十勝・帯広・八千代の極楽トンボ
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せっかく取ってきたのだから、松の実を取り出すことにした。パイナップルのような松笠の間に指を入れて、中に入っている実をつまみ出す。松笠の裏についた松ヤニが、注意していても指に付く。松ヤニのついた指先で実をくっ付けて、引っ張り出す。一つの笠に2粒の実が入っている。延々時間の経つのも忘れ、ようやく一つの松ポックリが終了した。茶色の、かたーい殻をかぶっている。結構大きいねえ。松の実て、こんなに大きかったかしら。さて、これからどうするの?ネットで調べると、“単に殻をむく”、とあるだけ。こんな硬いの、どうやってむくんだ?近所の物知りさんに電話する。「ペンチの真ん中のふくらみに、立ててはさんで、割るのよ」「はあー、さよか」早速、二人で挑戦。なるほど、ペンチのふくらみ幅がピッタンコだ。工夫好きのだんな様が面白がって、口を挟む。ペンチよりもプライヤーの方が楽チンだよ。割った瞬間に、殻や実が飛び跳ねてしまうと、ダンボール箱を切って、手を入れるようにしてくれた。箱の中で割ると、実が飛んでいかないというわけだ。ふむふむ、さすがねえ。一つ割ってみる。おー、うまくいった。中から、クリーム色のような一回り小さくなった白っぽい実が出てきた。つまんで、だんな様曰く、「これぞ、松の実よ」嬉しいねえ、大きい松ポックリで、180数個の実が取れた。「今日はもう遅いな。よし、明日にでも、拾いに行こう」だんな様がえらく嬉しそうに宣言して、地下に降りていった。なんだ、割るのは私の役か。ならば、松の実の取り出し方を、研究してもらおう。
2006/06/04
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