JONの呟き日記

2010年10月17日
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カテゴリ: 味覚
もう数年前のことになるが、以前勤めていた会社での話である。
 ある日の夕方、職場の仕事も早々に片づけ、いつものように気の合う仲間数人で会社の近くにある居酒屋に飲みに出かけたのである。
 その日もお決まりのコースを頼み、上司の悪口をつまみにしながら和気藹々で飲んでいたのであるが、暫くしてつまみも無くなりかけてきた頃、先輩のM氏が「茄子のお新香」を追加オーダーしたのである。
 間もなくしてテーブルに「お新香」が運ばれてきたのだが、しっぽの部分に「へた」が付いていたのである。
 小生、お新香には目がないのだが、その時はあれこれ話に夢中になっていて「茄子のお新香」の存在をすっかり忘れていたのである。
 やがて話も途絶え、さてお新香を頂こうとテーブルに目を移してみると、「茄子のお新香」は頭の部分から中間の部分はすでに無くなり、へたの付いた部分のみしか残っていなかったのである。 
 仕方無しにお新香に手を伸ばし、へたを取り除いて食べようとした時、突然 M氏が「ちょっと待った! へたを取らずに食べるように」と語気を強め進言してきたのである。
 小生、「茄子のお新香」は大好物なのだが、「へた付き茄子」に限り大嫌いなのである。
 何故かと言えば、噛んだ瞬間に「茄子の皮とへたのミスマッチ的な感触」が口いっぱいに広がり、いや~な感覚が後々まで残ってしまうからである。
 しかしこの場は、「先輩の意見に逆らうことは得策ではない」という思いが瞬間的に頭をよぎり、仕方なくへたのついた茄子を口の中へと運んだのである。
 途中、吐き出しそうになったのだが、M氏に表情を読み取られては不味いと思い、ここはグッと堪え飲み込んでしまった。
 後味の悪さがいつまでも口中で尾を引き、それ以後全く酒が進まなくなってしまったのである。
 それとは対象的にM氏はその後も「生ビール」を何杯もお代わりし、「へた付き茄子」を美味しそうに食べているのを見るにつけ、腹がたったことは言うまでもない。
 しかし反面、医学的見地から見てみると「茄子のへた」には有用な働きがあるということも知られている。
 舌をかみそうな長い名前なのだが、「プロテアーゼインヒビター」という物質が「へた」に含まれていて、その物質は炎症を静める効果があり、へたを焼いたものを「口内炎や歯痛」の患部につけると炎症がおさまり、さらに焼いたへたに塩を混ぜて歯茎に塗れば「歯槽膿漏の予防」にもなるということである。
 歯の弱いお方には朗報であろうと思う。
 茄子のへたも要は使い方次第。
 スーパーや青果店で買ってきた茄子の「へた」はへたに捨てないで、有効活用したいものである。





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最終更新日  2010年10月17日 22時23分43秒
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