シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年03月11日
XML
カテゴリ: 神秘体験空間


 人間関係の真理


 今日の人間にとって大切なのは、善き人間として安住の地を得、隣人愛の思想を他者に伝えたいなどを望むことではない。社会プロセスの中に生き、悪しき人類と共に悪しき人間にもなれる才能を発揮できるということが大切なのである。

 悪しき存在になることが大切なのではなく、克服すべき社会秩序が、一人一人に、悪い存在になるような生き方を強いているからである。

 人間がどんなに善良な存在であるか、という幻想を抱いて生きたり、指をしゃぶり、綺麗にして、他の人間よりも、自分の方が清らかである、と思い込んだりするのではなく、社会秩序の中にあって、幻想に耽ることなく、醒めていることが必要である。

 なぜなら、幻想に耽ることが少ないほど、社会の健全化のために協力し、今日の人間を深く捉えている睡眠状態から目覚めようとする意気込みが強くなるからである。

 それには、今日公認されている科学に内在する弱くて投げやりな、麻痺状態になった思想に巻き込まれずに、人智学の与える、エネルギーに満ちた、追力ある思想を身につけることが、大きな助けになる筈である。

 今から凡そ18、9年前に、ベルリンの労働組合の会館で、今日の科学はブルジョワ(資本家)の科学なので、科学を、そのブルジョワ(資本家)的要素から解放するように努めなければならない、と述べたことがある。

 プロレタリアート(労働者)の指導者たちは、このことの本質を全く理解しなかった。プロレタリアート(労働者)の指導者たちは、自分たちが受け継いだブルジョワ(資本家)的科学が絶対である、と確信していた。

 真理は、真理だが、社会主義者たちは一方では唯物史観の立場をとりながら、この真理が都市社会の発展と深く関連していることに気づいていない。



ブルジョワジー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AF%E3%82%B8%E3%83%BC

プロレタリアート
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88

 上記のように述べるなら、多くの人は以下のように応える。

 「しかし、真理は、真理にかわりはない。」

 確かに、例えば化学、物理、数学などの特定分野の真理は、ブルジョワ(資本家)的な方法でも、プロレタリア(労働者)的な方法でも、真理に変わりはない筈である。

 ピタゴラスの定理は資本主義社会にも社会主義社会にも真理として通用する。しかし、そういうような真理が問題なのではない。

 大切なのは真理が特定の枠組みの中に収まっている、ということにある。この枠組みの中にとどまるなら、その内部のなかでは真理である。

 しかし都市社会において、有用で便利に通用する真理がある一方で、ブルジョアジー(資本階級)からは顧慮されていないが、多くの人間が認識できる他の真理もある。

 従って、化学や数学の真理が、真理として通用する、という事実が大切なのではなく、このような真理の他に、これらの真理に先んじて、正しい光を当てる真理もあり、そのような真理により全く別様の印象を、従来の真理に与えるような真理もある、という事実があり、このような事実から、ブルジョワ(資本家)科学とは異なる拡大された学問の地平の上にも、新しい科学が立てられる、ということが大切なのである。



 (自分の専門分野を超えようとはせずに、専門家に徹することだろう。)

 しかし同じ思考で、歴史や文学史を対象にするとき、つまり経済生活から人間を引き出して、精神と国家の様々な問題へと向かわせるなら、直ぐに、上記の事実が問題になる。

 今、現代人が所有している歴史はブルジョワ(資本家)的な陳腐な物語にすぎない。哲学他の学問も同様である。ただ多くの現代人は、以上の事実を感じずに、客観的な科学だと思い込んでいる。

 (歴史や文学史は権力者の都合の良いように記述された物語にすぎないということなのだろう。偽ユダヤ人たちによる聖書を用いた創作物語を語らされているわけである。)

 学問研究が、自主管理を取り戻し、これまで、私(シュタイナー)がしばしば語ってきた社会の三分節化が現れるときにだけ、精神生活は健全な生活が営めるようになる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011年03月11日 16時50分59秒
コメント(4) | コメントを書く
[神秘体験空間] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:東洋哲学に関連するシュタイナーの言葉その42(03/11)  
忠武飛龍  さん
話は変わりますが、今回の「東北・関東震災」で、大丈夫ですか。

何か、昨日の夜あまりに綺麗な空気で「変なことがおきなければ・・」と思ってました。
で今朝、雪が降っていて「これか!」、まあ変な予感が外れたと思ってますが・・

これで右傾化するのが、怖いです。逆に「報道被害」を受ける人が増えて「真実」を知る人が増えるかも知れません、
不謹慎ですが、感想のひとつ。

あと阪神淡路大震災クラスの被害が広大になって広まってます。
なにか「9・11」のような、衝撃があるのかも知れません。
まあ関東以東の話ですが。

再見! (2011年03月11日 21時26分29秒)

Re[1]:東洋哲学に関連するシュタイナーの言葉その42(03/11)  
5dolphin  さん
どうも、ご心配ありがとうございます、忠武飛龍さま

大丈夫でした!しかし、かなり揺れました。DVD、CDを積み上げていたので、崩れて大変でした。

しかし、携帯は不通で、電車は止まるは困ったものです。徒歩で移動するしかありませんでした。マスコミは相変わらず役にたちません。政府は無能で、やはり自分の身は自分で守れということなのでしょう。

米国の新型地震兵器との噂も流れているので用心が必要です。そちらは大丈夫でしょうか? (2011年03月11日 23時22分32秒)

Re[2]:東洋哲学に関連するシュタイナーの言葉その42(03/11)  
忠武飛龍  さん
5dolphinさん
>
>米国の新型地震兵器との噂も流れているので用心が必要です。そちらは大丈夫でしょうか?
-----

まったく大丈夫です。
科学寅さんは宮城県なので心配です。
あと小沢さんの地元の岩手県が大被害。

これも心配です。

ともわれ、ご無事でよかったです。

再見! (2011年03月12日 09時37分34秒)

Re[3]:東洋哲学に関連するシュタイナーの言葉その42(03/11)  
5dolphin  さん
どうも忠武飛龍さま
>
>まったく大丈夫です。

よかったです。
過剰に対応して更に被害を拡大している面もあります。菅が視察にいった後、爆発させている原発事故なんか、なんだか、菅が全ての元凶に思えます。辞める寸前で地震が起こるところなど。米国兵器説を裏付ける気もします。 (2011年03月12日 20時53分31秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: