シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2013年07月24日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 植物の花の過程ついては、外惑星の火星、木星、土星の影響を考慮しなければならないが、天王星や海王星は、天文学的意味でのみ、太陽系に加えることができる。この両者は、本当は太陽系の一部ではなく、太陽系の外にあった異物が、太陽系に接近した際に入り込んできた。

 従って、太陽系に招かれた天王星と海王星は、いわば訪問客で、通常は、度外視して語るのが正しい。

 外惑星(火星、木星、土星)の力は、通常、葉の螺旋構造だけに現われる過程を抑制し、花-種子の形成に影響を与えることで、植物の上へと向かう力を後退させる力を及ぼす。つまり、植物の生長を、葉から上へと観察すれば、葉から上にある過程は、太陽と、火星、木星、土星との相互作用からなる力を起源とすることがわかる。

 さて、しかし、太陽と、外惑星という2つの要素が、単純に一緒に作用するのではなく、特に月や、太陽の下位に位置する惑星(水星と金星)から発する力が更に影響する。水星、金星、月は、植物を、地球に向かう影響、つまり下方への傾向を生み出し、その最も顕著な過程は根の形成のなかに発見できる。

 従って、地上に生じる存在全ては、実際には、太陽や外惑星の力と同時に、月と関係しながら、太陽の下位の惑星(水星、金星)の影響を受けている。つまり、植物のなかには、人間のなかにもある太陽系全体が表現されている。

 植物のなかには、太陽系全体が表現され、また別の側面において、人間のなかにも太陽系全体が表現されている事実を理解できないうちは、植物と人間との関係を見通すことなどできない。

 実際、次のような事実に注目すればわかる。

 根が発達している植物は、花が発達している植物ほどには、花-種子の過程を発達させていないので、根が発達している植物、もしくは根を燃やすと、花-種子の過程が発達しているヤドリギや樹の植物など、もしくは花を燃やすときよりも、遙かに多量な灰の成分が出る、という事実である。

 根を燃やすほうが、花を燃やすよりも、多く灰が出る、という違いは端的に、太陽の下位に位置する、つまり月、水星、金星が、根が発達している植物に強い影響を与えている、という事実に由来する。



 対照的に、根の発達とは逆の種類の植物を燃やす際には、灰の成分は僅かしか出ない。このように燃焼により現われる薬の成分から、植物が、地上の力だけに属するのではなく、宇宙全体の一部でもあることが示され、それらの成分は正確な物証となる。

灰
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%B0

 植物の生長過程を完璧に観察するなら、1年生植物の場合、植物の生長は、種子(実)の形成と同時に、特定の時季(季節)に中断される。すなわち、この種子の形成は、主に、地球外の力からくる。

 植物の生長は、種子の形成により中断され、種子は、再び、地上に委ねられる。もし、中断されなければ、ある意味、もっと高い段階に達していた生長が、中断により低い段階で再び継続される。従って、植物の生長全体のなかに、独特な進行(繰り返し)が観察できる。

 いま地球の表面を考えると、植物が地上から生えて、地球の外に向かって生長する(下図参照)。しかし、地球(地表)の外で形成された種子は、再び地球へと戻され、新たなる生長の循環が始まる。

 従って、植物の生長全体を観察すれば、天から様々な力が毎年地球へと降下し、地球の様々な力と結びついて、植物の生長が完了し、また新たに始まる。つまり、天の力は、植物の毎年、花-実へと進んだ過程を、再び、根のなかに沈降させ、植物の生長全体を支配するライフサイクル(生命環)を達成する(下図)。

med1-7.gif

 実際、植物のなかには、地球と地球外との相互作用を完全な形で示すものが指摘できる。これは、単なる形態だけにとどまらず、内部の化学変化[Chemismus]や器官全体にも及んでいる。

 というのも、形態や機能において、地球の力が、宇宙の力に克服されるのと同じように、いわば植物のなかの地球の力から生じる化学変化も、地球外の力により克服されるからである。地球の力がある程度まで(地球外の力に)克服されると、今度は地上の化学変化を蒙るために、再度、地上のなかにもどされる。

 そして、地上の化学変化は、燃焼後の灰のなかに現われる成分として示される。つまり地上の化学変化は、生命(エーテル)から脱落し、抜け落ちることで、明確に現われる。地上の化学変化は、重力に屈服するが、植物の上へと向かう生長(エーテル)力は、地球に結びついた重力などの様々な力を、絶えず克服する。

 以上のことから、重力と光の両極的な対立について語ることができる。光は、絶えず重力を克服する。



 つまり、以上に示されるのは、灰化していく過程と、火のなかに現われる過程との両極的対立、すなわち、物質的なものと不可視の(霊的な)ものとの対立である。

 さて、以上の知識から、一面において、宇宙的な関係のなかの植物の過程全般が得られた。

 人間を観察するなら、既に述べた議論により、人間も、両極的に方向づけて考えなければ駄目なことがわかる。というのも、植物では、下から上へと生長する過程が、人間では、逆転して、上から下へと成長するため、植物の花や種子の過程は、人体では、性や排泄の過程となり、下に向かい、逆に、根の過程は人体では上に向かうからである。

 ただ、この逆転は、人体においては、あくまで機能的な意味であり、植物においては、物質的な意味である。

 以上の事実からわかるが、人間は、植物の生長過程とは反対の成長過程をもつ。しかし、人間には反対の成長過程があるだけでなく、この反対の成長過程を司る霊(精神)的な実質もある。



 人体は、機能において、上に向かっては植物の根を形成し、下へ向かっては花や種子を形成する。そして、今度は、その機能の周囲を巡って、下から上へと物質的に成長する傾向をもつ。

 そのため、植物では、本質的に、上方の種子の領域から、種子を取り出し、下方の根の領域に沈ませる生命環の達成が、(天の力により)巧妙に行なわれるのに対し、人間の場合は(成長により自身で)継続的に行なわれる。

 そして、本質的には、人間の健康な生活も、病んだ生活も、この相互の変動のなかにある。これまで示してきたように、地球から上に向かう再生力があり、逆に、この再生力を抑えることで、上から下への力が生じる。

 健康な状態も病気の状態も、人間の生は、これらの力の共同作用のなかにある、という事実を素直に受け入れるには、試行錯誤を繰り返し、絶望しながら、次のような1つの重要な事実に遭遇する必要がある。

人体は、心臓よりも上に位置する器官と、心臓よりも下に位置する器官を考察するときでは、全く別様に扱わなければならない、という事実である。

 心臓より上と下では、全く別の原理に従って観察しなければならない。この原理は、次のような事実、例えば、下部に現われる一般的な「クル病[Rachitis]」と呼ばれる四肢骨の湾曲や変形と、上部に現われる「頭蓋ろう[Kraniotabes]」との関係のなかにも現われる。

頭蓋ろう
http://kotobank.jp/word/%E9%A0%AD%E8%93%8B%E7%99%86

くる病
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%82%8B%E7%97%85

 人体を均一のものとして観察する人にとって、「クル病」と「頭蓋ろう」の両者は、症状は似ているが、四肢と、頭部という、全く異なる部位から生じるために、異なる疾患として観察することもやむを得なくなっている。この相違が重要な意味を持ち、治療法にまで及んでいる。

 つまり、四肢の「クル病」において、例えば、燐治療により、ある種の成果を示せた医師たちは、「頭蓋ろう」の場合には、この燐治療では同様の成果を挙げられない。頭部の場合、炭酸石灰による(塩)治療により、四肢とは反対の治療法を必要とする。

 (ここでいう燐治療とは、錬金術用語の「燐」であり、現代の科学用語の「燐」ではないことに注意。恐らく、人体内で、希釈し、非物質化する治療法のことで、光線力学的療法などの適用のことであろう。「塩」治療は、これとは逆で、物質化する治療法。腫瘍などの周囲が石灰化する現象と似た療法。)

 しかし、以上から、次のような一般的な事実が現れる。次のような事実は、不快だが、真実である。

 「人体の治療において、いわゆる医学分野では、何らかの治療法が主張されると、逆に、その反対の治療法の主張もまた、相反した両者の宿命により、相反した特定の部位において、正しいものとなる。

 何らかの疾患に対して、誰かが正しい治療法を示し、一見全く同じ症状に対して適用しても、(部位が全く異なるので)この正しい治療法が、治療法にならず、反対の治療法を適用しなければならないことも、十分に起こり得る。

 そのため、ある治療法で処置できるのは、特定の部位のみで、他の部位はまた別の治療法で処置せねばならないという事実を意識しなければ、医学のなかでは、常に、ある治療論を、別の治療論によって撃退してしまう可能性がある。」





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Last updated  2013年07月24日 10時42分54秒
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