コーヒーと箱庭と銀 ☆フィギュアスケート♪ と雑感

June 30, 2023
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カテゴリ: 羽生結弦


















羽生結弦が憧れたジョニー・ウィア氏が

プロ引退。

アイスショーで築かれた

2人の特別な関係と最後の共演





FNNプライムオンライン / 2023年6月30日 18時0分


去年7月にプロへ転向したフィギュアスケート界のレジェンド羽生結弦さん(28)。

彼がスケート界の皇帝ことエフゲニー・プルシェンコ氏を憧れていたのは有名だが、もう一人いたことを知っているだろうか。

その人物はジョニー・ウィア氏。彼と羽生さんはどんな関係だったのだろうか。

“憧れの存在”がプロ引退を決断
ジョニー氏と羽生さんの関係は2010年から続く「ファンタジー・オン・アイス」で築き上げられてきた。

羽生さんの現役時代のプログラムにも大きく影響したというジョニー氏。

そんな彼がプロ引退を決断。「もう人前で滑らない」と決めたジョニー氏が、日本開催のアイスショーで最後のスケーティングを披露した。

それは、国内外のトップスケーターが集い全国4都市を回るアイスショー「ファンタジー・オン・アイス2023」。

6月23〜25日にかけて最終公演が神戸で開催された。



平昌五輪メダリストのハビエル・フェルナンデス、世界選手権2連覇を果たした坂本花織らに加え、リンクに隣接したステージを中島美嘉・DEAN FUJIOKA・小林柊矢(とうや)が彩り、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了した。

その中でもとりわけ特別な思いで千秋楽を迎えたスケーターたちがいた。

この神戸公演をもってプロスケーターを引退するジョニー氏と、彼に小さい頃から憧れ続けてきた羽生さんだ。

アイスショーを通じて親交を深めた2人
2人の出会いは2010年の「ファンタジー・オン・アイス」が始まった年だ。

アメリカの小さな村で育ったジョニー氏は、トリノ五輪5位、バンクーバー五輪6位の実績を持ち、ユニークで独特な世界観を持つスケーターとして知られる。

現役引退後、プロスケーターになって間もなかったジョニー氏は、スケートに対しての覚悟を決めて一生懸命に練習をしていた羽生さんにインスパイアされたという。

当時の羽生さんは15歳、幼い頃からジョニー氏に憧れていた(ファンタジー・オン・アイス2023」公式パンフレットより)。

そんな羽生さんはかつて、フジテレビのインタビューでも「憧れている選手はジョニー・ウィアさん」と答えるほどだった。

ジョニー氏の最大の魅力は芸術性の高い演技だ。

独創的なコスチュームとメイクで多くのファンを魅了している。



羽生さんは2010年のシニアデビュー後、この「ファンタジー・オン・アイス」を通してジョニー氏と親交を深めていく。

そして出会った年、2010年に羽生さんのフリープログラム『ツィゴイネルワイゼン』の衣装をジョニー氏が担当した。

さらに2013年のフリープログラム『ロミオとジュリエット』の衣装も手掛けた。

その翌年、2014年に羽生さんはソチ五輪でアジア人初となる金メダルを獲得。さらに4年後の2018年、平昌五輪で連覇を達成し、1952年以来66年ぶりの快挙を成し遂げた。

史上最高のスケーターと称されるまで登りつめた羽生さんにとって、間違いなくジョニー氏の存在は大きかった。


平昌五輪で連覇の偉業達成後、羽生さんは“スケート人生第二章”をスタートさせた。

2018-19年のシーズン、羽生さんは「本当に心の底から滑りたいなと思った曲、プログラムにしたい」という思いで自ら選曲。楽曲『Otonal〜秋によせて〜』をショートプログラムに選んだ。

この曲は2004年からジョニー氏がフリープログラムとして使用していたものであり、2006年のトリノ五輪で5位に入賞した際にも使っていた。

当時羽生さんはそのジョニー氏の演技に目を惹かれ、「こういう風に演技がしたい」と思ったと振り返る。

ケガによりシーズン途中で試合の欠場などもあった2018-19年のシーズンは、羽生さんにとっては不完全燃焼だった。

「この気持ちのこもったプログラムをしっかりやりたいなと思った」と、羽生さんはそのショートプログラム『Otonal〜秋によせて〜』を2シーズンの途中まで滑った。

その後、羽生さんはジュニア・シニアの主要国際大会を完全制覇するスーパースラムを達成。

さらに2022年の北京五輪では前人未到の4回転アクセルに挑戦した。成功はならなかったものの公認大会で史上初の認定となったが、4位で表彰台を逃した。

その時のことを、羽生さんはトリノ五輪でメダルに一歩届かなかったジョニー氏の演技と重ね合わせたという。

「(ジョニーのトリノ五輪の)ショートプログラムがすごくよくて、フリーは思うようにはならずメダルが獲れなくて…。僕も3回目の北京五輪でメダルが獲れず自分の夢みたいなものがついえてしまったというか。でもこれまでジョニーの演技をたくさん見られてよかった」(「ファンタジー・オン・アイス2023」公式パンフレットより)

羽生さんにとって、幼い頃から憧れの存在だったジョニー氏。

日本のスケート界をけん引してきた彼は去年、ジョニー氏と同じプロスケーターとしての道を選択した。

プロスケーター同士としてステージに立つ最後の日
6月25日、「ファンタジー・オン・アイス2023」神戸公演前の練習で羽生さんは『glamouros sky』を本番同様に滑り切り、オープニングの登場シーンも丁寧にチェック。

プロスケーターとして、いつもと変わらぬルーティーンをこなした。

公演前の練習を終え、「千秋楽よろしくお願いします」と会場全体に響く声であいさつし、リンクを一周しながら去っていった。

公演が始まると、スケーターとアーティストのコラボレーションによるスペシャルなステージの数々で会場は熱気に包まれた。

そんな中、1曲目に登場したジョニー氏は『creep』を披露。

普段はクジャク色の鮮やかなドレスと個性的なメイクで滑るプログラムだ。

しかし、この日のジョニー氏は緑色のタンクトップにレギンスという、まるで練習着のようなシンプルな装いで登場した。

そしてジョニー氏は、ヘアセットもせずノーメイクの、素の自分のままで滑り切った。

演技後のジョニー氏に話を聞くと、「私はただ私でありたかったから。メイクもコスチュームもなく、ただ私でいたかった」と語った。プロスケーターとして最後の日に挑んだジョニー氏の思いが感じられた。

ジョニー氏の胸には光り輝くネックレスも身につけていた。これはスケーター全員からの贈り物で、前日の公演後にサプライズでプレゼントされたという。

「これを身につけるとみんなを感じることができる。今日(最後の日)を乗り切るのが大変なのでこのネックレスは私を助けてくれます」と語った。

羽生さんだけでなく、周りのたくさんの人からも愛されるジョニー氏ならではの演出だった。

最後のステージで見せたジョニー氏らしさ
続く2部でいつもの白いドレスを身にまとったジョニー氏が披露したのは『月の光』。

一曲はありのままの自分で登場したジョニー氏。そして、もう一曲は自分らしさを見せる。

最後までステージ上でメイクも衣装も、ジョニー氏らしい姿でパフォーマンスしたかったのだ。

プロスケーターとして最後のステージは、動き一つ一つに、彼の魂が込められているようだった。演技が終わると会場はスタンディングオベーションに包まれた。

するとリンクサイドで見ていた多くのスケーターたちが「THANK YOU JOHNY,WE LOVE U」の垂れ幕を掲げてジョニー氏を迎えていた。

大トリの羽生さんは『glamouros sky』を全身全霊で披露。

中島美嘉さんの生歌に合わせて曲の世界観を余すところなく体現した。

7本のジャンプを成功させ会場のボルテージは最高潮になり、最後はリンクに倒れ込むほどだった。

声援と拍手が鳴りやまない中、フィナーレが始まると、中島美嘉さんの『ALL STARS』に合わせて全スケーターたちが登場。

羽生さんのスピンに合わせてフィニッシュし、全員で手をとり観客にあいさつをした。

この時、羽生さんの目にはこみ上げるものがあった。

スケーターたちが恒例のジャンプを披露する中、Tシャツに着替えた羽生さんは、ジョニー氏とともにあいさつ。

そして座り込む羽生さんを抱き上げ、ハグをした2人は涙を滲ませていた。

その後のスピーチでジョニー氏は、「みなさんの健康、幸せであること、そして自分自身を信じてください。みなさんは本当に素晴らしいひとたちです。ありがとうございます。愛しています」と今まで見守ってくれたファンに感謝の言葉を口にした。

最後まで続いたサプライズ
ここからサプライズが続く。

大きな白いバラの花束を持って羽生さんが現れると音楽が鳴りだし、流れてきたのは、あの『Otonal』。

軽快なステップで始まったのは、羽生さんが現役時代に滑ったものではなく、ジョニー氏が作り上げたプログラムだ。

サプライズで羽生さんがジョニー氏へ贈る『Otonal』を披露した。

幼い頃ジョニー氏に憧れていた羽生さんがよみがえるかのように滑り切った。

会場には「Thank You Johny Weir」の文字が天井に浮かびあがり、別れを惜しむファンたちが多くの声援を送った。

最後の最後まで観客に手を振り、感謝を伝えたジョニー氏と羽生さん。

2人で「アリガトー」と叫び、感動の渦に包まれ、『ファンタジー・オン・アイス2023』は幕を閉じた。

公演終了後バックステージでも、「I Love You,GoodBye」と羽生さんにプロスケーターとしての別れを告げたジョニー氏。

さらに羽生さんからジョニー氏にプレゼントが贈られた。

プロスケーターとしてのキャリアに終止符を打ち、新たな道を進むジョニー氏。

そして挑戦し続けるプロスケーター1年目の羽生さん。2人の物語は形を変え、続いていくだろう。









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羽生結弦が〝新領域〟でも圧倒的人気

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東スポWEB / 2023年6月29日 6時5分

















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Last updated  June 30, 2023 10:44:20 PM
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