才谷梅太郎のブログ
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今年は「3Dテレビ元年」などといわれています。「3D」とは「3 Dimension」(3次元)の略で、縦・横・奥行きのある立体世界のことを表しています。最近の3D映画の大ヒットを皮切りに、立体映像技術は、映画館から家庭用テレビへと広がりを見せ始めています。日本国内では4月に日本初のフルハイビジョン3Dテレビが売り出され、さらにこの夏、各社が3Dテレビを発売する予定だそうです。ところで、そもそも人はなぜ、ものを立体的に見ることができるのでしょうか。実は、右目と左目で見えている光景が微妙にずれていて(これを「両眼視差」という)、そのずれた映像を脳が1つに結合することで、対象までの遠近や奥行きを認識できるのだそうです。平面の映像を立体に見せる方法として知られているのが、右目用と左目用の映像をそれぞれ赤と青に色分けして映写する方式(アナグリフ方式)です。皆さんの中にも、赤と青のセロハンがはられたメガネをかけて見た体験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。アナグリフ方式の3D映画は、1915(大正4)年に最初の興業が行われ、すでに1世紀近い歴史があるのだそうです。現在の立体映像も、左右の目にそれぞれ位置のずれた映像を見せて、その視差で立体に見えるという根本原理は変わっていません。ただ、その画質は格段によくなっています。国内で発売されるほとんどの3Dテレビは、右目用と左目用にそれぞれ1秒間に60コマのフルハイビジョン映像を用意して、それを左右交互に表示するという方式を採用しています。つまり、テレビ画面にはわずか1秒の間に120コマもの映像が映し出されていることになります。この映像を専用メガネをかけて見ると、メガネに組み込まれているシャッターが左右交互に閉じたり開いたりして、右目用の映像は右目だけに、左目用の映像は左目だけに見えるようになっています。また、3Dテレビを視聴する際には注意すべき点があります。家電メーカーや放送事業者などが設立した「3Dコンソーシアム」と政府機関などは共同で、3D映像に対するガイドライン(「3DC安全ガイドライン」)を策定しており、それには3D映像を見る視聴者側の主な注意点として、「寝転んでみない」「適切な位置で視聴する」「子どもは注意」「疲れたら視聴をやめる」などがあげられています。立体映像は、3Dテレビを正面から専用メガネを水平に保って視聴したときに適切に見えるよう作られており、例えば、寝転んで画面を見ると、立体映像ではなく、単に左右の目に映る映像がずれたものに見えてしまいます。そして視聴するにはテレビ画面の高さの3倍離れた位置が適切だそうで(テレビ画面の縦の長さが約50cmの場合はテレビの前から約1.5m離れる)、テレビに近づきすぎたり、逆に遠かったりすると、適切な立体映像の視聴ができません。また、子どもは立体視能力が十分に発達していないので、3Dテレビの視聴には大人の指導、管理が必要です。立体映像の長時間視聴や適切ではない状態での視聴は、眼精疲労や乗り物酔いのような症状を引き起こす場合もあるとか。日本では現在、一部のケーブルテレビ網で3D番組の提供が始まっていますし、間もなく開幕するFIFAワールドカップ・南アフリカ大会では、試合の模様を3Dカメラで撮影する予定になっています。今後はオリンピックなど世界規模のスポーツ大会は、3Dカメラで撮影されることも多くなっていくでしょう。さらに、パソコンや携帯ゲーム機などのディスプレーにも3Dが採用され始めています。また、専用メガネをかける必要がなく、肉眼で立体視が可能な技術の開発も進められているそうです。これから立体映像技術がどのように進化していくのか、そして、私たちの暮らしに3Dテレビがどう浸透していくのか、ますます目が離せなくなりますね。
2010年06月03日
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