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今年度、初めての仕事の投稿かもしれません。
小学校の図書室で働いています。
普段は本の登録作業や図書室の整備をしていますが、
好きなのは掲示を作ること。
久々に作りました。
お題は『岩手のむかしばなし』
第1弾は「大工と鬼六」
むかしばなしというのは、口伝えなので言い伝えられていくうちに
その地方でアレンジされたりするために、
細部が違うたくさんのむかしばなしがあるようです。
その中で「大工と鬼六」というのは日本で10も満たない地方でしか
確認されていないという珍しいむかしばなし。
稀少だということですね。
ですが、驚くことに似たようなお話が
北欧ではたくさん残っているというのです。
というのは、昔外国のむかしばなしが日本に伝わった時に、
うまいこと日本の風土に合うように話が作られたようなんですね。
なので、 このような形で日本のむかしばなしとして
残っているものはいくつかあるようです。
それを対比して紹介。
左が日本の、岩手のむかしばなしとされる「大工と鬼六」
ある大工が荒れた川に橋をかけようと悩んでいるところへ鬼が現れた。
鬼は自分なら橋をかけられるという。
その代わりに大工の目玉をくれることが条件だったが、
大工は承諾してしまう。
橋は鬼のいう通りに出来上がる。
約束どおり目玉をくれと迫る鬼から逃げる大工が
森の中で聞いたのは子供たちの歌う声。
その歌の中で鬼の名前がわかる。
鬼と対峙し、名前を言うと鬼はそのまま川の中へ消えていってしまった。
・・・という、おはなし。
こちらはノルウェーの「オーラフ王の教会建立伝説」
鬼が北欧の妖怪・怪物としてよく出てくる“トロル”
聖人が教会を建てるのにトロルに建ててもらう。
それと引き換えにトロルは月と太陽をねだる。
それが無理なら聖人の命。
ただし、自分の名前がわかったら許してやるという。
果たして教会はできたが、聖人は森の中でトロルの女の歌う歌で、
トロルの名前を知ることができる。
トロルは死に、教会は無事にできたという話。
実は、なかしばなし、奥が深い。
小学校の国語ではしばしば扱う題材なので、
それに関する掲示にしました。
絵は息子たちの幼稚園のお下がり、クレヨンで描いています。