手あみと手まり

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2011.07.30

手あみの悩み　…重たさ

カテゴリ：手あみ

手あみでウエアものを編んだことのある人なら誰でも経験する悩み。

それは、作品の重量がどうしてもズッシリ重たくなること。

防寒が主たる目的の場合は重くてもよいのですが、普段気軽に着たいと思うのなら、重たくなるのはできれば避けたいもの。

しかし、手あみの場合は編み地に厚みが出てしまい、その分重たくなってしまいます。

とある本には、こんなデータが載っています。

毛糸使用量の目安：

長袖プルオーバー
婦人中寸…320g（中細）、450g（並太）
紳士中寸…400g（中細）、560g（並太）

婦人中寸…370g（中細）、520g（並太）
紳士中寸…460g（中細）、640g（並太）

これはおそらく、棒針メリヤス編みで編んだ場合の目安だと思います。

並太毛糸は中細毛糸の大体４割増しぐらいになっています。

また、模様編みにして編み地が厚くなると、糸使用量はその分多くなります。

透かし模様はメリヤス編みとそれほど変わりませんが、アラン模様などになると大体５割増しぐらい。

さらに、素材によってもだいぶ変わってきて、綿・麻は毛に比べて密度が大きいので重くなります。

ちなみに、一昨日の記事で写真を載せたプルオーバーは、合太毛糸のメリヤス編みで、約500g。

一方、同じような合太毛糸でも、交差編みをふんだんに使用した長袖カーディガンは800gでした。

まぁ、これぐらいの重さだったらまだ許せますが、さすがに1000gを超えるとなると、かなり躊躇します。

いま、とある課題で、自分サイズの棒針編みプルオーバーを編もうとしています。

けれども、単なるメリヤス編みではつまらない。

じゃあ、あまり大げさにならない程度に地模様を入れよう。

メンズは着くずれ厳禁だから、できれば交差や引上げを入れたものにしようか、と思ってスワッチ（試し編み）をいくつかしてみたのですが…

blog20110730_01

使用糸：スキー　ベビーアルパカ（40g巻き80m）
使用針：棒針7号

製図上のこの編み地の面積が10200平方cmですので、これだけで770g。

これに加え、胸元に入れる技法の分が入ると、全体は900g近くになってしまいます。

…重たい。

うーん…

計画を練り直したほうがよさそうです。

方法としては、

1．糸をもう少し細いものにする

2．ゲージが詰まらない模様にする（表目・裏目の併用は避ける、引上げ・交差を少なくする）

3．製図上の面積を少なくする（丈を短くする、本人が痩せる（？））

ただ、先述のとおり、メンズものでは着くずれは禁物なので、2．はできれば条件から外したい。

そうでなければ、リネンなどの素材を引きそろえるとか。

当分はこのような感じで悩むことになりそうです。