の均衡形成の表明





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Last updated  2010年02月08日 16時57分48秒
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