シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2011年06月30日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 他の全ての観照力を超えて、霊視力を引き上げるとき、ギーターにおいて、クリシュナは、最高の霊能力のように、ある瞬間、偉大な人間として姿を見せる。アルジュナの前にあった世界全てが、傍らのちっぽけな存在となるような偉大な人間として姿を見せる。

 最高の霊能力としてクリシュナが現れた段階において、アルジュナの理解力は尽きてしまう。彼は、なおもただ見つめ、自分が見るものを、片言に話せるだけである。なぜなら、アルジュナは、この全てを見る術も、言葉で表現する術も、これまでの手段から身に付けていないからである。

 クリシュナが、アルジュナの前に立つ瞬間、アルジュナの描写は、クリシュナに相応しいものである。というのも、この描写は、芸術的、哲学的関連において、人類に当時与えられた最も偉大な叙述の1つだからである。

 アルジュナが、これまで見たことがなかったために、過去には決して語ることのできなかった言葉、そういう言葉によって、初めて語る言葉、語り慣れない言葉を、アルジュナが自らの深みから、偉大なクリシュナに見とれるなかで、明らかにされたものとして、取り出してくるからである。

 「おお、神よ! 私は御身のなかに、あらゆる神々を見る(第11歌 15節以下)。あらゆる存在の群も見る。蓮華の玉座についた主であり、ブラフマンであり、天の蛇たちである貴方を、全てのリシ(聖仙)たちと、見る。多くの腕と胴体と口と眼を持ち、無限に形作られた貴方を、私は見る。

ブラフマン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%9E%E3%83%B3

 私は貴方に、終わりも、半ばも、始まりも見ることはない。おお、全能なる主よ! 私の前に、御身、あらゆる形態をもって現れ、宝冠をつけ棍棒と剣を持って姿を見せ、全方向に火炎を放って燃え上がる山のような、私は、貴方をそのように見る。

 太陽の光輝が放つ火のように計り知れない偉大さに、眩くて見つめることができない。永遠の、最高の存在、最も大いなる善、遍(あまね)く万有のなかで、貴方は私に顕現する。貴方は永遠の法の守護者である。



 私は灼熱する貴方を見る。貴方の熱が全てを暖めるのを見る。私は大地と天空の間に、貴方の恩寵を予感できる。貴方の力は、全てに漲る。貴方とともに私は立つ。そして貴方の恐ろしい姿が私の眼に示されるとき、三界(動物界、植物界、鉱物界)に生きる、どの天界もまた貴方のうちにある。

 私は見る。貴方を讃えて歌う神々の全軍が貴方に向かう様を、そして私は合掌し、畏怖しながら立ち尽くす。全ての賢者と聖者の群が貴方の前で歓呼の声をあげる。賢者と聖者は、あらゆる讃歌で貴方を称える。

 ルドラの神々、アーディティヤの神々、ヴァスの神々、サーディヤの神々の一切の神々、アシュヴィンの双神、マルトの神々、ならびに祖霊たち、ガンダルヴァたち、夜叉たち、阿修羅たちや、あらゆる聖者たちが貴方を称える。

ルドラ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%A9

アーディティヤ神群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A4%E7%A5%9E%E7%BE%A4

ヴァス神群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%B9%E7%A5%9E%E7%BE%A4

アシュヴィン双神
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B3%E5%8F%8C%E7%A5%9E

マルト神群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%88%E7%A5%9E%E7%BE%A4

祖霊
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%96%E9%9C%8A

ガンダルヴァ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1

夜叉
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9C%E5%8F%89

阿修羅
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E4%BF%AE%E7%BE%85

クリシュナ神の物語
http://www.k4.dion.ne.jp/~bhagavat/purana11.html

 神々や聖者たちは、驚嘆して貴方を仰ぎ見る。多くの口、多くの腕、多くの脚、多くの胴体、多くの歯の並んだ多くの口を持つ、かくも巨大な体を前に、宇宙は慄き、私もまた震える。天を揺るがし、輝きを放ち、多くの腕を持ち、口を持ち、大きな燃え上がる眼のように働きを及ぼす貴方を、私は見る。

 私の魂は震える。私は不動も安らぎも見いだせない。おお、私にとって、ヴィシュヌである偉大なクリシュナよ!

ヴィシュヌ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%8C

 私は貴方の恐るべき内部を覗き込む。火にも似て、あらゆる時代の終わりのように、絶対的存在が働きかける如く、働きを及ぼす貴方の内部を覗きみる。

 未知の方法で、私は貴方を見る。おお、私に、慈悲を! 神々の主、宇宙の住処(すみか)よ!」

 そしてまた、アルジュナは、クル族の息子たちの方を指し示しながら、向き直る。

 「王の勇者の群や、ビーシュマやドローナや、我々の最良の戦士たちと共に、クル族の息子たち全て、つまり全員が祈り、貴方の栄光に驚嘆しながら、貴方の前に平伏す。貴方を、すなわち、偉大なる存在の原初を私は知りたい。私に顕現し、私に啓示されるものが何か、私にはわからない。」

 アルジュナのなかの本質が、客観的に現れるとき、アルジュナは、以上のように語る。





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Last updated  2011年07月01日 16時49分05秒
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